2019年12月5日発売の週刊ヤングジャンプ2020年1号で、『新サクラ大戦 the Comic』8話が掲載されました。
帝劇の活動資金が底を尽き、給金のみならず、食費すらも捻出が困難な状況を打破する為に劇場公演による興行収入を得る手段を模索する帝国歌劇団のメンバー達。
そこへ、世界的大スタァのアナスタシア・パルマが登場し、メンバー達への厳しいレッスンを開始します。
望月あざみのバランス感覚は素晴らしく、1人「自分には何も出来ない」と悩むクラリス。
神山誠十郎はクラリスに脚本を書くように促し、クラリスはそれを了承します。
クラリスはどんな脚本を書き上げることになるのか?
本記事では、『新サクラ大戦 the Comic』8話『クラリスの力』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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新サクラ大戦 the Comic 8話のあらすじネタバレ
クラリスの書く脚本を楽しみにしている天宮さくらと銀座の修復も順調であり、客足も期待出来るのではないかとそれに答える神山誠十郎。
クラリスは2人の少し後ろを歩いています。
気分転換にさくらとクラリスに甘味でも馳走すると提案する神山隊長に、カフェでのアイスと憧れのカツレツを所望するさくら。
海軍の陸地勤務は安月給との思いと共に苦笑しつつ、さくらにどちらか1つでとお願いする神山隊長でした。
自分の提案に反応を示さないクラリスに神山隊長は呼び掛けるも、クラリスは脚本について考えごとをしていたので中々気付けなかったのだと答えます。
自分に本当に脚本を書く資格があるのかと呟くクラリスとその言葉に疑問を抱く神山隊長。
突如、頭上の工事現場で材木固定に使用されていた縄が千切れ、崩壊した材木が降ってきます。
避難を呼びかける周囲の者達。
材木が帝国歌劇団メンバー達の目の前を歩いていた少女の頭上に迫らんとする中、クラリスが魔導書を開き、
『朝は来りて! 雷霆が災厄を取り除かん!(ラテン語訳)」
と唱えると魔法陣の展開の共に周囲が豪風に包まれます。
後にモニターで少女を抱きかかえるクラリスの様子を見た神山隊長は神崎すみれ司令からあれがクラリスの力だと説明を受けます。
クラリスはルクセンブルグの名家の生まれであり、その力は『重魔導』と呼ばれるものでした。
しかし、クラリス本人はその力を呪われた力と忌み嫌っていたのです。
神崎すみれ司令は帝国華撃団のメンバー達は大なり小なり人知を超えた力を持つこと、その力は降魔と戦う上で必要不可欠なのだと神山隊長に告げます。
神崎すみれ司令はその力を持つ彼女達を纏めるのが隊長としての責務だと締めるのでした。
1人で帝劇のバルコニーで佇むクラリスに声を掛ける神山隊長。
ビクつきながらも、クラリスは自分の力のせいで怪我を負った神山隊長を気遣います。
自分の力を卑下するクラリスにその力のおかげで少女が助かったのだと否定する神山隊長。
クラリスは自らの一族の力は破壊すことしか出来ず、古の時代より時の為政者によって戦争に用いられてきたこと、長い歴史の中で数多の命を奪ってきた呪いの力なのだと力説します。
そんな呪われた力などを自らは望んではいなかったと力なく告げるクラリス。
神山隊長はクラリスに来て欲しい場所があると彼女を案内します。
案内された場所は帝劇の舞台。
見知った場所だと言うさくらに自身の友人が来ていると告げる神山隊長。
彼等が舞台を見ると、そこには森に囲まれた湖が映し出されていたのでした。
神山隊長に軽い挨拶をした人物は帝国華劇団技術長である司馬令士。
神山隊長が令士をさくらとクラリスに紹介すると、『無限』を設計したことを理解したさくらが自身の機体がないのかと令士に詰め寄ります。
帝国華劇団には予算が無いと説明する令士。
見慣れない舞台装置に興味を示すクラリスに、令士は場面や衣装を瞬時に切り替えられる『うつりちゃん』と説明します。
令士の説明を受け、その機能性にときめくクラリス。
様々な舞台演出が可能なのかと問いかけるクラリスに対して、簡単なことだと答える令士。
それが可能ならば、自分の思い描いていた構想を実現出来ることに気付いたクラリスは更なるときめきを覚えます。
それが君の力なのだとクラリスに告げる神山隊長。
神山隊長がクラリスへ彼女自身は破壊の力を受け継いではいるが、もう1つ物語を生み出す『創造の力』を持っているのだとクラリスに告げます。
クラリスの表情が明るくなり、令士も兵器を生み出せるが、同時に舞台装置も生み出すことが出来るのだと続けます。
2人の言葉に感謝を送るクラリス。
そして、クラリスは脚本創作に熱を入れ始めます。
自分のしたかったことは人々に喜びを与えるやすらぎの力なのだとの思いを込めて。
クラリスの書き上げた脚本は帝国華劇団メンバー達の琴線に触れ、とても良い物に仕上がっていました。
アナスタシア・パルマも良い舞台になりそうだとクラリスを見直します。
アナスタシアが早速、舞台稽古に入ると告げるとさくらと東雲初穂は悲鳴を挙げるのでした。
良くやったとクラリスを労う神山隊長にこの脚本は自分1人では完成出来なかったと告げるクラリス。
クラリスは新しい自分になれたのは帝国華劇団メンバー達のおかげであり、何よりも神山隊長がクラリス自身を受け入れてくれたことなのだと話し、満面の笑みで
『…だから 責任取ってくださいね … mon chéri!(……私の神様!)』
と神山隊長に返すのでした。
新サクラ大戦 the Comic 8話の感想と考察
今回の8話でクラリスの力が判明しました。
ルクセンブルグの名家の一族であり、破壊を司る力を行使する能力はクラリスにとっては忌まわしい呪いの力でした。
少女を助けようと咄嗟に力を行使したのですが、その力のせいで神山隊長に怪我を負わせることに繋がったのが彼女のコンプレックスを刺激したのでしょう。
古の時代より時の為政者によって、利用され続け、数多の命を奪ってきた力しか持ち合わせていないのだと語るクラリスが健気で可愛い!
新サクラ大戦では登場するメイン女性キャラクター達の誰もがヒロインなのですが、今回はクラリスの活躍を重点においた彼女の為の回と言えましたね。
力を発動する際のラテン語が恰好良くて、可愛くて、健気で、最後には満面の笑みで神山隊長に「責任を取って下さいね。私の神様!」って言ってくるクラリスさん!
いや、本当に可愛いですから。
人を喜ばせること、人にやすらぎを与える物語を紡ぐことが出来るクラリスの『創造の力』がこれからの帝国歌劇団の躍進へと繋げてくれるでしょう。
クラリスが丹精込めて書き上げた脚本に、司馬令士の舞台装置、アナスタシア・パルマによる猛稽古。
舞台を成功させる準備は整いつつあります。
さて、次回はどんな展開を見せてくれるのか? 大いに期待したいですね。
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