2019年10月12日発売の週刊ヤングマガジン2019年46号で、『賭博堕天録カイジ』333話が掲載されました。
賭博堕天録カイジ333話 『心労』は、帝愛グループGM黒崎の車に乗せられた遠藤はどうなってしまうのか?という話です。
本記事では、賭博堕天録カイジ333話『心労』のあらすじと感想を紹介していきます
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 前話 | 一覧 | 次話 >> |
カイジ333話のあらすじネタバレ
車中では、自分のこれからが全く読めない不安・恐怖・ストレスから胃を押さえる遠藤。
黒崎はそんな部下の姿を見て、繊細だな。これからが思いやられると言いました。
遠藤の不安はますます加速し、鞭打ちの制裁を想像します。
24億円の強盗犯であるカイジ達の捜索が全く進展していない事を謝罪する遠藤に、黒崎は日本のどこに消えたかもわからない人間を捜索するという困難さに理解を示しつつも『オレは』気にしていない事を強調。
それなら『誰か』が気にしているのだろうと想像する遠藤。
その『誰か』とは勿論帝愛グループの兵頭会長を浮かべます。
黒崎と会長の会話を妄想し、会長の苛立ちを勝手に想像し、その制裁は鞭打ちの100回という結論に到達。
そうこうしているうちに車は山の中を走行。
鞭打ち100回に匹敵する制裁に、今度は山に埋められるという妄想が始まります。
止まらない妄想と不安に耐えかねた遠藤は、ついに黒崎に車の行き先を尋ねます。
その様子に戸惑う黒崎ですが、人心操縦や懐柔といった人たらし力が卓越している(遠藤の知る黒崎)だけあって、その様子もすぐに理解する。
これから楽しんでもらおうとしていると伝える黒崎は、着いたらまずは『刺す』と言います。
刺される妄想を即座にする黒崎。
更に、その後は『焼く』とまで言い切る黒崎。
自分が使用する側だった、爪の間に針を刺す拷問・『血のマニキュア』をイメージし、更に熱した鉄板の上で土下座させる『焼き土下座』の二重制裁を想像する遠藤は、せめて爪の間を指す方だけど、泣きを入れます。
しかし、黒崎は爪ではなく、口から刺すと言います。
加えて、刺すのは針ではなく、削った竹で貫き、その後に火あぶりとまで言い切る黒崎。
自分が想像していた制裁の遥か上を行く黒崎の残虐発言。
それもそのはずで、黒崎は会長命なのです。
その会長の帝愛グループから24億円もの金を奪って逃亡しているカイジ達を、未だに捕らえられない遠藤達。
『自分は』気にしていないが、会長に舌打ちまでさせた(妄想)のだからただの制裁で済ませるはずがなく、完全に命すら危ぶまれる遠藤はパニックになりながらも、車を降りる事など出来ません。
車は走り続け、中央道を降りて30分のところで遂に到着。
そこは遠藤を串刺しにして焼く処刑場ではありません。
串刺しにして焼かれ、塩までかけられたのは鮎です。
キャンプ場で黒服が焼いた肉に、鮎の塩焼き。着替えてキャンプを満喫する黒崎。
遠藤にも着替えて楽しむように黒崎は声を掛けますが、妄想の全てをひっくり返された複雑な心境の遠藤。
制裁ではなかった事に安堵するわけでもなく、黒崎や黒服たちの輪にも入らずに、せめてもの抵抗にと、一人離れてスーツコートのまま鮎の塩焼きを食べる遠藤でした。
カイジ333話の感想と考察
会社のナンバー2の男に車に乗せられたというだけでも、そのプレッシャーは容易に想像できるのではないでしょうか?
それに、自分には叱責・叱咤されるという後ろめたさがあります。
更に会長の『制裁』というものを知っている以上は車中の遠藤の気持ちがものすごく伝わります。
行き先も告げられずに乗る車で不安と妄想が爆発するのは読んでいてわかるわかると頷けました。
黒崎GMが捜索の困難さを理解してくれた事には安堵しながらも、『オレは』という余計な一言のせいで更に妄想は加速。
その後の『制裁』のイメージと黒崎が告げる『刺す』『焼く』は勘違いコントのような流れで面白かったです。
会長からの命令なら、黒崎本人が遠藤の失態ぶりを気にしていなくてもやりかねないから余計に想像が出来るのでしょう。
読みながらもオチは薄っすら想像できましたが、話の展開的にここで呑気にキャンプをやって終わりという事は無いと思いたいです。
次回か次々回では黒崎がカイジ捜索のプランを提案したり、新たに強力な捜査員を連れて来たりといった展開があるかもしれません。
このまま終わったら黒崎は何し来たのかという話にもなってしまいます。
余談ですが、このキャンプ場で同時刻に『1日外出ハンチョウ』で大槻たちがキャンプを楽しんでいるという話も、いつかあったら面白いなぁと思っています。
<< 前話 | 一覧 | 次話 >> |