2020年3月5日発売の週刊ヤングジャンプ2020年14号で、『少年のアビス』2話が掲載されました。
『少年のアビス』2話は、憧れのアイドル青江ナギと遭遇した令児は町を案内する事になります。
デート気分の令児でしたが、『情死ヶ淵』の話を始めると思わぬ展開に……。
本記事では、『少年のアビス』2話『お忍びデート』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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少年のアビス2話のあらすじネタバレ
平均年齢17.5歳の4人組アイドルグループ『アクリル』は、アイドルオタクを中心に人気が出ているグループでまだメジャーではありません。
その中でも人気の『青江ナギ』のことをチャコに教えて貰って以来どっぷりハマってしまっている令児ですが、この地方の町のコンビニに青江ナギは店員として働いている事に、固まってしまいます。
アイドルなのに煙草を吸っている事にも、コンビニの店員をやっている事にも疑問しかない令児は灰を落としてしまいます。
明らかに吸い慣れない様子に、ナギはさっき買いに来た煙草が自分の物では無いと察します。
青江ナギを教えてくれたチャコに教えたら驚くだろうなと令児は言いますが、それは秘密と素っ気ない態度です。
後ろ髪を引かれる思いで帰ろうとする令児ですが、『さっき見た事』も秘密にしておいてと釘を刺されます。
ホームレスに弁当を渡していた事かと令児は言いますが、それではなかった様子です。
食べられるお弁当が大量に廃棄される事に驚いたナギは、ホームレスに渡した事には罪悪感は無いと言い、お弁当を買いに来た令児も貰える事になります。
引きこもりの兄の為に買いに来た『からあげさん』もある事に、令児は喜びますが、お弁当のパッケージと違って半開きの容器である事から、さすがに汚くない? とナギもオススメしません。
ですが、これが無いと家を壊す勢いで暴れると令児が言うと、じゃあこれで充分と笑顔のナギ。
帰ろうとする令児は名前を聞かれ、まだこの町に来てから家とコンビニの往復しかしていないナギに町の案内を頼まれます。
お願いしているナギに対して、お願いしますと返答する令児を笑うナギに、現実感のないまま帰宅する令児は玄関先にしゃがみ込む母と遭遇します。
部屋の中ではからあげさんを待つ兄が暴れているのが外まで聞こえています。
令児をパシリに使う峰岸の家から、うちの土建屋で働かないかと誘われたと伝える母に、令児は困惑します。
出来るなら早く縁を切りたい今の峰岸玄を、母は知らないのだろうと令児は思いますが、この町で働くなら安泰だと母は言います。
実のところ、土建屋という体だけでなにやら問題があるようです。
1時間後に、ナギと再会した令児は自転車に2人乗りで町を案内する事になります。
国道の店が立ち並ぶ辺りを走りながら、東京よりも便利とナギは言います。
しかしチャコはそんなこの町には何も無いと怒っている事を教えると、彼女? と聞かれますが迷いも無く幼馴染と即否定します。
走っていると、峰岸たちのグループを見つけて引き返す令児。
煙草を買わされていたグループがいたからと尋ねるナギ。
その中のリーダーが幼馴染というと、チャコのような幼馴染をいいなと言っていたナギですが、嫌な関係でも縁を切れない地方町の不便さを理解したようです。
そんな男の家の土建屋で就職するかもしれないなど色々話す令児は、絶対この町からいなくなる人だから話しているのだと気づきます。
橋を渡っている時、情死ヶ淵の話を切り出すと、ナギは既に小説『春の棺』を読んだ事があったようです。
小説の内容に、面白くは無さそうという令児に、同意するナギ。
しかし、一番幸せな死に方で羨ましいとナギは言います。
そして、令児に心中する事を提案します。
冗談としか思えない令児でしたが、この先の令児の人生絶対つまんないと言い切るナギ。
そんな事を言われても怒るどころか、心中を察してくれる会ったばかりのナギの提案に乗る事になります。
最後にちょっとだけ生きていて良かったかもと思えるかもと、令児は言いますが、ちょっとは心外と言い、ナギは家に招きます。
そして、ナギは言います。
青江ナギと死ねて幸せって思わせてあげると。

少年のアビス2話の感想と考察
2話目にして更に盛り上がって来ています。
ピークは天井知らずです(個人の感想です)。
個人的には令児のように推しのアイドルとかいないのですが、要するに絶対に手の届かないと思っていた人がポッと目の前に現れて、仲良くしてくれて自分の事を理解してくれて一緒に死んでくれようという話です。
しかも家に誘うところから最後の台詞までは令児の股間に手を添えながらという、ちょっとエロティックな雰囲気もありつつ……。
今後の展開次第では単行本も購入しようかなという勢いでツボな作品が現れました。
さて、本編の謎はいくつかあります。
峰岸の家は土建屋の体の何か。
始めは仲が良かったと思われる峰岸と令児たちの関係は何故こじれたか。
ナギはなぜこの町にいるのか。
心中を誘ったナギの真意は何か。
2話なのでまだまだ話は続くでしょうから、謎は明かされていくでしょう。
個人的に、からあげが無くて暴れる兄に対し、汚いと言ったからあげで充分というナギには凄く好感が持てました。
この兄は話が進むといつか部屋から出て来るのでしょうか。
認知症の祖母が亡くなる展開とかもありそうです。
今回は夜だったせいか全体的に暗いトーンにも感じました。
恐らく、今回出てこなかったチャコがこの作品の光の部分でもあり、令児にとっても光となるのではないかと思います。
出たばかりですが、早く次が読みたいです。
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