2020年5月18日発売の週刊ヤングマガジン2020年25号で、『マイホームヒーロー』第101話が掲載されました。
マイホームヒーロー第101話は、舞台である村に予想だにしなかった人物が飛び入り参加し、哲雄の手足となって動きます。
洋二から自分を探しに窪が村に来たことを聞かされた哲雄。
それは窪に麻取親子殺害の件がバレたことを意味していました。
動揺するも思考を止めず、打開するための案を模索します。
そんな哲雄に意外な人物が協力を申し出るのでした…
本記事では、マイホームヒーロー第101話[殺したから始まった]のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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マイホームヒーロー101話のあらすじネタバレ
【 鳥栖家屋敷内・茶室 】
窪を追い払った洋二は哲雄の待つ屋敷へと戻ります。
窪が零花ではなく、哲雄の身柄を要求してきた理由が知りたい洋二は、そのことを哲雄に直接聞いてみることに。
洋二は半グレが哲雄の身柄を押さえるために村まで乗り込んできたことを教えます。
リーダー格の男の名が窪であることも…
哲雄は窪の名前を聞いて愕然となりました。
以前、一度だけ窪の冷酷無比な殺人スキルを目にしており、恭一からも窪が凄腕の殺し屋だと聞かされていたからです。
哲雄は確信します。
窪が自分を探しに来たということは、間違いなく麻取親子殺害の件がバレたに違いないと。
洋二は窪が相当な手練れ、つまり相当ヤバイ人間であることをわずかの時間で感じ取っていました。
そんな男がなぜ哲雄に執着するのか?
お前いったい何をした?とストレートに哲雄に訊ねます。
哲雄は窪たちの目的は鳥栖家の金であり、それが引き金となってターゲットが零花から自分たち家族にシフトしていったのだと説明。
その説明は間違ってはいないものの、麻取親子の件は伏せる哲雄でした。
そんなことより零花と歌仙は大丈夫なんだろうなと哲雄は確認します。
急に話を変えられたことに洋二は違和感を覚えるも深追いはしません。
二人を守る事が自分の仕事だから心配するなとだけ返します。
事態が急変していることを知った哲雄は、零花と歌仙に会って話し合う必要性を強く感じていました。
二人に合わせてほしいと再度洋二に懇願。
洋二は今すぐには無理だが、できるだけ早く会えるように取り計らうと約束し、外の見張りを増やすためにいったん茶室から出ます。
茶室の廊下から外の森を眺めながら、この先のことを考える哲雄…
その時、森の中からチカチカと光が。
その不自然な光のつき方から、自然光でないことは確か。
もしかしたらモールス信号なのでは?
哲雄は以前に書いた推理小説でモールス信号を使ったことがありました。
哲雄の想像通り、その光はモールス信号でした。
解読を試みると『オザワデス』『スマホモッテマスカ』という内容。
オザワ…あの小沢くんがここまで来ているのか!?
驚きつつスマホを取り出して画面を見てみると、電波の入らないはずの村なのにアンテナが立っていたのです。
なるほど!ポケットWi-Fiかと理解。
二人はメッセージのやり取りを始めます。
小沢は以前に零花から実家の場所をある程度聞いており、ネットの衛星写真と少ない情報を頼りにこの村まで来たのです。
それは全て殺人への好奇心と欲望の為。
小沢は半グレが戻ってくる前に返り討ちの準備をしましょうと哲雄を焚き付けます。
見られていたことも驚きでしたが、なぜ半グレが戻ってくると言い切れるのかに引っ掛かる哲雄。
そのことを訊ねますが小沢は企業秘密だといって教えてくれません。
そんなことより早く一緒に半グレを殺す準備をとワクワクしている小沢でしたが、哲雄から零花と花仙の情報を知りたいと頼まれてしまいます。
拍子抜けする哲雄の返しにガックリでしたが、頼みを引き受けることに。
これは自分一人でヤツらを殺す算段を考えなくちゃなと思いながらメールを終わらせる小沢でした。
【 神社内 】
零花は侍女2人に挟まれる形で布団の上で横になっていました。
まだ夜の8時でしたが、この村では就寝時間です。
外界の毒抜きという滝行による疲れが体に残るものの、それでも零花にとって眠りにつくにはあまりに早い時間。
目を瞑り今日一日のことを振り返っていたその時、床下から自分の名前を呼ぶ声が。
侍女に気付かれぬように神社の外へ出ます。
軒下から出て来たのは小沢でした。
ビックリする零花に、村へ来たのは哲雄に呼ばれたからだと説明。
取り急ぎ哲雄からですと伝言を伝えます。
半グレ集団がこの村まで零花を追ってやって来たので、家族全員一丸となって戦おう!by哲雄
哲雄にしてはやけに前のめりなその伝言にとまどいを隠せない零花でした。
マイホームヒーロー101話の感想と考察
小沢の登場で面白い展開になってきました。
小沢が単に経験、体験として殺人に興味を持っているのか、半グレそのものに個人的な敵愾心があるのか、それとも哲雄への興味なのかはわかりませんが、原動力が好奇心であることは間違いありません。
哲雄の描く世界の住人となるべく、自ら世界に飛び込んで来ていますから。
そして小沢は哲雄の心情をよく理解していますね、哲雄が犯した殺人を零花に教えないでいることからもそれが窺えます。
哲雄が舞台監督だとしたら相当おせっかいな助監督の登場といったところでしょうか。
哲雄の若かりし頃同様に小沢も小説家志望。
哲雄の作品を横取りするつもりはないでしょうが、小沢も無意識の内に登場人物の心情を考察、行動を先読みして自身の思い描くシナリオへと誘導しちゃっています。
哲雄の思い描くシナリオがまだどんなものになるかのかが作中では語られていませんので何ともいえませんが、小沢の存在が哲雄の舞台を壊す可能性がこれで少し出てきました。
小沢は知識だけは豊富ですが、目の前で殺人を見たこともなければしたこともありません。
それが小沢の強みでもあり、弱みです。
好奇心に駆られ突っ走っていますけれど、悪い方に転がらなければいいのですが…
しかし物語的には展開が二転三転しそうで楽しみではあります。
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