2020年8月3日発売の週刊ヤングマガジン2020年36・37合併号で、『賭博堕天録カイジ』359話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』359話は、依然続くキャンピングカーVSユーノスの公道レースバトル。
いよいよガソリンも尽きてきて、絶体絶命のカイジ達。
この状況を打破する手はあるのでしょうか。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』359話『適理』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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カイジ359話のあらすじネタバレ
帝愛の指名手配犯であるカイジ達の顔を確認しようと、追跡を続ける債務者でありユーノス・ロードスターのオーナーの猪熊。
カイジの見事な作戦によって振り切れたのも束の間で、すぐにそのクルマの持ち味であるスピードを活かした猛攻を開始しました。
車内から後方を確認するマリオは、今のところはまだ見えないとカイジに伝えます。
再び四つ角に差し掛かった時、チャンはカイジに指示を仰ぎながら、とりあえず曲がっておこうかと提案します。
しかし、カイジは直進することを選びました。
曲がってしまえば片側2車線になってしまい、スピードの出せるユーノスの独壇場となってしまいます。
右折・左折のギャンブルで当てられたら瞬く間に追いつかれるとカイジは読み、片側1車線の直進を選びました。
マリオはそんなカイジの理論を信じ切り、頼りになると喜びましたが、当のカイジはとりあえずそうしただけとまだ不安は拭いきれない様子です。
このカイジの道路状況を照らし合わせた判断は理に適っていて、とても正しいものですが、その読み・考えにたどり着くのは追っている猪熊も同じでした。
走力のあるユーノスを相手に、片側2車線は選ばないと判断し、猪熊も直進し、見事的中させました。
この状況では一見不利と思える選択をするべきだったのです。
後方からやってくるユーノスに気付いたマリオは車内で叫びますが、カイジは冷静に次の手を考えます。
猪熊は、カイジ達のクルマにぴったり張りつき笑みを見せます。
これまでの信号を利用したトラップに加え、顔を確認しようと不用意にクルマを降りてしまい置いてきぼりをくらった事を踏まえ、このまま張りついていれば時間はかかるもののいつか必ず勝つと作戦を変えました。
このまま焦ることなく追尾する事を決めて追う猪熊の上機嫌な表情とは対照的に、カイジ達の車内は絶望感に満ちていました。
ユーノスに追われる前からガソリンが尽きそうだったカイジ達のクルマ、どまん中号はいよいよその残りも尽きようとしていました。
運転しているチャンは、たいして時間を掛けず止まりますとカイジに告げます。
万事休すかもと涙目でカイジに訴えますが、歯噛みして悔しがるだけのカイジはただひたすらに打開策を考えます。
コンビニで見たときから疫病神顔と馬鹿にしてきた猪熊をまく妙案、秘策、生き残り術を考え続けます。
もしもガス欠で止まったら、クルマの中で籠城しようとしてもその様子を帝愛に連絡されればさすがに怪しいと少ない人員でも割くはずだと読みます。
その結果待っているのは『確保』であり、カイジ達の逃走劇も終わりを迎えます。
ガソリンの残量が寿命なのかと悔し涙を流したとき、昨晩キャンプ場で会った中年キャンパーの2人組を思い出しました。
そのうちの1人、石高とは電話番号の交換までしていたことを思い出し、二度と会うこともなければ電話することもないだろうと思っていましたが、カイジは貰った電話番号の書かれたメモを手にしていました。
カイジ359話の感想と考察
なかなか決着がつきませんが、やはり勝負中のカイジは顔が違います。
一喜一憂するマリオを余所に、チャンは運転手として勝負してカイジはその運転の指示役として勝負を続けています。
散々命を賭けたギャンブルに身を投じながら、その経験を活かせず理に適った選択をしてしまったカイジ。
いつも勝ちを得るときは相手の想像を超えた賭けを見せて勝ってきたものですが、ここではそうは行きませんでした。
実際に片側2車線の道に行って、当てられたらそれこそ終わりなので、何事も結果論という考え方もあります。
猪熊もこれまでの失敗を反省し、同じ手はもう使えません。
そんな中で訪れたガス欠という、最も恐れていた展開がやってきました。
もはや勝つ手が思いつかないカイジでしたが、これこそ猪熊も読者も思いつかなかった『石高さん』のことを思い出します。
あの楽しいだけのキャンプはずいぶん前の事のように思えますが、
作中で言えばキャンプの翌日に寄ったコンビニでユーノスを見掛けてそれから追われているので、まだ石高達と分かれてから1日も経っていません。
思い出したところで、その石高に何を頼もうというのかはわかりませんが、どうやらこれが打開策となるのかもしれません。
カイジ達があのキャンプ場からどれほど離れたかはわかりませんが、いよいよ決着が近づいて来たようです。
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