2022年6月13日発売の週刊ヤングマガジン2022年28号で、『1日外出録ハンチョウ』108話が掲載されました。
『1日外出録ハンチョウ』108話は、外出した大槻一同はいつもとは違う公園で目を覚ましました。
そこは沼川が昔住んでいたところで、ここから沼川の思い出探訪ツアーが始まります。
本記事では、『1日外出録ハンチョウ』108話『独働』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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ハンチョウ108話のあらすじネタバレ
この日、大槻・沼川・石和が地上に解放された目的は映画を観に行くことでした。
石和と大槻が時間を確認している横では沼川が周囲を見回して、1人で動揺を隠せません。
昔住んでいたところから近所だと言い、このベンチでパンを食ったことがあると言いました。
状況したころの話で、もう15年近く経っているかもしれないと沼川は言います。
自分が元住んでいたアパートに行くと、203号室に洗濯物が干してあることから人が住んでいることがわかり、沼川はテンションも上がり挨拶しに行こうと考えましたが、相手が怖いだろうとやや引き気味で大槻は言いました。
通っていたパン屋が無くなってしまっていたり吠えてくる犬の話をしたりと、懐古ツアーに付き合わされることになってしまいました。
バイトは何をしていたのかと大槻が尋ねると、牛丼チェーン店のやま家と答え、きつかった思い出しか無いと沼川は言いました。
飲食の大変さを理解したように大槻は言いますが、近くに競馬場があり、土日の混み具合に加えてひっきりなしに来るおじさん達を相手になぜかワンオペという状況を沼川は話してくれました。
そんな中で更に伝票を出す機械が故障したと言い、どうすれば良いかわからず1分ほど立ち尽くしたと沼川はトラウマを語ります。
そんな話を聞いていたら石和が腹を鳴らして、牛丼が食いたくなってきたと言いました。
大槻も乗り気になり、1人反対する沼川を押し切り、元バイト先に行くことになりました。
マスクにサングラスをかけて変装した沼川は、店内に入ると知り合いを探しますが、やって来たのは明らかに新人でやはりワンオペでした。
平日で競馬のレースも無いこの時間なら新人1人でも捌けないことはないと、沼川は変装を外して言いました。
そんな様子を解説者みたいだと大槻は笑っていました。
石和におすすめを聞かれ、まかないで色々試した結果白髪ねぎ食べラー温玉牛丼と沼川は教えてくれました。
けれど運ばれてきたのは、そのお薦めしたものが2つと、炭火焼き鳥丼でした。
牛丼を食べたくなったと言いだした石和が、焼き鳥丼を注文したことに沼川はつっこまずにはいられません。
お茶を注ぎにやって来た店員に、大槻にここで昔働いていたと沼川は紹介され、ワンオペ大変だねと労いました。
この時間帯なら……と笑う店員でしたが、その時ゾロゾロと店内に人が溢れかえりました。
遠征練習帰りの高校のラグビー部員達が、あっという間に席を埋め尽くしたのです。
15名の圧倒的な食い盛りを前に、苦笑いするしか無い店員にありったけの米を炊いて肉を煮るように沼川は指示しました。
むやみに作ってロスが出ることを恐れる店員に、ここは既に戦場だと沼川は言いました。
指示されるままに肉と米の準備を始めると、注文の呼び出し音が絶えず鳴り響き始めました。
そして始まる怒濤のオーダーの中、店内に異音が聞こえ出しました。
それは沼川が昔経験した伝票のプリンターの故障でした。
その解決方法を指示すると、店員は従いすぐに作業に取りかかりました。
15年前のあのトラウマは、この青年を救うためにあったと店員の背中を見ながら沼川は思い、店員の後ろ姿を見ていました。
そろそろ帰ろうかと大槻が言うと、異音はまだ鳴り止みません。
大槻と目を合わせると、沼川はとりあえずお勘定をしてもらうことにしました。
以前とは違う状況に沼川もお手上げであり、冷静に客に戻った沼川たちは時間ということもあり映画に向かうことにしました。
この場合、解決すべきは沼川ではなく、抜本的業務改善を行わないやま家なのです。

ハンチョウ108話の感想と考察
久々に連載再開されたハンチョウは沼川メインの回となっていました。
メニューから言っておそらくすき家だと思いますし、少し前にもワンオペの店員が業務中に倒れていたとニュースになっていた気がします。
それを踏まえてなのかはわかりませんが、業務改善を訴える内容になっておりました。
昔住んでいた所にふと訪れることになり、テンションが上がった沼川でしたが、前に住んでいたからと挨拶に行こうとするのが面白かったです。
確かに、前に住んでいた所に新しい人が入っているのを見ると妙な面白さがあります。
挨拶しようとまでは思いませんが、盛り上がる気持ちはわかります。
懐古ツアーに付き合わされた大槻の表情は微妙なものでしたが、バイト先で沼川を勝手に紹介したりと楽しんでいたようです。
それにしても、自分で牛丼を食べたいと言い出しお薦めメニューを聞いて全て無視した石和の自由さは相変わらずだなと思いました。
次回も楽しみです。
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