『テセウスの船』は、週刊漫画雑誌モーニングの2017年30号から2019年30号まで連載されていた東元俊哉先生による人気漫画で、俳優・竹内涼真主演で2020年にドラマ化もされました。
10巻は、校内にいたはずのさつきがいなくなっていることに気付いたところから話は始まります。
音臼小で起きる大量殺人事件を佐野と心は止めることができるのか、未来は変わったのか・・・。
ついに結末を迎えます。
本記事では、『テセウスの船』10巻(最終巻)のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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テセウスの船10巻のあらすじネタバレ
81話 お泊り会のはじまり
学校内に怪しいものはないか見回りをしていた心。
そこへ校長先生がやってきました。
校長先生はさつき先生を知らないかと聞かれ、さつきがいなくなったことを知ります。
さつきが校内にいないか探しながら、無線で佐野に知らせます。
心は教室中を探していると、みきおが描いたと思われる不気味な絵が黒板にかかれていました。
木があり、枝には目玉がついていて、人物の顔から涙が出ていました。
一体何の絵なのかわからないまま、メモにこの絵を描き写す心。
次に見廻った男子トイレでは、窓ガラスが割られていることに心は気付きます。
割れた窓から村人と子どもたちの笑い声が近づいてきます。
心は急いで外へ出ていき、今から荷物検査をするから順番に並んで欲しいと言います。
そこへパトカーが到着し、佐野が降りてきました。
なんで荷物検査をしないといけないのかと文句を言う村人に、佐野は子どもたちのために頼むと言うと、村人たちも仕方なく佐野に従います。
一体みきおはどこにいるのか、どんな犯行計画をしているのか、心が考えていたその時、「マイクテスト、マイクテスト」と校内放送が聞こえてきます。
その声は、みきおでした。
82話 内緒だよ
「今日は待ちに待ったお泊り会です、みんなで一緒に眠って、いい夢をみましょう。」
みきおの声はとても嬉しそうでした。
心と佐野は急いで放送室へ向かいます。
そこにはリュックを背負ったみきおが立っていました。
心先生、帰ってきてたの?とあどけなく話すみきお。
親戚のおじさんはどうした?と佐野が聞くと札幌の病院にいると答えます。
佐野が病院に電話したがそんな人来てないと言いました。
そして心が、荷物を見せてくれと言うと、プライバシーの侵害だから断ると拒否するみきお。
続けて心は、さつき先生はどこに行ったか知らないかと聞くと、知らないと答えます。
本当に知らないかと聞くと、少し表情を変え、それより鈴に会えなくて寂しい、また会えるかなとうすら笑いを見せました。
中を見せろと、みきおのリュックを奪おうとする佐野に、みきおは大きな声をだし、助けて、暴力を振るわれたと通りがかる村人に助けを求めます。
村人は心と佐野を呼び出し、度が過ぎていると忠告し、警備もいいが学校の和を乱さないでほしいと言います。
しばらくすると、そこへみきおが半泣きになりがらやってきて、好きに見ていいとリュックを心に渡します。
みきおのリュックの中には水筒が入っていました。
水筒の中身を捨てた佐野は、夕食の前に火災報知機を鳴らしてお泊り会を中止させること、それまで飲み物はのませないようにすること、心はみきおを探して、自分はグラウンドに行くと言います。
グラウンドでは村人たちが夕食の準備を始めています。
佐野は村人からお酒やジュースなどの飲み物を全部集め、全て捨てていき、飲み物は水道水以外飲まないでほしい、食べ物も食べるなと言います。
一方、図書室ではみきおと子どもたちが集まり、ひそひそと話をしています。
