2022年1月24日発売の週刊ヤングマガジン2022年8号で、『賭博堕天録カイジ』412話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』412話は、帝愛が再びマリオを捕捉したのは8階のレストランフロアで、既にマリオは昼からビールを楽しんでいたところでした。
なぜマリオはそんなところにいるのか、カイジの策が光ります。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』412話『昼酒』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 411話 | 一覧 | 413話 >> |
カイジ412話のあらすじネタバレ
8階レストランフロアにある中華料理店で、ようやくマリオを捕捉した帝愛の追跡班達は、柱を挟んで隣の席とマリオを正面から捕えられる席の2カ所から再び包囲を開始しました。
携帯電話を片手に、呑気にビールを飲んでいるように思わせているマリオでしたが、その画面にはカイジからのメールが映し出されていました。
様子を尋ねるカイジに、マリオは遠巻きに囲まれていることを報告しました。
囲まれているものの確保には来ず、大丈夫であることをメールで知ったカイジは、既にチャンと共にクルマでデパートに向かっていました。
帝愛は変わらずマリオを泳がせてくれていることに、まずは第一関門突破と2人は喜びました。
こちらが帝愛に気付いている気配を消すように再度念押したカイジは、昼下がりのビールを呑気に楽しむように指示しました。
それに従ったのか個人的に飲みたかったのか、マリオはビールをもう1本注文しました。
遠藤を始めとした上司に叱責されながら包囲している側としては、その呑気さに苛立ちを隠せず舌打ちが漏れてしまいます。
朝からビールのマリオなんだから得意だろというカイジのメールを見て、思わずマリオは笑い声をあげると、包囲している隣の席の男は更に苛立ちます。
今は捕捉出来たものの、8階にも1度は人を向かわせたのに発見できなかったことを、遠藤は不思議に思いました。
西嶋にその真相を尋ねてみたところ、マリオは店内の柱の陰に当たる席にいて外からでは見過ごしてしまったと、答えが返ってきました。
店内に入らずに外からの目視だけで済ませたその捜索のぬるさに納得の行かない遠藤でしたが、再包囲できたことで咎めはしませんでした。
8階の者はそのまま包囲させ、各階を捜索していた兵隊は同じミスを繰り返さないようにエレベーターを張るように遠藤は指示しました。
大きなため息を吐き、とりあえず再包囲できたことに遠藤は安堵しました。
その20分前の事、トイレから電話していたマリオはカイジからレストランに行くように指示を受けていました。
行方不明の状態から突然現れて、再び買い物を始めたら時間稼ぎと思われると危惧したカイジは、そもそも帝愛側からすればマリオが消えていた時はどこにいたのかが問題になってくると言いました。
トイレに籠もってからどれくらいかと聞かれたマリオは、茫然自失になってから電話しているから20分か30分と答えました。
その時間はもうまずい状況であり、レポートを提出しなければならないとカイジは言いました。
マリオが行方不明になってから、どこにいて何をしていたのか帝愛から見て納得の行く説明をしなければ当然気付かれて身を隠しているのではないかと勘ぐるとカイジは言います。
その疑惑を払拭するために、外から見えにくい席のレストランで飲み食いするのはあり得る話であり帝愛も納得するというのがカイジの策でした。
すぐに向かおうとするマリオに、注意点として階段で行くように指示しました。
帝愛が捜索しているのは出入り口のある1階と、マリオが消えたと思われる2・3階で上は手薄とカイジは読みました。
身を隠したとは気付いていない帝愛はフロアーを探し階段はノーマークであり、誰とも会わずに8階まで行ける可能性は低いと言いました。
それでも8階でばったり遭遇したときには、はしごレストランの体で動じず2件目に向かうように店に入ってというのがカイジの指示でした。
そんな事態が起こること無くマリオは上手い具合に死角の席まで確保し、すぐに出てくるおつまみセットとビール2本を注文し、随分前からここにいたという形を作りました。
1本ビールを開けたところで見つかったマリオは、見事に帝愛を誘導することに成功しました。
カイジ412話の感想と考察
前回のラストで突然レストランに現れ、帝愛だけではなく読者の予想も裏切って来たカイジチームでしたが、その策の真相が明かされました。
遠藤も言っていましたが、捜索をしているにも関わらずに店の中を調べなかったぬるい捜索のおかげでマリオはアリバイを作り誘導することに成功しました。
もしも捜索に遠藤が直接加わっていたら、捜索班に店内まで調べるように逐一指示をしていたらここまで上手くカイジの策は成功しなかったはずです。
エレベーターで見失った事から始まり、全て現場で捜索している兵隊の甘さに帝愛は足下を掬われ、カイジ達はその甘さに救われているような印象です。
これまでマリオは随分と酒飲みな印象を与えてきましたが、ここに来てそれが前振りであるかのような展開になりましたが、既にビール3本も飲んでいるマリオは、カイジ達の到着までにどれほど飲んでしまうでしょうか。
そんな状態で百貨店を出た直後のダッシュは成功するのか、そこが心配になってきますし、カイジもそこまで予測しているのかはまだわかりません。
泥酔する前に到着しなければ、脱出も不可能になってしまうかもしれません。
<< 411話 | 一覧 | 413話 >> |