2020年2月22日発売の週刊ヤングマガジン2020年13号で、『賭博堕天録カイジ』343話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』343話は、もはや完全に店主有馬の信頼を失った遠藤が取った奇策。
『カイジ』というワードを出してその反応を窺い、その隙を突くという遠藤の本性とも言える悪魔的作戦に、有馬はどう出るのか。
カイジ確保のチャンスは掴めるのか。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』343話『手管』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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カイジ343話のあらすじネタバレ
なだめすかして下手に出て、正攻法とも言える当初の作戦は見事に破綻してしまった遠藤。
信用ならないとまで宣言されてしまっています。
そこで、真逆の方向へシフトチェンジします。
カイジの事知ってるだろ? とまで直接攻撃を仕掛ける遠藤の作戦はもはや聞き込みではなく、ただの乱入、踏み込みに他なりません。
そのワードに対する硬直・動揺・饒舌といった反応から遠藤は次の手に向かおうと試みます。
しかしそこはカイジ達に自分を重ねて信頼し約束をした有馬です。
そんなワード一つで気取られるような真似はしません。
安定の不機嫌さを保った鉄仮面の表情からはさすがの遠藤も何も読み取れません。
心の声も聞こえず、隠蔽する上での仏頂面なのか本当に知らないのかすらも読み取れません。
そこで、カイジは免許を持っておらず、レンタル契約したのはチャンだと遠藤は気付きます。
その気付きは正に正解であり、あの時有馬はカイジの名前を聞いてすらいませんでした。
ミスとわかれば咄嗟の機転を利かせられるのが遠藤です。
カイジと一緒にいた『チョン』という中国人に貸しただろう、中国人とは言っても日本語はペラペラなどと畳みかけ、次のトラップを仕掛けます。
ここで有馬がうるさい遠藤を黙らせる為に『チャン』なんか知らないと口走れば遠藤の手中にハマった事になります。
わざと行った間違いを正してしまったなら、チャンに会っていた事は確定です。
しかし、それもしっかり『チョン』なんて知らねぇと有馬は引っ掛からずにクリアします。
弾切れの遠藤は仕方なく帰ろうとしますが、クルマを蹴った事実を有馬が見逃して帰すわけがありません。
有馬はAとBの選択肢を与えます。
AYAMARU(謝る)かBOURYOKU(暴力)の2択。
つまり、謝罪しなければ有馬が直々に制裁をくわえるというものです。
しかし遠藤はS……SEITOUBOUEI(正当防衛)を選択します。
J……JYOUTOU(上等)だと言う有馬にK……KAKATTEKOIYA(かかってこいや)と煽る遠藤。
愛するクルマたちの為に拳を振るう有馬ですが、かわされ逆に殴られるばかりです。
やられてばかりはいられません。
ポケットからスパナを取り出した有馬に、慌てて武器は反則だという遠藤ですが、スパナは身体の一部と主張します。
有馬の反撃が始ま……る事を期待し次回へ続きます。
カイジ343話の感想と考察
最終的に仲良くなりそうな流れだなと思いました。
少年漫画でよくある、最初は喧嘩していたけど最後には全力を出し合って倒れ込んで理解し合う。
そんな流れで最後に有馬は、実はもう一台貸してるクルマがある……などと言うのでしょうか。
少年漫画の流れですが、これは『ヤング』マガジンであり、カイジなのでその流れは無いでしょう。
冒頭、奇策に思えた急なシフトチェンジですが、散々有馬を怒らせて冷静さを無くした後の攻撃なのでむしろここまでが作戦だったと言っても良かったかもしれません。
成功していればの話ですが、実際にはカイジの名前すら聞いていなかったので無意味に終わってしまいました。
そしてチョンと言った第二のトラップ。
誤植かなと思ってしまいましたが、そこも遠藤の悪魔的口滑らせ術たるものですが、それすら効かず。
もしかしたらカイジ達の事を忘れているだけという可能性すら浮かんできますが、前回の話で滅多に客が来ないから風体さえ聞けばどんな客だったか思い出すと有馬が言っていたのでそれはないはずです。
しっかり約束を守っているのか、それともただひたすらに遠藤が気に入らないだけなのか……。
遠藤の一方的な心理戦が終わったものの、始まる物理戦。
アルファベットを並べた会話にDAIGOかな? と思いつつ、喧嘩の腕も立つ遠藤の圧倒的有利。
次回345話はスパナを武器に有馬の反撃が始まるのでしょうか。
遠藤は部下も連れて来ているので、武器に対抗して数で応戦するという展開もありそうです。
どんな決着になるのか予想が出来ませんが、個人的に有馬の反撃に期待したいところです。
この終わり方で、次号休載という告知もあったのが残念です。
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