みきおがみんなに小さな包まれたものを渡し、水に溶かすとジュースになるから夕食の時に飲もう、他の人には絶対内緒だよと言います。
83話 楽しい日
みきおを探している心は、図書室からみきおと他の子どもたちの声が聞こえてくるのに気づきます。
みんな外で準備しているからお前らも外に出て準備をするよう注意します。
みきおの後をつけていく心。
みきおはうさぎ小屋に行き、うさぎに餌をやり始めました。
心はみきおに、さつき先生がどこにいったか本当に知らないか?鈴や佐野の家族は?と聞きます。
すると突然、みきおは笑い出し、今日はとっても楽しい日、と言いました。
それから時間が経過し、17時を過ぎた頃、雨が降ってきました。
村人がみんな多目的室に入ってご飯を食べましょうと、みんなを誘導します。
佐野は予定通り、火災報知機を鳴らそうと言います。
佐野は多目的室へ、心は火災報知機を鳴らしに、二手に分かれます。
多目的室では佐野がやかんを持ってきて飲み物はこの水だけだと言います。
一方、心が火災報知機を鳴らそうとボタンを押すと、何も反応がありません。
一気に緊張が高まり、心は急いで多目的室へ飛び込んできます。
驚いた佐野に、警報機がならないと小声で伝えます。
心は子どもたちを見回した時、明らかに不審な行動をする子がいました。
よく見ると、粉のようなものを水の中に入れて溶かしていました。
慌てた心は、その子に近づき、出せ!と声を上げます。
心はみんなに、お泊り会の飲み物に毒物が入っていると大声で言います。
それを聞いてさらにざわつく村人と子どもたち。
するとみきおが、心先生はこれを毒だと思っているんでしょと言って、粉を水の中に入れ溶かし、飲み干します。
心はやめろ!と叫びますが間に合わず、みきおはその水を飲んだ瞬間、激しく咳き込みその場で倒れ込んでしまいました。
84話 帰る場所がある
みきおが倒れ込んだのを見た子どもたちと村人は驚いて悲鳴を上げます。
心がみきおに駆け寄ると、みきおは、「なーんてね、すごくこれ美味しいよ」と言いました。
みきおが演技していたことが分かると、周りの人たちはほっと安心し、ご飯を食べようと言いだします。
その時、多目的室に村人が一人慌てて駆け込んできます。
その村人と一緒に急いで佐野は校舎の入り口に走っていくと、佐々木紀子が気を失った慎吾をおぶって立っていました。
佐野は何があったのか紀子に聞くと、紀子は話し始めました。
紀子が村に来る途中、突然草むらから慎吾が出てきた、慎吾は今にも倒れそうな状態で、和子と鈴が知らない男に連れて行かれたと言っていたと話します。
佐野は慎吾のズボンの後ろポケットに紙が入っていることに気づきます。
その紙を見ると、木の枝に目玉があり、4人の人間が黒く塗りつぶされていて、明音の事件の時と同じプロペラが描かれた不気味な絵でした。
気を失っている慎吾のために救急車を呼び、佐野は校長先生に、お泊り会は中止だと言います。
校長先生も了承し、子どもたちを家へ帰らすよう言います。
その頃、心はみきおを物品室に連れて行き、ここでおとなしくしているよう、部屋に閉じ込めます。
そこへ佐野がやってきて、慎吾のことを話します。
そして慎吾が持っていた絵を心に見せると、心は黒板に書かれていた絵をうつしたメモを取り出し、2枚の絵をくっつけると、18:30の文字になっていることに気付きました。
和子と鈴と慎吾とお腹の赤ちゃん、黒く塗りつぶされているのは4人のことではないか、18:30はその時間に何かが起きるのかもしれない、と佐野と心は考えます。
18時半までにあの小屋に行くことは時間的に無理だと佐野が言うと、心は、自分があの小屋に行ってくると言います。
佐野は下手に動くのは危険だと心を止めますが、心は佐野はできるだけ警察と一緒に行動すべきだと言います。
もしこの後事件が起きて佐野が疑われたら意味がないからと言う心に、佐野は俺たちの目的は事件を止めることだと言います。
