2021年12月27日発売の週刊ヤングマガジン2022年4・5号で、『1日外出録ハンチョウ』102話が掲載されました。
『1日外出録ハンチョウ』102話は、しょっちゅう地上に出ている大槻は、黒服の牧田に屋台のおでん屋を知らないかと訪ねられました。
突然のおでん屋を尋ねてきた事情を知った大槻は、牧田の為にも一肌脱ぐことになりました。
本記事では、『1日外出録ハンチョウ』102話『御田』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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ハンチョウ102話のあらすじネタバレ
地下での作業中、突然大槻は牧田に屋台のおでんを知らないかと尋ねられました。
都内近郊、しかも屋台街ではなく公園や河川敷にぽつんとあるような店と更に条件を絞られてくると、さすがの大槻も力にはなれませんでした。
事情を聞いてみると、牧田が次男にクリスマスプレゼントを聞いてみると、ぽつんとやってる屋台でおでんを食べてみたいと言ったそうです。
アニメやドラマの影響という牧田ですが、大人の二人も屋台のおでんへの憧れに理解はありました。
しかし、実際にはなかなか見つからずに困っていたところ、おでんではなくで家で唐揚げでも良いと言う次男・弘樹の目には諦めが滲み出ていたことが悔しかったと牧田は言いました。
ないものはないと牧田は諦め、去って行こうとしましたが屋台のおでんを食べたい大槻はある提案をしました。
それから数日後の12月25日、牧田と共に弘樹と長男の俊也はある山の中にやって来ました。
こんな所に屋台があるのかと半信半疑の弘樹ですが、牧田は今まで嘘をついたことがあったかと自信満々でしたがいっぱいあると反論されてしまいました。
山の中を進むと、ぽつんとおでん屋の屋台が一軒建っていました。
暖簾をくぐるとその店主は大槻で、以前花見で会った俊也はすぐに気付きました。
ここは都内から少し離れたキャンプ場で、大槻は屋台を作ることを提案したのでした。
キャンプ用シェードに自作の暖簾、家庭用おでん鍋を通販で買って並べ、屋台風のおでん屋はすぐに完成しました。
メニューの書かれた短冊は全て牧田の手書きによるもので、提案した大槻も沼川や石和もそのクオリティに驚いていました。
粋な提案をして弘樹も喜ぶと大槻を讃えた沼川でしたが、その大槻の本心はタダで酒とおでんにありつけるかもしれないと思ってとのことでした。
弘樹のこなれた注文の仕方もあって盛り上がり味も満足していたようで、結果としてこの大槻の提案は大成功でした。
少し離れたテーブルではそんな牧田一家を見守りながら、沼川と宮本おでんを満喫していました。
そこへ、俊也がやって来ました。
麻雀を教えてくれた人と沼川の事を覚えており、嬉しくなった沼川は隣に座るように薦めました。
俊也にはここがキャンプ場で手作りの屋台ということは知られていましたが、ほとんど父である牧田がやったということには驚きを見せました。
そんな牧田一家の為のクリスマスの夜は更けていき、子ども二人をテントに寝かせてきた牧田は屋台に戻ってきました。
シングルなのに子どものためにこんな屋台まで作った牧田を、宮本は良いパパと言いましたが、会社が休みをくれず参観日も俊也が風邪をひいたときも母に来てもらったと話す牧田でしたが、それは帝愛が……と同僚の宮本も強くは言えませんでした。
そんないいパパに、店主の大槻からサービスの一皿を寄越されました。
一瞬、牧田も感激を見せたものの、冷静に考えればおでんは牧田の金で用意したものでした。
そんなコントもありつつ、今更だけどクリスマス感無いと笑う牧田でしたが、大槻は一応クリスマスを意識してしっかり鶏もも肉を入れていました。

ハンチョウ102話の感想と考察
牧田の子どものために屋台開業という、いい話に見せつつも大槻の本心はタダ酒・おでんにありつくためというものでした。
本心はどうあれ、結果的には弘樹のクリスマスのお願いも叶い、牧田も良いパパとして大成功していました。
ハンチョウならではのアットホーム感もありながら、帝愛というブラック企業で働く身の大変さも描かれていました。
地下労働者である大槻にはわからない監視者黒服としての苦労とシングルとして二人の子を育てる大変さを察し、大槻はサービスの一皿を贈ったのだと思われますが、その実、自分でコントだと言っていたようにただやってみたかっただけのようにも思えました。
クリスマス感の無い屋台のおでんというメニューではありましたが、ちょっと変わったクリスマスとして思い出に残るものになったのではないでしょうか。
個人的におでんは好きではないのですが、大槻や牧田のようにこういった屋台のおでんは昔からアニメや漫画で見るので憧れはありますし、行ってみたいと思う人も少なくないと思います。
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