2020年3月9日発売の週刊ヤングマガジン2020年15号で、『賭博堕天録カイジ』344話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』344話は、 完全にキレたキャンピングカー店主有馬は身体の一部と称し、スパナを手に戦闘開始。
一進一退の攻防の末に決着は付きます。
勝ったのは有馬か遠藤か……。
カイジ捜索の手掛かりは得られたのでしょうか。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』344話『喧嘩』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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カイジ344話のあらすじネタバレ
スパナを身体の一部と言いながら手にした事に、少しばかり動揺した遠藤でしたが、それでも喧嘩に慣れていない有馬の大ぶりのパンチは当たるわけではありません。
武器を持ったところで当たらなければ意味も無く、遠藤は余裕で反撃を重ねます。
再び、頭に来たという有馬。
挑発する遠藤に向かっていったのは、有馬の拳ではなく、スパナそのものでした。
不意打ちの成功。
直撃した遠藤の額からは流血。
遠藤も怒ったと上着を脱ぎ、向かって行きます。
同じ手は食うまいと有馬に上着を被せ、視界を奪った所で攻撃。
尻もちを着いた有馬にももう攻撃の手は止みません。
蹴られ踏みつけられ身を丸くしている有馬は、この態勢に学生時代からの過去を思い出します。
勢いでケンカしていつも結果この態勢になる事を繰り返し、何一つケンカなんて良い事は無いと思います。
それでも、愛するクルマを蹴られた事が許せない有馬は、帰ろうとして隙だらけになった遠藤のスネに、スパナを打ち付けます。
完全に逆上し、再び蹴りつける遠藤。
そこへ通りがかった地元の主婦たちの目に気付いた遠藤は、さすがに攻撃をやめて逃走します。
警察を呼ぶと主婦たちは有馬に声を掛けます。
調書とか面倒で必ずケンカになるから断ってと、有馬は全く反省の無い様子です。
一方、遠藤の戻りを迎えた黒服達はその姿に驚きを隠せません。
世捨て人・破綻者・異常者と有馬の感想を並べる遠藤に、口を挟む事が出来ません。
ケンカになった事を察した黒服は、遠藤に流血もあった事から負けたと察します。
勿論そんな結果で終わりにされては遠藤も納得いくわけがありません。
やたら大きなスパナを武器にされたのだから1発2発はしょうがないと、話を盛りつつ負けていないと勝ちを主張します。
そもそも、今回の目的は有馬を叩きのめす事ではありません。
黒服にその目的である『カイジにクルマを貸したのかどうか』を聞かれると、有馬の性格がひん曲がり過ぎていて結局腹の中を読めず終まいでした。
最終的に勝ったのは、カイジ達との約束を守り通した有馬という事になります。
カイジ344話の感想と考察
5話に渡った有馬VS遠藤でしたが、最終的には情報を聞き出せなかった遠藤の負けという形でしたが、有馬もまたクルマを蹴った事を謝罪させる事も出来ずケンカそのものにも負けたので、お互いに負けたと思っている事でしょう。
引き分けではなくお互いに『負け』です。
スポーツのように審判がいるわけではないただのケンカでは、お互いがどう思うかが勝敗だと思います。
もしも、有馬がカイジ達との約束を守る為に絶対に口を割るまいとケンカしていたら、これは有馬も勝ったとボロボロになりながらも思ったでしょう。
現実は、もうそんな約束も覚えていないのかもしれません。
次回からはまた白紙とまではいかないまでも、カイジ捜索は困難になってしまった遠藤達ですが、次なる展開は一体どうなるのでしょうか。
そろそろ久々にカイジサイドの動きも見せて欲しい所ですが、話的には遠藤サイドの方が面白いのでこのまま次の展開を続けて欲しいです。
やっぱり攻撃側というか、追う側・追い詰める側の方が見ていて面白いのですが遠藤は大失敗でした。
最後には有馬と仲良くなる展開も予想したのですが、微塵もそんな様子はありませんでした。
せっかくキャンプに連行されて一晩耐え忍んだというのに、無駄に終わってしまいそうです。
今後あるとしたら、急展開ですがビラを見た債務者からの通報でカイジ達を見つけたという展開に、追い掛ける遠藤達。
キャンピングカーに安堵しきっていたので、終われている事を知らずにいるカイジ達。
という構図にもなりそうですが、どうにも今回の遠藤を見ているとまたカイジ達は知らないうちに追い詰められ、知らないうちに逃げ切れそうです。
最終的にチャンとマリオを帰国させ、一人になった所を遠藤に見つけられ捕らわれてまた新たなギャンブル編が始まるという感じになるのかもしれません。
それまでにもまた何年も掛かりそうです……。
最後は兵頭会長に一矢報いて欲しいので、このまま逃走して『カイジ』シリーズの終わりにして欲しくはないところではあるというのは、全カイジ読者の願いではないでしょうか。
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