その時、由紀と娘・未来の笑顔がふっと頭に浮かんだ心。
心は佐野に、自分には帰る場所がない、事件を止めたら田村心は消えるかもしれない、でも佐野には帰る場所がある、待っていてくれる家族がいると言い、心は小屋へ向かいます。
雨の中、車を飛ばし、小屋の前へやってきた心。
小屋の中からは何やら声が聞こえてきました。
85話 夢を見た
小屋から聞こえてくる声、それはみきおの声でした。
「・・・その後痙攣が始まり嘔吐 12分後動かなくなった この前実験した猫より時間がかかった・・・」
小屋のドアを開けようとした瞬間、心は何者かに石で頭を殴られ、気を失ってしまいます。
どれくらい時間が経ったのか、目を覚ました心は小屋の中にいて、手は手錠をかけられ、動けないようにされていました。
そして目の前には大量のカセットテープと、さつきの死体が。
すぐに異様な匂いがし、それが灯油だと気付いた心。
小屋のドアが開いており、誰かが灯油を小屋の周りにまいているのが見えます。
灯油をまいていたのは、未来のみきおでした。
驚いた心はどうしてここにいるのかと尋ねます。
未来のみきおは、心と一緒にタイムスリップしてきたと話します。
そしてみきおは、お泊り会では大量殺人はもう起きないといってマッチの火をすります。
言葉を失う心にみきおは続けてこう話します。
鈴が欲しかった、純粋な、最初の鈴が欲しかったと言い、みきおは過去を振り返りながら話しだしました。
―――みきおが音臼小に転校してきた時、鈴の隣の席に座ります。
鈴は笑顔で自己紹介し、自分も転校してきたところだと言います。
鈴はいつだってみきおに笑顔を見せ、明るく純粋な女の子でした。
みきおはいつも思っていました。世界が鈴とふたりだけになることを。
ある日、好きな人はいるのかと鈴に聞きます。
すると鈴は「いないけど、でも、結婚するならお父さんみたいな人がいい、正義感のある人がいい」と言いました。―――
みきおは明音の事件についても話し始めました。
明音が鈴を泣かせたから、許せなくて鈴のために殺し、Sのキーホルダーはそのメッセージのつもりだったと言いました。
そして、鈴のお父さんが殺人犯になる夢を見た、と。
86話 殺せと言っている
みきおの一連の事件の目的は鈴だと知った心。
事件の後、みきおはずっと鈴を追っていて、名前も顔も変えたことを知った上で鈴に近づいたと話します。
でも、鈴は、あの頃の純粋な鈴ではなかったと言います。
せっかく手に入れた鈴は自分の思う鈴ではなかった、だから慰霊祭でみんなを巻き添えにして死のうと計画していたら、心がやってきたとみきおは話します。
―――慰霊祭の前日、慰霊碑の前で心を刺した後、必死で逃げていると深い霧がでてきました。
霧が晴れたそこは、過去の音臼村にみきおはタイムスリップいました。
未来のみきおは子どものみきおに、このままの計画だと鈴は別人になってしまうと話します。
みきおに協力も助言もするが、自分でシナリオを立てるべきだと言うと、子どものみきおは、佐野と心先生は殺さないといけないと言います。―――
―――田中義男の家を放火した日、未来のみきおは佐野の家に行き、和子とお腹の子を殺そうとするのですが、その計画をやめました。
鈴の過去を不幸にすると未来の鈴は変わってしまうからやめたと言います。
そして未来のみきおは、鈴はお父さんのような正義感のある人がいいと言っていたことを思い出します。
その時、子どものみきおには幻想と幻聴が。
目玉がたくさん出てきて、目玉が佐野を殺せと言っていると言います。
それを聞いた未来のみきおはそうしようと言います。―――
未来のみきおは心に、遺書を書いたこと、全ての罪を告白して加藤信也として自分は死ぬ、その時正義の味方になるのはひとりだけだと言い放ち、マッチの火を、灯油に引火させます。
87話 正義の味方になるために
