『ここは今から倫理です。』はグランドジャンプむちゃにて連載されている雨瀬シオリ先生による人気漫画です。
『ここは今から倫理です。』4話は、ある日、倫理の授業を選択していた本田奈津子が突如としてクラスメイトの女子を殴りました。
彼女は2年間もの間、とても大人しい印象を教師達は持っていたのでこの事態に驚いている様子でした。
このような行動に出た理由はクラスメイトの女子が本田の鞄をぶちまけた事が理由でした。
話を聞いていた高柳は何か裏があると考えていました。
果たして、本田がこのような行動に出た理由は何なのでしょうか。
本記事では、『ここは今から倫理です。』4話『よく生きる』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 3話 | 一覧 | 5話 >> |
漫画『ここは今から倫理です。』4話のあらすじネタバレ
ある日、本田奈津子はクラスメイトの女子に対して椅子を叩きつけました。
その後、本田は教師達の元へと連れてこられました。
殴られたクラスメイトの女子は軽傷で済んだみたいです。
本田の担任である萩原は彼女の事について良く分かっておらず、分かっているのは大人しくて目立たない子としか聞かされていませんでした。
殴られたクラスメイトの女子は数人で本田をからかって、鞄の中身をぶちまけたため制裁を受けました。
ぶちまけた理由は本田が休み時間のたびにずっと鞄の中を覗き込んでいるのが気持ち悪かったからでした。
教師達は鞄の中に本田にとっての宝物があり、それをぶちまけられたから起こったのだと判断して親の話を聞こうという判断になり、早めに面談の時間を設けることにしました。
その事を高柳は静かに聞いていたが、彼女には人には言えない何かあるんだなと思っている表情でした。
その後、高柳はこれまで通り倫理の授業を行い、ソクラテスの言うアレテーについての説明を皆にしていました。
授業後、本田は高柳に結局アレテーとは何なんだと聞くと、高柳はソクラテスが言う人間のアレテーは魂をよりよいものにする事を言っていると、他にも勇気を持ち、正直に魂を傷つけずに生きよ、悪い事をすれば魂が傷つく、良く生きる事だと説明していきます。
最後に本田なりのアレテーを見つけるように課題を出す高柳。
倫理の授業が好きな本田は喜んで了承したみたいです。
そこへ萩原がやって来て、母親が来ているから生徒指導室に来るように言います。
しかし、本田は母親も萩原も嫌いなので高柳に同席を求めてきました。
高柳を含めた四者面談が始まり、先日の事件の話を萩原が簡単に話すと母親は本田は家でも余り喋らないからよく知らないと言いつつ、本田に早く理由を言うように迫ったのです。
しかし、本田は何も喋ろうとしなかったので母親が怒って本田に鞄を見せるように力づくで奪い取ろうとするも、本田は激しく抵抗します。
高柳は母親を落ち着かせると、本田に母親も萩原も泣かせようとしているわけではないと、本田の事をよく知らないから知ろうとしているのだと言って諭しました。
しかし、本田は萩原と母親は自分の考えを理解してくれないからと拒絶する様子でした。
この様子から萩原は高柳になら心を開いて話してくれると思ったので母親と共に出ていきました。
高柳と2人きりになったので本田は鞄から兎のぬいぐるみを取り出して、リュウくんだと言います。
本田はリュウくんに恋をしており、クラスメイトの女子がリュウくんを床に叩きつけた馬鹿にしたから先日みたいな事をしたと語ったのです。
本田は普通の人だったら気持ち悪いと思われるのは分かっているが、どうしても人間は傷つけるから好きになれないみたいです。
本田はさっき萩原や母親に責められた際にリュウくんは怒ってくれていたというと、高柳は声が聞こえるのかと興味津々で尋ねると共に、人間の心は凄いなと感心している様子でした。
本田はリュウくんを触る許可を本田から取って触りながら、本田に今回みたいに誰かを殴った事がないか等と質問を幾つかしました。
そして喧嘩する程ムカついた事はあるかと聞くと、本田はいっぱいあったけど全部リュウくんに話していたと答え、ある時リュウくんから声がしたからその時から付き合うようになったと話します。
話を聞いた高柳は本田はとても優しく、今回の事件もリュウくんを守るためにした事だから本田はリュウくんの力を借りてよく生きているようにしか見えないから、もうアレテーを手に入れていると言います。
高柳から見て注意するべきところは理性を無くして暴力を振るう事でした。
そしてリュウくんを見ながら、本田が自分の魂をリュウくんにあげたんだなと感心しながら言う高柳。
本田はこの事を対物性愛だってネットで調べたと言うと、人を好きにならないのは悪い事なのかと尋ねます。
高柳は誰かを悲しませなければ、対象が何であれ愛するという心があるのはいい事だと言い、本田はちゃんと歩めていると答えました。
そして何を読もうと聞かされようと自分自身の理性が同意した事以外何も信じるなと言うゴータマ・シッダータの言葉を述べる高柳。
高柳はこれからも本田を攻撃したりする人は現れると忠告しつつリュウくんを彼女に返し、萩原と母親に嘘をつこうとしていました。
その理由は今回の事を理解するには2人は高柳の授業を受けないといけないのと、今回は本田を守ると言う良い方を選んだのが理由でした。
今回の事は本田のタイミングで伝えたほうがいいと言う高柳に本田はそのような事を言ってくれたのはリュウくんに次いで2人目だと、高柳の事は知らないけど今までたくさん人に愛されたからこんな事が言えるのだと言いました。
高柳はそうかもしれないと言いつつ、2人には鞄の中身はアイドルの写真が入っていたことにすると言って生徒指導室から出るのでした。
漫画『ここは今から倫理です。』4話の感想と考察
人には様々な愛があり、今回の本田のように人ではなく人形を愛してしまう愛、本来なら異性同士の間に愛が生まれるのに、同性との間に生まれてしまう愛等様々な愛の形が実在します。
愛の形は人それぞれであり、誰を愛するのは人の自由なのは間違ってはいませんが今回のように本田が人形しか愛する事が出来ないと言った事例は他の人達からしたら異端の存在にみられる可能性が高いです。
何故なら人形は喋ることがなく、動くことがなく、人との間に子供を産むことが出来ない存在だからです。
そんな人が近くにいたら明らかに異常だと感じたり、気味悪がったり、気持ち悪いと感じたりする人は少なからずいると思います。
そして迫害してくる可能性があるから、高柳はこれからも本田を攻撃する人が現れるだろうと言ったのでしょう。
本田も高柳だからこそ人形のリュウくんの事を話したのだと思います。
倫理に詳しい高柳だからこそ、自分の悩みを真剣に聞いてくれると思ったのでしょう。
萩原と母親は現実主義っぽいし、口うるさそうですので本田は彼女達が人形のリュウくんの事を理解すらしてくれないと思っているから嫌いなのだと思います。
それを踏まえれば高柳に話しておいて正解だったと本田は思っているでしょうね。
<< 3話 | 一覧 | 5話 >> |
