2022年2月21日発売の週刊ヤングマガジン2022年12号で、『アンダーニンジャ』第67話が掲載されました。
『アンダーニンジャ』第67話は、講談高校で繰り広げられていた猿田vsNINによる戦いの決着が描かれます。
猿田を援護するべく屋上へと向かった猫平が見たものは?
負傷による疲労で判断力が鈍っていたのか、鬼首は猿田の空蝉の術にまんまと引っ掛かってしまう。
背後上空から襲い掛かる猿田に対して鬼首は…
その頃、宇宙では桐生くんがついに「遁」内へ……
本記事では、『アンダーニンジャ』第67話[500人いる!]のあらすじと感想を紹介していきます
※ここから先はネタバレ注意です。
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アンダーニンジャ67話のあらすじネタバレ
【講談高校・屋上手前】
女性大好きAIを搭載したミニバイク「テオ」と、脳の一部を猫の脳に移植された「猫平」は講談高校へ到着。
テオに跨った猫平は非常階段を駆け上がり、猿田がいる屋上目がけてジャンプ!
猫平は自分が猫となった今、猿田の役に立てるとは思ってはいませんでした。
それでも猿田を助けたい、力になりたいとの一心でここまで駆けつけたのです。
しかし、ジャンプした先に見たものは猿田でも鬼首でもなく、コンクリートの高い壁。
拍子抜けするも壁の向こうに猿田がいると確信し”待ってろよ”と勢い勇んだその時!
残念無念、猫平の脳内は人間モードから猫モードへと変換の時を迎えてしまいます。
猿田援護など何処へやら、猫らしくグルーミングを始める猫平なのでありました……
【講談高校・屋上】
キューブを通して屋上の様子を見た加藤は猿田の「空蝉の術」を見抜く。
しかし、その時すでに鬼首は空蝉状態の猿田に斬りかかっていました。
鬼首ほどの者がこんな罠を見抜けないはずがありません。
それなのに斬りかかった鬼首。
鬼首を制止する加藤の絶叫が鬼首のヘルメット内に響くその刹那。
鬼首は突如背後上空に現れた猿田に対してまるで予期していたかのように素早く反応し、目にも止まらぬ早業で刀を突きあげ迎撃します。
刀は見事猿田の腹部急所を貫通しますが、実は猿田にとってはそれも込みの攻撃でした。
まともに斬りあっては討ち取られる確率が高いと踏んだ猿田は相打ちを選択したのです。
それは己の命と引き換えに相手の命を奪う「必殺」の攻撃。
上空から不意を突いての落下攻撃に対し、鬼首が瞬時に避けることはまず無いと猿田は読んでいました。
理由は先の廊下での接触の際に鬼首の足に致命傷ともいえる深手を負わせていたことにあります。
鬼首には迎撃しか選択はない、ならばそれを逆手に取っての大願成就あるのみ。
つまり、猿田はたとえ鬼首が自分を殺せても、こちらの攻撃の勢いまでは殺せない方法として、「必殺」の落下攻撃を選択したのです。
結果は猿田の読み通りとなります。
鬼首は落下攻撃を避けることなく、猿田を串刺し。
しかし落下の勢いまでを止めることは出来ませんでした。
重力も手伝って腹を串刺しにされた猿田でしたが、その重力の恩恵を受けて鬼首の顔面にに¥工から奪った射出可能タガーを一突き!
鬼首の顔面をタガーが貫くと同時に、加藤の絶叫とともにキューブが鬼首と猿田を捕縛するのでした……
【五百忍会】
キューブが猿田を捕縛した頃、とある場所にある、とある空間。
石畳を囲むようにひな壇に設置されたおびただしい数の石像、というかお地蔵様群。
石畳に現れたのは江戸時代の「からくり茶運び人形」を模したデザインの小型ロボ。
その「茶運びロボ」は忍研と通信で繋がっており、火急の報せをお地蔵様たちに伝えました。
茶運びロボによってUNの狙いが「遁」であることを聞かされたお地蔵様たちは皆あわてます。
今まさに「遁」が破壊されるどころかコントロールまでも奪われ、あろうことかNIN20万の個人データまでUNに奪われてしまいかねない事態であることを茶運びロボは報告。。
お地蔵様たちに対し、そんな事態にでもなればNINは滅亡してしまうと「遁」の破壊、つまり自爆をあわせて進言しました。
あまりに突然で予期すらしていなかった話に、お地蔵様たちはデマじゃないのか?と皆訝しがります。
と、その時!