無線で心に呼びかけるも応答のないことに心配になる佐野。
佐野は警察と無線で連絡し、小屋にも応援に行って欲しいと頼みます。
佐野は子どもたちに親の迎えがあるまで体育館に全員移動して欲しいと言います。
するとそれを聞いた子どもたちは、せめて迎えがくるまで、旧体育館に入って肝試しがしたいとつぶやきます。
その頃、暗闇の中、鈴と和子は手足を縛られ、口もガムテープで止められていました。
すると、大丈夫?助けてあげるからと声がします。
急に扉が開き、そこにはみきおがいました。
一方、体育館に移動した子どもたち。
そこへ鈴をおぶったみきおが、鈴を助けた、和子は旧体育館にいると言います。
佐野は鈴を抱きしめます。
するとみきおが、加藤信也という人物がこれまでのすべての事件の実行犯だと書かれた遺書を見せ、鈴たちは加藤信也という人物に誘拐されたと言います。
そのメモを受け取った佐野は、みきおにこれもお前の計画だろと憤りを見せます。
旧体育館からは和子も無事に見つかり、パトカーと救急車が到着します。
刑事がみきおに、君が鈴と和子を見つけてくれたおかげで助かったと礼を言います。
刑事は加藤信也という男について捜査すると言うと、佐野は心のことが心配になり、小屋に行くから車を貸してほしいと言います。
和子が乗った救急車が発車すると、そこには雨の中、深く傘をさした未来のみきおが立っていました。
―――おじさんが全て罪を自供して死刑になるから、君は正義の見方になるんだ。―――
88話 どこにも行くな
佐野が車の方へ向かおうと歩いていると、背後からナイフを持った未来のみきおが佐野めがけて駆け寄ってきます。
佐野を刺そうとしたその瞬間、気配に気づき振り返った佐野が見たのは、心の後ろ姿でした。
心の胸に、そのナイフは刺さっていました。
未来のみきおは驚いて、どうしてここにいるんだと言います。
未来のみきおが小屋を燃やした後、心は小屋から自力で脱出したのでした。
心は小屋からカセットテープを持ち出し、お前の殺人の証拠だと言って足元に投げた後、未来のみきおの手首に手錠をかけ、これで終わりだと言った途端、心は倒れてしまいます。
未来のみきおは血相を変えて、続けて佐野を殺そうとナイフを振り上げた瞬間、佐野は咄嗟にピストルを出し、未来のみきおに向けて発砲しました。
地面に倒れた未来のみきお。
雨の中、救急車を呼ぶ声が響きます。
佐野は倒れた心の傷口を抑え泣きながら、もう喋るな、家族みんなで温泉に行くぞ、もうどこにも行くなと叫びながら心の手を握ります。
佐野は心に、お前は俺の子だ、おれの息子だと叫びます。
それを聞いた心は静かに息を引き取ります。
「親よりも先に死ぬ奴があるか!心ーーーーーーっ!」
佐野の大きな叫び声と共に、雨の音も激しく地面を打ち鳴らしていました。
―――
時が経ち、2017年6月10日。
雨の中、田村心の墓石の前で手を合わせる佐野とその家族がいます。
89話 最終話
2017年、久しぶりに音臼村にやってきた佐野文吾と和子、慎吾、鈴。
4人は笑顔で、全然変わってないと口々に言いながら、タイムカプセルを掘ることにしました。
タイムカプセルを開けると、それぞれの思い出の品が。
慎吾はキン消し、鈴は当時使っていた筆箱、和子は使い捨てカメラ。
そして佐野文吾は、心がタイムカプセルに入れた封筒を取り出し、不思議そうに眺めながら、中を見ました。
そこには、佐野家の家系図と指輪。
家系図には「岸田由紀」の文字。
佐野は言葉を失います。
慎吾が親父は当時100万円入れたと言っていたが何を入れたのかが聞くと、「あぁ」と答えながらも、雨が強くなってきたので帰ろうと文吾は言います。
山道を帰る佐野一家。
親父の運転は荒い、鈴のお腹に赤ちゃんがいるから安全運転にしてなどと口々に文句を言われながら文吾たちは家へ帰ります。
