2020年1月11日発売の週刊ヤングマガジン2020年07号で、『賭博堕天録カイジ』338話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』338話は、遠藤部長を待ちながらもカイジ捜索を続ける部下たちの元へ、黒崎GMとの長い一日を終えた遠藤が帰還します。
前回の話で閃いた『キャンピングカー』という狙いを部下たちに話し、カイジ達へいよいよ迫ります。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』338話『生鵠』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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カイジ338話のあらすじネタバレ
相も変わらず債務者の電話による口コミで情報収集を続けている、遠藤の部下たちですが、確認したけど別人など役にも立たない電話対応に疲弊した様子です。
そこへ、丸一日音沙汰の無かった遠藤部長がやって来ます。
椅子に座り、何があったかを聞かれてもそんな事よりもまず、カイジ達が3週間もの間忽然と姿を消した謎が解けたと宣言します。
街や駅、ビジネスホテルにコインロッカーと必要な場所全て包囲網を掛けたにも関わらず一向に掛からない理由がキャンピングカーであると断言。
突拍子もなく提示された答えに、部下たちは理解出来ない様子です。
そのキャンピングカーで日本中を走り、銀行で現金の圧縮化の為に通帳作りに励んでいると遠藤は読んでいますが、部下たちはまだ理解出来ていない様子。
そこで捜索の方針変更を遠藤は指示します。
これまでの駅・ビジネスホテルは気を配る程度にし、キャンピングカーに集中。
捜索ポイントは2つ。
兵隊である帝愛の債務者にチラシを配り、キャンピングカーの確認を奨励・勧告。
そしてもう一つは、キャンピングカーをレンタルしている業者・会社に電話してカイジ達が乗っている車の車種を特定。
チラシの作成・配布と、レンタル業者への電話を指示し、遠藤は眠る為に自宅へ帰ります。
一晩寝てないという遠藤の言葉と、その一晩で随分やつれたという様子から、部下たちは一晩掛けて『制裁』を受けたと勘ぐってしまいます。
見たところ傷は無かったし、そんな事ある? と反論するものもいましたが、肉体ではなく精神的に来る制裁かもしれないと先の男は言います。
一晩中斧が眼前で揺れる『斧・振り子』や、マンションのベランダの柵の向こうに一晩立たされグチグチ言われる『ビル縁説教』など想像しています。
そんな風に黒崎GMに追い込まれ、苦し紛れに出た案がキャンピングカーではないかと部下の予想。
しかし一方では、客の出入りの少ない時間を狙ってのビジネスホテルやラブホという可能性もあり、あまりにも唐突過ぎたキャンピングカーと言う作戦は予断でしかないと言う者もいます。
ですが、今回に限り、その予断は見事に的中。
この中は安心だと寝転ぶカイジ達に、見事迫る事に成功しました。
カイジ338話の感想と考察
遠藤本人が黒崎GMとのキャンプが無ければ絶対に閃く事の無かった『キャンピングカー』というカイジ達の逃亡手段。
部下たちも説明されたところでいまいち納得した様子もありません。
自ら閃いて答えに辿り着いた者と、経過も無くポンと答えを明かされた者の違いでしょう。
数学の難しい式を解いて得た答えと、答えを見て知った答えでは説得力が違うようなものです。
ただ、ここで遠藤は『レンタル業者』への連絡をするように命令しますが、カイジ達はレンタル店の店主にチャンが帝愛から借金があるが、返済の目途は立っていて水入らずで旅行がしたいから問い合わせがあってもレンタルした事は黙っていて欲しいと既に口止め済みです。
その店主もまた、カイジ達の風貌と大金を持っていた事から社会から蒸発する気だと、自分の過去を重ね隠蔽する事を快諾しました。
もしも、この店長の気まぐれや裏切りが無ければ残るルートは、兵隊と呼ばれる債務者による直接の視認・目撃のみとなり、情報網としては弱いです。
てっきり、今更キャンピングカーを捜索しても手放しているだろうと思っていたのですが、まだカイジ達は油断しきりの様子なので、今後どうなって行くか楽しみです。
それにしても、部下の一人は想像力豊かで遠藤が制裁を受けたに違いないと考えて止みませんでした。
斧・振り子や、ビル縁説教など発想が凄いです。
こういう人が権力を持った時に実行する事が出来てしまい危ないと思うんです。
この想像力は遠藤譲りなので、きっとこの捜索班で遠藤の片腕になれるだろうと思いながら読んでいました。
最後のコマでカイジらに危機迫るとあるので、もしかしたら次号ではこの捜索の効果が出るのかもしれません。
期待して待ちましょう。
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