忍研は「遁」からの警報をキャッチ。
「遁」非常用侵入口のロック解除を感知したのです。
茶運びロボを通してすぐさまそのことを報告。
お地蔵様たちは”まさか⁈”と思うも事の切迫性を理解します。
講談高校へ向けて最大出力で「遁」レーザー射出を指示し、同時に冷却装置を一時停止させて「遁」内に侵入した敵を蒸し焼きにするよう命令を下しました。
そしてそれらが敵わぬ場合は「遁」を自爆させよとも……
【ヤンキー高校・屋上】
猿田とNINによる戦いに決着がついた頃、ヤンキー高校屋上では九朗と山田さんによる戦いが動きが。
九郎も山田さんも互いに相手の力量を推し量り、二の太刀はない、仕留めるには一太刀しかないと考えていました。
刀を上段に構えた九郎に対し、山田さんは静かに刀を下げて下段の構えを見せます。
九郎がわずかに足を前に擦らせたのに合わせて山田さんもわずかに足を前に擦らせ、互いに全集中。
九郎の狙いは山田さんの首、山田さんもそれは百も承知、はたして……
【遁】
「遁」内に予定通り侵入できた桐生くんでしたが、「遁」が早々に動き出したことからNINに感づかれたことを察知。
忍務遂行を急ぐのでありました……
アンダーニンジャ67話の感想と考察
【さらば鬼首】
鬼首は屋上へ向かっている時点で、すでに死ぬことを覚悟していたように思えます。
戦いにおいて機動性は命ともいえるでしょう。
鬼首ほどの戦闘のエキスパートが、機動性を損なった足に重傷を負った状態で戦いに臨むことがどういうことかを理解していないはずがありません。
これは猿田にもまったく同じことが言えます。
つまり、両者はともに身を犠牲にして相手を倒すことを前提で戦いに臨んでいた訳です。
猿田は目的であった忍務は果たしていましたので、己の私欲である復讐成就のために命を捧げたのです。
ですから猿田としては本望であったことでしょう。
一方、鬼首は忍務を果たしてはいませんでしたので、結果的に忍務のために命を捧げたということになります。
ただ、鬼首の場合決して本望であったとはいえないでしょう。
命を落とす直前に加藤の名を口にしたのは淡い恋心の表れであり、それは生への未練であったと思われます。
加藤も鬼首に対しては特別な感情を抱いていたに違いありません。
弟子を取らない加藤が唯一、信頼していたのが鬼首であったことからもそれは窺い知れます。
忍研に「遁」射出を促した時の加藤のあの絶叫を見るに、つまりそういうことなんだろうと私は思いました。
【UN側の勝利なのか】
編入試験の時に昇降口から帰り際の九郎に声を掛けたあのメガネ男子が桐生くんなのでしょうか。
まぁそれはともかく、桐生くんは猿田のお膳立てによって「遁」内侵入に成功しました。
コントロールを奪い、さらにNIN20万人のデータも奪って、さっさと脱出したいところです。
しかしNINに察知された以上、首尾よく両方を奪うことはできない状況となるやもしれません。
とはいえ、こうなってしまっては自爆にしろ何にしろ、「遁」消滅は免れない事態となりそうです。
となればこの戦い、NINの敗北ということでしょうか。
ただ、九郎は今回の戦いの本命は講談高校ではなくてヤンキー高校の方だと言っていました。
言い換えればそれはUNの「遁」破壊工策よりも、もっと重要な戦いが山田さんとの戦いということになります。
勝敗を決める戦いは講談高校に非ずということ。
まさかあの若さで山田さんこそがUNの首領とでもいうのでしょうか。
忍研が人間の脳移植、記憶の移植を成功させているのですからUNだって成功させていてもおかしくありません。
なぜかUNはNINより科学技術は上をいっていますので、移植だって先をいってる可能性は高いでしょう。
もしや山田さん、何度も移植を繰り返してきたUNの首領様だったりして・・・
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