2020年3月9日発売の週刊ヤングマガジン2020年15号で、『マイホームヒーロー』第95話が掲載されました。
マイホームヒーロー第95話は、過去編から現代へと舞台が戻ります。
歌仙を救うべく村へと向かう車中、哲雄は霊花に自分と歌仙の馴れ初め、歌仙の実家について話して聞かせました。
初めて聞かされる両親の馴れ初めと、母親の実家が営む生業と村のヤバさ。
霊花にはそれが現実の話であることが にわかには信じられません。
哲雄は刑事の安元に、今日の午後には出頭する旨を伝えていました。
安元は窪の組織は警察が必ず潰すことを約束し、哲雄に自首のチャンスと時間をくれたのです。
自首する前に歌仙を救い、霊花ともども安元に守ってもらうというのが選択肢としてはベストと考えていた哲雄。
しかし、その筋書きは脆くも崩れ去ります。
車中に流れた一本のニュースが哲雄に脚本の変更を通告するのでした…
本記事では、マイホームヒーロー第95話[ニュース]のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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マイホームヒーロー95話のあらすじネタバレ
【 歌仙の実家へと向かう車中 】
哲雄は娘の霊花と共に歌仙を救出すべく、歌仙の実家がある村へと車を走らせていました。
その車中、霊花は初めて両親の出会いから結婚、そして母親の実親がインチキ宗教団体の教祖であることを哲雄から聞かされます。
母親が今 実家に戻っているのは、結婚契約書に記された条件に関係した理由によるもの。
それが自分自身にも関りがあることを霊花は哲雄から聞かされました。
霊花は初めて聞く話の数々に整理がつかず黙り込んでしまいます。
哲雄は道すがら車中で霊花に全てを打ち明けるつもりでいました。
それは自分たちの馴れ初めだけでなく、この一ヶ月に自分たちがしてきた犯罪も…。
しかし、いざしてきた事を打ち明けようとするも声が出ない哲雄。
悪いアドレナリンが溢れだし、めまいや動悸がはげしくなって息が詰まる有り様です。
どこからどう話したところで、この告白をした瞬間におそらく霊花と自分の親子関係は「終わる」と哲雄は確信していました。
嫌な汗が止まりません…
霊花に言わなくて済むなら言いたくない…けれど自分が逮捕された後で新聞などから知ったほうが霊花にとっては悲惨ではないだろうか…
場合によっては今が霊花と話が出来る最後になるかもしれない…
高鳴る心臓を必死で抑え込み、哲雄は意を決して霊花に話しかけます。
一カ月前のあの日、霊花の部屋で…
何とか声をふりしぼり、そこまで言うも、その先の言葉が言えない、どうしても声が出ない哲雄。
”キミの彼氏を殺した”
たったこれだけの言葉がどうしても言えない…
脳が、身体が、音にすることを拒否しているのです。
汗をダラダラと流し、言葉を言い淀む哲雄を見かねた霊花は、一カ月前にあたしの部屋?なに、延人を殺しでもしたの?そう冗談まじりに話し、車中の重たい空気を変えようとします。
哲雄は霊花のドンピシャ指摘に対して咄嗟にそれを否定してしまいます。
なに真面目に答えてんの当たり前じゃないと笑い、何を言われても驚かないから話してよと相談窓口を広げてあげる霊花。
そんな優しさを目の当たりにし、哲雄は決断します。
今カーラジオから流れている曲が終わったら霊花に全てを話そうと…
やがて曲が終わり、ニュースが流れ始めます。
哲雄は汗を垂らしながら”実はそうなんだ”と告白。
しかし、話の前後をぶった切り、”実はそうなんだ”だけでは何の事をいっているのか霊花には伝わりません。
霊花がその意味を聞き返したその時、哲雄は偶然ラジオから流れたニュースの中に知り合いの名前を聞き取ります。
慌ててブレーキを踏み、道路端に車を停車させる哲雄。
なんとそのニュースは安元が警察署内で殺された事件を報じるニュースでした。
現場が署内という事も驚きでしたが、安元が刑事であるにもかかわらず殺されたことに哲雄は衝撃を受けます。
それは自分が自首をし、警察に捕まった後は歌仙と霊花の安全は安元と警察に託す筋書きを描いていたからです。
偶然にもこのニュースによって組織の手が警察署内にまで及ぶことを知り、哲雄は完成予定稿だった脚本に手直しをすることを余儀なくされます。
自分以外に歌仙と霊花を守ってくれる誰かを、何かをキャスティングしなければと…
マイホームヒーロー95話の感想と考察
我々読者も哲雄同様に作中のニュースから新情報を知りましたね。
薬師寺が殺人幇助で逮捕されたというアレです。
これはひょっとすると薬師寺自らが警察に情報を流し、自分を逮捕させたのかもしれませんね。
なぜかっていうと、それは組織によって自分が殺されるのを回避するため。
まだ詳細はわかりませんけれど…。
いずれにせよ哲雄はニュースを聞けてラッキーでした。
警察は決して安全な場所ではないことを知り得たからです。
これで哲雄は脚本を書き直すでしょう。
組織や窪から歌仙と霊花を守るには警察ではなく、もっと強力な別の何かの力が必要だと考えるのは想像に難くありません。
哲雄の身近にあって警察よりも強力な何か…
となれば、歌仙の実家以外に選択肢は無いのでは?
過去に歌仙と即興で演じた舞台を今度は娘と二人でリバイバル上映となりそうな予感がします。
そして哲雄を消そうと村にやってくる窪は、中津富子に代わる助演俳優となるのかもしれません。
役どころは、まんま下界に住む悪魔の化身。
エキストラである村人(信者)に悪魔の化身”窪”から平和の象徴であるオガミメ霊花を守らせる。
つまり、過去編でそうしたように、また村人を巻き込んで悪魔の化身である窪を撃退する物語を哲雄は書き、それを今度は親子で演じるのではないかと…
過去編がフリであった気がしないでもないので、そんなことを考えましたがいかがでしょ。
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