2022年1月20日発売の週刊ヤングジャンプ2022年8号で、『青年少女よ、春を貪れ。』44話が掲載されました。
『青年少女よ、春を貪れ。』44話は、前回に引き続きハルの過去編となっております。
同居するおじさんとの関係、男遊びの理由などこれまで描かれなかった謎が明らかになっていきます。
本記事では、『青年少女よ、春を貪れ。』44話『あの日までは』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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青年少女よ春を貪れ44話のあらすじネタバレ
ハルのインスタに投稿される写真は、男と釣りに行っているようなものであったり、彼氏が出来たと勘違いする人もいました。
それほど、おじさんとの距離は近くなり、最近楽しいとハルも笑顔を見せるようになりました。
釣りに行った帰り道、通りがかりに見つけた温泉に寄っていこうと提案するハルでしたが、お母さんも誘ってあげたかったとおじさんは言いました。
誘ってもどうせ来ないし、あの人は漫画誌しか興味ないとハルはふてくされた表情で言いますが、話題にするのは母の事ばかりで、おじさんは笑いました。
ハルは本当にお母さんが大好きだと笑いながら言われても、ハルは同意も否定も出来ませんでした。
おじさんといるのは楽しいと思うハルは、お父さんがいたらこんな感じだったのかもしれないと考えていました。
それまで父親という存在を知らなかったハルは、毎日おじさんの事を考え、母と話しているのを見ると少しムッとしたりという感情も普通だと思っていました。
そんなある日、母にハルの弟か妹がお腹の中にいると告げられました。
祝福出来ず動揺するハルは、自身の感情を理解出来ず、おじさんはこれで本当の父親になるという事実に目を向けて祝福の言葉を言おうとしましたが、おじさんと母がセックスしたという事に意識が向いてしまいました。
憎悪ではなく嫉妬や羨望を抱いたハルは、自分に対し心底絶望してしまいました。
それからというもの、沢山の男と付き合うようになると同時に悪評もどんどん広がっていきました。
誰かを好きになればおじさんへの気持ちも払拭できるはずと言う考えから、ハルも必死でしたが、おじさんへの気持ちを再確認するばかりで、接触をさけても悲しみと罪悪感ばかりが募るだけでした。
1人部屋で膝を抱えていると、母が入ってきました。
色んな男をとっかえひっかえしているという話を切り出した母に、嫌味を言いに来たの? とハルは言いました。
しかし、母はそれまで言わずにいた本音を口にしました。
急な引っ越しに知らない男との同居生活、急に子どもまで出来たことも含めて苦労をかけていることを気にしていました。
我ながら酷い母親と言い、それでも生まれる子はハルの妹で、4人で家族になりたいと思っているとそれまで見せなかった優しい表情をハルに向けました。
全部自分が悪いとハルは考えていましたが、口にすることは出来ませんでした。
予定日も近付いてきた雨の日、買い物に出掛けたハルと母でしたが、階段を降りようとしたものの濡れていたことに気付き足を止めました。
それでも降りようとした母は、ハルの目の前で滑り階段を転がり落ちていきました。
それがきっかけで妹は死んでしまい、おじさんは事故だと慰めますがハルは自分のせいだと言って聞きません。
咄嗟に母に手を伸ばしていたら落ちずに済んだと、思いながら躊躇してしまったハル。
ずっと心の中では赤ちゃんなんかいなかったらいいのにと思い続けてきた自分のその感情を醜いものと思いました。
初恋が妹を殺してしまったハルは、心の底から私なんか死ねばいいと考えてしまいました。
青年少女よ春を貪れ44話の感想と考察
ここでようやく、具体的なハルの死に向かう動機が描かれていたように見えました。
それが何故あのキャンプで、龍樹と何を口論して崖から落ちる事になったのかはまだわかりません。
龍樹は以前、ハルが崖から落ちるときに笑っていたと証言していましたが、ようやく死ねると考えていたのかはまだわかりませんが、知れば知るほど悲しい結末しか待っていないような気がします。
今回の話がいつ頃なのかはわかりませんが、ちょうど冬に勝之と付き合い始めたような覚えがあるので、もしかしたらこの絶望から救える存在が勝之だったのかもしれません。
今となってはハルの勝之に対する本音はもうわかりませんが、もしかしたら次回はその辺を描いてくれるのかもしれません。
どちらにせよ百々瀬ハルの人生は終わりを迎えてしまったわけなので、本音を聞かされた勝之や亮達も救えなかったという気持ちでいっぱいになってしまいそうです。
最後はどうにか笑顔で追われるような結末になってくれるといいなぁと、ハルの話を読んでから思うようになりました。
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