2020年8月24日発売の週刊ヤングマガジン2020年39号で、『寄生列島』16話が掲載されました。
『寄生列島』16話は、銃を手にしたいじめられっ子の松野はその復讐に出ます。
そして新たな感染者も現れ、事態が好転する気配は一向に見られません。
本記事では、『寄生列島』16話『制裁という名の死』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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寄生列島16話のあらすじネタバレ
ゴミ松と呼ばれ、いじめられていた猟師の息子である松野。
生徒会長による桂が発足した『自警団』に入り、父の猟銃という圧倒的武力を手にしたことで復讐を開始します。
自分をゴミ松と呼び、仕事を押しつけた女子生徒に対し、銃を向けて早く仕事をしろと松野は怒鳴ります。
食料の在庫管理の仕事を終え、女子生徒は怯えながらも終わりましたと言うやいなや、箱を蹴飛ばし、もう一度数え直せと松野は命令しました。
許しを乞うも、全然ダメと言う松野は女子生徒の頭に銃口を押しつけて仕事をするように命令します。
その恐怖から、失禁してしまう女子生徒対し、松野はみっともないその格好のまま廊下を歩いてもらおうかなと笑みが抑えられません。
害獣ですというプラカードも下げてと言う松野を突き飛ばし、女子生徒は廊下に逃げ出していきます。
その頃、階段で話している千尋・寛太と委員長と駒井。
駒井の傷は島常先生が原因であると知った千尋は、島に広がっている感染症の話を切り出そうとしたときでした。
下の階から聞こえた悲鳴の元に千尋はすぐに向かいました。
廊下にいたのは転倒していた一人の女子生徒と、それに銃を向ける松野でした。
忽然とした態度でやめるように言う千尋ですが、『東京もん』と呼び松野は銃を下ろそうとはしません。
周囲の生徒も待つのにやめろと言いますが、聞く耳は持たず、千尋に銃を向けたままです。
ですが実際に引き金を引く度胸はなく、ただ緊張が走る松野を見て、撃たないと踏んだ千尋は銃口を自分の胸に押しつけ、これで満足? と憤りを隠しません。
こんなもので抑えつけようとしても誰もあんたなんかに従わないと言い切る千尋に、ついに松野は観念するしかありませんでした。
その騒ぎを聞きつけやって来た生徒会長の桂は、銃を預かると言いその手に握りました。
自分が受けてきた仕打ちを思い知らせてやろうと思っただけと、松野はうなだれながら言うと、桂はそんな松野を抱きしめ、その苦しみをわかってやれずすまなかったと、登場時から続く優しさを見せます。
唯一の理解者であり、自警団にも自分を受け入れてくれた桂の言葉に松野は涙を流します。
そんな松野に笑顔を向ける桂ですが、向けられたのは笑顔だけではなく銃口も同様でした。
散弾銃を至近距離で浴びた松野は声を出すこともなく絶命しました。
一瞬にして悲鳴が響き渡る廊下の中で、桂は規律を乱すやつには制裁が必要だと言いました。
感染した大人達から身を、食料を守るために発足した自警団。
その自警団の発足人でもある桂の目には、寄生虫が蠢いていました。
寄生列島16話の感想と考察
これは展開がわからなくなってきました。
感染している大人とそれを隠蔽している町内会長達に対して、子ども達(学生)が立ち向かう『大人対子ども(島常派の女子生徒除く)』という構図なのかと思っていましたが、自警団のリーダーが感染しているとは思いませんでした。
基本的にもう誰も信じてはいけない作品ですね、これは。
銃を手にした松野が感染していて、猟銃というその力を振るうのかとも思っていたのですが、やはり普段から気が弱いだけあって武力を手にしても上手く使う事は出来ませんでした。
とはいえ、女子生徒に対しては効果があったし感染しているわけではなく暴走していたので、それを止めた千尋が強いだけという見方もあります。
本性を現したというか、あふれ出る笑みの描写が本当に気持ち悪く描けている作品だと思います。
今のところ寄生虫や感染病の事を知っているのは千尋と寛太だけなので、生徒会長に対しても誰も寄生虫のせいとは気付きません。
圧倒的人望を集めていた桂が手にした銃は今後どんな意味を持つのでしょうか。
千尋と寛太がいくら感染症の話をしたところで、感染経路もわからず対応策が無いのは変わらないので今のところは打つ手なしというところでしょうか。
やはり感染症対策にはマスクと手洗いなのでしょうか?
蜷川がどう動くかによって、今後の展開に希望があるかどうか変わってくると思いますが、彼もまた研究にしか興味が無い一癖も二癖もある変わった男なのであまり希望は持てません。
泳いできたくらいなので、サンプル回収だけをして本土に帰るという事もあり得ますし、もしかしたら自分から感染する事を選ぶかもしれませんし、既に本土で感染しているのかもしれません。
全然先が読めないので、今後どうなるのか楽しみです。
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