2020年1月23日発売の週刊ヤングジャンプ2020年8号で、『新サクラ大戦 the Comic』13話が掲載されました。
WLOFの確立した世界華撃団大戦のルールに動揺する帝国華撃団のメンバー達。
神崎すみれ司令はプレジデントGとのやり取りにおいて、彼女は言葉を濁し、白を切り通す。
帝都での降魔襲来を鮮やかに手並みで解決させるも、そのやり方に疑問が残る最強の伯林(ベルリン)華撃団。
混迷した状況下であざみに対してある疑惑が浮上します。
本記事では、『新サクラ大戦 the Comic』13話『あざみのひみつ』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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新サクラ大戦 the Comic 13話のあらすじネタバレ
世界華撃団大戦のルール変更から数日が経過したある日、帝国華撃団のメンバー達は帝劇の館内清掃に励んでいます。
メンバー達の話題で上がる伯林(ベルリン)華撃団と倫敦(ロンドン)華撃団と自分達との実力差です。
このままでは先行きが見えず、途方に暮れる中、神山隊長は「せめて全員分の『無限』が揃いさえすれば」と口にします。
あまりの姿に大丈夫なのかと声を掛ける犬山隊長に、「全員分の『無限』の調整に手こずり、不眠不休だった」と令士は返答します。
天宮さくらも自分の『無限』がもうすぐ到着することを知らさられて、華やかに笑います。
東雲初穂は「これで華撃団大戦でも戦え、命拾いをした」と安堵し、クラリスもそれに同調し、「科学の力は偉大で非常に助かった」と令士に礼を述べます。
その言葉にあざみはピクリと反応を示すだけで会話に参加することはありません。
あざみへと声を掛けるさくらでしたが、神崎すみれ司令が登場し、神山隊長とさくらに話がると声を掛けてきました。
話の内容は帝国華劇団月組からの情報により、「WLOFは開催国の帝国華劇団内に降魔側のスパイがいるのではと疑っている」との報告入ったと言うものでした。
月組は帝国華劇団の隠密部隊であり、情報収集や諜報活動を行っているのだと神山隊長はさくらに説明します。
神山隊長の博識さに感銘を受けるさくらでしたが、「一応、隊長だから」と苦笑しながら返します。
2人に先月撮影された写真を見せる神崎すみれ司令。
その写真には仮面の男とあざみが映っており、「この仮面の男が開会式に現れた仮面の女と繋がりを持つ降魔なのではないか?」との疑いが掛かっていると彼女は説明します。
あざみが映っていることで動揺を隠せない2人に対して、神崎すみれ司令も「あざみがスパイかもしれない」など信じてはいないと断言しつつも、この写真の存在は問題であり、反論証拠の必要性を2人に説明します。
よって、神山隊長とさくらには「骨が折れるだろうが、あざみがスパイではないと言う反論証拠を探るように」と依頼されることになったのです。
街に1人で出たあざみをひっそりと尾行する神山隊長とさくら。
さくらは仲間を尾行することに嫌悪感を示していました。
建物の横道に入ったあざみはビルとビルの間の壁を蹴りあがって昇って行きます。
その人間離れした行動に唖然とし、見失いそうになった2人でしたが、写真に写る光景を見てさくらは場所を特定します。
ビルの屋上の観覧車の前には1人の仮面の男が居り、あざみはその男に参上したことを告げます。
屋上の物陰から様子を窺う神山隊長とさくらでしたが、神山隊長は仮面の男の正体が気になるのでした。
仮面の男はあざみに「この未熟者めが!」と持っていた杖で以てあざみを打擲(ちょうちゃく)しようとします。
その打擲を二刀で防ぐ神山隊長にあざみはどうしてと驚き、声を出します。
そのあざみの行動が「里の掟四十一条に反しており、掟を守る心構えが足りていない」と仮面の男は叱責しました。そして、仮面の男は話し始めます。
仮面の男の「あざみから報告をうけている」との言葉に神山隊長は反応します。
しかし、神山隊長はあざみから制止を促され、「仮面の男の正体は望月八丹斎であり、望月流忍術の頭領であざみが尊敬する人物なのだ」と説明を受けます。
望月八丹斎が降魔ではなかったことに安堵した神山隊長とさくら。
望月八丹斎はあざみに忍術を授ける立場にあると肯定しつつも、部外者の尾行に気付かないあざみの詰めの甘さが未熟者の誹りを受ける所以(ゆえん)と心得るようにと諭します。
神山隊長改めて名乗り、望月八丹斎と握手を交わします。
そして、その瞬間を写真に収められてしまいました。
世界華撃団連盟監察官であるミスターⅠは帝国華劇団が降魔と繋がっていた決定的な証拠を押さえたと告げ、包囲にかかります。
望月八丹斎は忍術でその場を逃れるも、逃げ遅れた神山隊長、さくら、あざみの3名はスパイ容疑での逮捕を宣告されるのでした。
新サクラ大戦 the Comic 13話の感想と考察
クラリスの「科学の力は偉大」発言に反応を示したあざみは忍術を習得していたので、科学に対してコンプレックスを持っているのでしょうか?
以前はクラリスがあざみのバランス感覚の素晴らしさをアナスタシア・パルマに賞賛されたことに「自身には何もない」とコンプレックスを持っていたので、帝国華劇団のメンバー達の長所短所は結構はっきりとしていてとても面白いです。
しかし、帝国華劇団にスパイ疑惑が掛かっているとの月組からの報告でしたが、「仮面の女が開会式に出て来て暴れたから仮面の男が降魔のスパイではないか?」とWLOFが疑っているとは暴論も甚だしいですよね。
論理展開に無理があり過ぎる以前に、それで動く組織は普通無いです。暇が有り余って仕方がないのでそんな馬鹿馬鹿しい疑惑を持ったのでしょう。
結果的には帝国華劇団が罠に嵌ってしまうという終わり方をしてしまったのですが、望月八丹斎の正体を監察官に説明しても信じて貰えないことはほぼ確実。
WLOFは基本的に今回のスパイ疑惑は帝国華劇団を解散に追い込む手札の1つとして利用すると考えて良いでしょう。
メンバー達全員の『無限』が揃ってやっと戦う準備が整って来たのに、はてさて、今度はどのような無理難題を突き付けられるのかを少し期待したいと思います。
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