2020年5月18日発売の週刊ヤングマガジン2020年25号で、『首を斬らねば分かるまい』27話が掲載されました。
『首を斬らねば分かるまい』27話は、晴美が差し向けた刺客によって『女』としての危機を迎えた沙夜。
その一方で『女』を懸けて幸乃助に迫る晴美。
拒否され続けてもなお幸乃助に迫るその想いが語られます。
本記事では、『首を斬らねば分かるまい』27話『五稜家の娘と呼ばれた女』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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首を斬らねば分かるまい27話のあらすじネタバレ
幸乃助を奪おうとする晴美の策略により、刺客によって絶体絶命の沙夜。
衣服を裂かれ抵抗虚しく力負けしてしまいます。
一人の男が陰部を剥き出し沙夜に迫ります。
抵抗する沙夜を嘲笑う男ですが、本気の沙夜は男に羽交い絞めにされていようとも、刀があれば負けませんでした。
剣先が折れていようとも技量も心も折れてはいません。
男の陰部を切り裂き、羽交い絞めにしている音の喉を突き刺し、残り一人となった刺客に依頼主を問います。
その頃、沙夜と暮らすはずだった小屋で幸乃助に迫る晴美。
幸乃助と添い遂げる為に沙夜を狙ったと晴美が言うと、幸乃助は全てを捨てたと言います。
華族でもなければ愛洲家の嫡男でもなく、晴美の望む男ではないと言いますが、晴美は涙を流しあなただけを見ていたと言いました。
憤る感情もその涙の前に鎮まった幸乃助。
晴美は物心ついた時から『五稜家の娘』という名前だったと語ります。
自分の意志も認められず『五稜家の娘』として育ち、嫁ぐだけの人生。
そんな人生の中、芸事を学びに来た幸乃助に出逢いました。
幼い幸乃助は、会えた事を喜び友達になってと晴美に言いました。
『五稜家の娘』という事以外に何も無いと思っている晴美は、友達になりたいと言ってくれたことに疑問を持っていました。
晴美は琴が上手い他にも花や植物にも詳しく、晴美といると楽しいと幸乃助は言いました。
五稜家の娘ではなく、晴美の事をもっと知りたいと幸乃助は笑顔で言ったのでした。
初めて一人の人間として名前を呼ばれた事に晴美は喜び、だからこそ幾年経った今も幸乃助が去っていく事に耐えられないと晴美は言いました。
憎まれても愛されていなくても共にいられるなら、そばに置いて欲しいと懇願する晴美。
そんな晴美を、憎んだりはしないと抱き締める幸之助。
この世の誰よりも僕の事を知る女性だろうと慰めますが、向かって来た刺客を殺し、命辛々危機を脱して戻った沙夜が窓からそんな二人の姿を見てしまいます。
小屋に背を向け、一人山奥へ消えていく沙夜。
その胸中は、一体何を思うのでしょうか。
首を斬らねば分かるまい27話の感想と考察
これは情に付け込んだ晴美の勝ちと言っていいのではないでしょうか。
勿論、何も意図はしていなかったと思います。
首斬り家の当主とは言え、大の男が五人も囲んだのでは無事に済むとは思っていないと思います。
沙夜の事はそれで済んだものとして、あとは幸乃助を陥落させるだけでしたが見事に成功しました。
前々回の幸せからの急展開急降下には、沙夜と同様に幸乃助にガッカリです。
身分も家も捨ててようやく夢にまで見た人と暮らせるのに、そこは断固拒否するべきだろうと思いました。
初めて人として認めてもらえた事が嬉しかったと語られても、今現在は想い人を危機に晒しているわけなので話は別だと思います。
刀も折れ、衣服も裂かれ生還して来たのに知らない女と抱き合っているのをみたらもう関係修復は難しいでしょう。
しかも首謀者の正体を聞き出して、抱き合っている女が首謀者本人だと知ったら、裏切りにしか見えません。
『華族』による『首斬り家』の始末とでも考えてしまうかもしれません。
いずれにせよ、次回描かれるであろう沙夜の胸中に注目です。
晴美と出逢った頃に、幸乃助が沙夜と出逢うという事など予想もしていなかった事なので仕方ない事ですが、晴美が完全に口説き落とされています。
作中でこれまでの行動を見ても、女性のためを思って行動し結局口説き落としてしまっている感じも見受けられるので、これから幸乃助には他の女性に脇目も振らずに生きて欲しいですね。
前々回の時点で、まだ二十五話なのでこうもスムーズに行くとは思っていませんでしたが、まさか幸乃助が自らの失敗で沙夜を不幸に導くとは思いませんでした。
家に帰っていきさつを話して達臣にお説教されるべきです。
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