実家に着くと、週刊誌が置いてあり、その記事に目を留める鈴。
かつての音臼村で起きた事件の犯人、当時11歳の少年Aは今どうしているか、といった記事内容でした。
それを見た鈴は、父・文吾に、加藤の居場所を探すようなことはしていないかと尋ねます。
文吾はもちろんしていないと答え、それよりも岸田由紀という人物を探したいと言います。
ちょうどそこへ、和子がタイムカプセルに入れた使い捨てカメラの現像をしてきたと慎吾が帰ってきます。
家族4人で写真を見ていると、心が写っている写真を見つけます。
それを見た4人は、本当に心とそっくりだ、ちょうど今の心の年齢くらいじゃないかと話します。
和子が、あの子の名前は本当は正義という名前にするはずだったが、命の恩人だからと文吾が「心」と名付けたと話します。
そういえば、親父はタイムカプセルに何を入れたのかと慎吾が聞くと、「あぁ、これだ」と文吾が書いたメモを見せます。
それを見た慎吾が、スマホに撮って今を生きている心に送ってやろうと言います。
東京にある学校の職員室で休憩中の心の元に、兄慎吾からメールが届きました。
そこには「どんな過去があろうとも 過去に逃げず 今を生きろ by父」と書かれた画像が送られてきました。
しかし、受け取った心は訳が分からない表情。
そこへ由紀が、「心先生」にお弁当を作ってきたが一緒にどうかと誘います。
お礼を言うとそれを覗き見ていた生徒の子どもたちが、二人をお似合いカップルとからかいました。
照れくさそうに満面の笑みを浮かべる心。
それから時が経ち、心は札幌の実家へ帰省し、由紀を家族に紹介をしました。
文吾は一瞬驚いた表情を見せますが、家族みんなが心と由紀を温かく迎え入れました。
そして、大人になった加藤みきおは、東京タワーの見える公園を歩いていました。
テセウスの船10巻の感想と考察
10巻は涙なしでは読めませんでした。
音臼小事件を止めることができたけれど、佐野をかばった心が死ぬなんて、悲しすぎます。
心のおかげで佐野が捕まらずに済み、佐野一家は家族みんなで仲良く過ごしていて見事に未来を変えることができたところは良かったなと思いました。
もしここで佐野がみきおに刺されて殺されていたら、きっと鈴も心も、今度は被害者の家族として生きていく人生になり、女手ひとつで子どもたちを育てていく和子が病気や心労が重なって倒れていたかもしれません。
それを考えると、佐野は生きる運命だったし、心は死ぬ運命にあったとしかいいようがありません。
心も事件後、和子のお腹から無事に生まれ、加害者家族としての人生ではなく、普通の幸せな人生を送り、なりたい教師の職業にも就けたのでやはり一番いい人生を送れたということですよね。
そして由紀と出会い結婚する運命にあるところは最後読んでいてほっとしました。
生まれてくる子はきっと女の子で未来(みく)であってほしいなと思います。
タイトルにもなっている「テセウスの船」。
時間とともに古くなった部品を新しいものに交換していくうちに、最初の部品は全てなくなった、これは最初の船と同じ船と言えるのか、ということですが、改めて心に当てはめて考えてみると、
加害者家族として世間から隠れるようにして生きてきた人生だったが、由紀と結婚して、由紀は亡くなってしまったけど未来が生まれて父として幸せを感じた心。
家族仲良く幸せに暮らして生きてきた人生で、由紀と教職の場で出会い結婚して幸せに生きる心。
過去がどうであれ、田村心は佐野心であり、どんな人生であっても、過去を生きるのか、今を生きるのか、それによって人は不幸にも幸福にもなるということが作者は言いたかったのかなと私は思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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