2019年12月09日発売の週刊少年ジャンプ2020年2号で、アグラビティボーイズが連載開始されました。
2013年に同誌で連載していた「クロクロク」の作者中村充志先生の待望の新作連載漫画となります。
アグラビティボーイズについては、ジャンプ+で「ジェナダイバージョン 3 to 1」というタイトルで読み切りとして投稿されていたものでもあるそうです。
クロクロクでもあった中村先生特有の勢いのあるストーリー展開が、今度は宇宙という極限状態で繰り広げられます!
本記事ではアグラビティボーイズ1話「ジェナダイバージョン 3 to 1」のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 前話 | 一覧 | 次話 >> |
アグラビティボーイズ1話のあらすじネタバレ
西暦2119年のとある星系に、宇宙船が着陸します。
自信家ともとれるような発言の操縦士、17歳男性のタチカゼ・サガ。
感極まった様子の医者、17歳男性のクリス・アーウィット。
理知的にも自分たちの力を讃える宇宙物理学者、18歳男性のゲラルト・ゼーマン。
一番の巨体で涙をこぼしながら歓喜に震える技術者、19歳のババズラギ・キプラガト。
この四人は地球型惑星”α・ジャンブロー”にたどり着いたのでした。
肩を組み互いをたたえ合う四人は地球の威信をかけた”プロジェクト・ヘルメス”のメンバーでした。
そしてタチカゼは「人類は滅びたっぽい」、と発言したとたんに全員がすっと冷静に声を落とします。
それには視線を合わせる面々に代わり、ゲラルドが釘をさすように言葉を続けるものの、タチカゼはその言葉を否定します。
彼らが地球を出発して2日目にして、地球では核戦争が起こったのです。
あまりにも早すぎる展開にタチカゼは「超早くない?」と言葉を零し、それにつられてクリスが小さく噴き出します。
それもそのはず、このプロジェクト、しいてはこの旅自体が冷凍睡眠装置を使った20年の旅の予定だったのです。
その二日目にして母星である地球が瓦解というのだから耳を疑うのも不思議ではありません。
その後通信が途絶えて24時間経たないうちに、彼らを乗せた宇宙船はブラックホールに出会うのです。
成すすべもなくブラックホールに飲み込まれた直後、彼らの目の前には目的地である地球型惑星”α・ジャンブロー”にたどり着いていたのでした。
地球を出て実に3日、20年の旅路を3日で踏破してしまったのです。
ババズラギも「ちょっとした合宿気分」とまで言っています。
それでも連絡の取れなくなった地球の様子から、おそらく残った人類は彼ら四人であり、なんとか生き抜こうと決意を固めるのでした。
そして短い探索の後に、四人は船内でブリーフィングを行っていました。
進行をするのは宇宙物理学者のゲラルドです。
目立ったものや危険なもの等は特に見つからなかったという報告に、ゲラルドは爽やかに「そんなたいしたことない星」と結論付けます。
急にやる気を亡くした様子のゲラルドは、この船のメンバーを見遣り致命的な欠陥をたたきつけるのです。
女子がいない、つまりはどうあがいても人類史はこの四人で終了するということです。
それについても知っていた、とでも言いたげな反応に対して、ゲラルドは「すっげーエロい店とか行ってみたかった」と本能むき出しにします。
と、その瞬間、辺りは光に包まれ、四人の目の前に高次存在と名乗る存在が現れます。
しかし2日目に地球で核戦争、3日目にブラックホールと体験した彼らは4日目に高次存在と出会う、くらいのイベントにしか考えてなさそうな反応をします。
しかしその高次存在は彼ら四人に「人類に対して最後のチャンス」を与えると言います。
そして彼らに渡したもの、それはジェナダイバージョン、転生の秘薬です。
これは服用者一人を過去の記憶から現在までの性別を転換するという薬だと言います。
それを渡して消えた高次存在に四人は唖然としつつも自然と考えは「誰を女にするか」ということへと変わります。
しかし悩んでも仕方ないというクリスが場の空気を変えて片付けを始めようと提案するものの、タチカゼ、ババズラギ、ゲラルドの様子がおかしいのに気づきます。
三人とも、クリスを女にしようとしているのです。
当然クリスは反発し、次の標的はババズラギへと変化します。
上背が大きく局部が大きいとされる彼は、女性に変化した場合巨乳になる可能性をおちんちん相対性理論と名付けたゲラルド、そしてこうまでして見にくい争いの中を未だになんとか取り持とうとするクリスを守ろうとするタチカゼ、と状況はもはやカオスとなります。
そしていよいよ最初に来ていた機体を纏い戦いに発展しかけたその時、クリスは緊急用の銃を用いてジェナダイバージョンを破壊しようとします。
全員が頭を冷やしたところで、この薬は使えないという結論に至った四人は、タチカゼによって投げ捨てることで一時解決を図ります。
それでも少し妙な空気になった船内、次回以降一体どうなっていくのでしょうか。
アグラビティボーイズ1話の感想と考察
とにかく勢いがすごくて話の内容が頭に入ってこないというのが一番の感想です。
今回あらすじをまとめるにあたって何度も読み返しました。
四人の男性が限界状態の中で生きていく宇宙SFサバイバルですが、それを軽快なコミカルにしているということが何度も読み返させる秘訣でしょう。
さて、タチカゼが投げ捨てたあのジェナダイバージョン、一体どうなるかとても気になりますね。
さすがに投げ捨てたくらいで壊れる代物でもないでしょうし、もしかしたら、どこかにいる既にこの星に住んでいる生き物が拾ったり使用したりする可能性があります。
そもそも他の入植者がいるかどうかも気になるところです。
そういった意味でも、とても期待値の高い作品であることが分かります。
次回以降が楽しみですね。
<< 前話 | 一覧 | 次話 >> |