2020年3月30日発売の週刊ヤングマガジン2020年18号で、『1日外出録ハンチョウ』68話が掲載されました。
『1日外出録ハンチョウ』68話は、地上で有名な俳優・倉本 海が地下労働者に落ちてしまい、一部のファンをきっかけに地下では倉本が主演を務めたある作品が大流行します。
大槻もすっかりハマってしまったその作品と、倉本は地下でどんな歓迎を受けるのか。
本記事では、『1日外出録ハンチョウ』68話『戦隊』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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1日外出録ハンチョウ68話のあらすじネタバレ
この日、新たに地下労働者として落ちてきた男の紹介に、一部の人間は大盛り上がりです。
その俳優・倉本 海(くらもとかい)を知らない大槻はどんな相手でもチンチロの餌食にするだけと、珍しく悪い表情を見せます。
しかし、チンチロ仲間でもある沼川はそうはさせまいと大槻を止めます。
当然納得の行かない大槻でしたが、沼川は友情戦隊ダチレンジャーのレッド・長友 仁を務めたスーパーヒーローである事を力説します。
戦隊モノと言われてもさほど興味も無くピンとこない様子の大槻ですが、そんな会話の最中に倉本はやって来ます。
他班でありながら、上司に当たる班長だけでも挨拶をしておこうという倉本。
その本物のスーパーヒーローを前に沼川は興奮を抑えきれません。
ファン心理など全く理解出来ない大槻は、倉本に沼川がファンである事を伝えてしまいます。
それは光栄ですと頭を下げる倉本に、ダチレンジャーが好きな事を伝え握手までして貰う沼川。
するとそれまでなんとなく握手はダメという暗黙のルールが流れていた空気も決壊し、ファンは押し寄せ握手会のようになってしまいます。
エスカレートするファンの一人は、ダチレンジャーの変身フォームである『ガイアフォーム』をリクエストします。
様々な友から力を借りて変身するダチレンジャーの、レッドの最大の友は大地(ガイア)であり、この地下という大地のど真ん中でレッドが変身したら……と、目を輝かせて沼川は語ります。
変身フォームの披露に湧き上がるファン達と、その盛り上がりに全く付いて行けない大槻。
そんなに凄い俳優がなぜ地下に落ちたのか石和は尋ねますが、友人の借金の連帯保証人という理由に、ファンたちはそれを完全にレッドとまた盛り上がります。
子供向けの特撮番組に、いい大人が盛り上がっている様子が納得いかない大槻は、地上で解放された時にネットカフェでダチレンジャーを視聴します。
ブルーが故郷への想いを『断ち』切ったり、ピンクがレッドへの想いを『断ち』切ったりという『友情(ダチ)』の裏にある『断ち(ダチ)』がテーマにあることを沼川に話したりと、ドップリ沼にハマってしまった大槻。
すると、C班の班長・小田切も同じくダチレンジャーの沼にハマり入場無料で地下上映会だったり上映後には主演を務めた倉本本人によるコメンタリーまで開催されたりと、地下はすっかりダチレンジャーがブームになります。
しかし、ある日すっかり地下でも有名人となった倉本の元に黒服達がやって来ます。
倉本が連帯保証人になった友人、白石 准が今朝帝愛に借金を全額返済した事で、倉本も解放されるとの事です。
この白石という男は作中のブルー役でレッドと一番衝突も多かった役の俳優であり、大槻も驚きを隠せません。
最後まで丁寧な対応でファンの夢を崩さなかった倉本は、最終回の言葉、『泣くな! ダチ公! 来世でな』と残し突如開催された長いようで短かった地下ファンミーティングは幕を閉じました。
1日外出録ハンチョウ68話の感想と考察
おそらく沼川達が子どもの頃のヒーローだと思いますが、自分が子どもの時に観たヒーローの俳優までは全く記憶に無いので、思い出しながら読んでいたのですが最後まで思い出せませんでした。
今の有名な俳優さん達もヒーロー出身だったりするので、『子ども向け』と一概にまとめられはしません。
大人向けのドラマも子ども向けの特撮も全て『作品』に変わりありません。
沼川やファンたちが初めて倉本を見た時の動揺も理解出来ます。
ただでさえ本物が目の前にいるという興奮もありますが、この地下労働上に落ちて来たという事は借金があるという事に違いありません。
そんなデリケートな問題も抱える元ヒーローに、近寄って良いものかどうか難しい所です。
握手会とか行なわれるとファンは行きたがると思いますが、個人的には機会があっても行けないという事が以前ありました。
CDを買った特典だとしても触れてはいけないというか、そんなに接近出来るものではないという謎のファン心理です。
ライヴに行くだけで吐きそうになるほど緊張するので、そんな至近距離には絶対に近付けません。
倉本が借金をした理由から、相手まで全てにおいてダチレンジャーの作品を地で行くような流れでした。
地下労働者たちには何万ペリカを払ってでも足りないくらいの体験と、褒美になったのではないかと思います。
やっぱりこの『ハンチョウ』の方では地下の生活は楽しそうですね。
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