2021年11月15日発売の週刊ヤングマガジン2021年51号で、『アンダーニンジャ』第62話が掲載されました。
『アンダーニンジャ』第62話は、九朗たち「忍」の下忍それぞれの現状が描かれます。
ヤンキー高校屋上で日比が山田さんに軽くあしらわれている頃、講談高校では新たな動きが。
主事から人がいない方へ逃げろと言われていた野口は教室を抜け出し、廊下で佐藤と出くわす。
一方、校内ラブホテル「保健室」を出た蜂谷とマコの目の前に「キューブ」から出た猿田が……。
本記事では、『アンダーニンジャ』第62話[借りたい胸]のあらすじと感想を紹介していきます
※ここから先はネタバレ注意です。
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アンダーニンジャ62話のあらすじネタバレ
【ヤンキー高校・屋上】
山田さんに素手で殺りあおうと戦闘形式まで指定しておきながら軽くコカされてしまった日比。
地面に倒されたことで焦った日比はコカされた状態から山田さんの顔面めがけて右足を蹴り上げます。
がしかし、山田さんは上体を軽く逸らしてこれをいなし、続けざまに日比が放ったバックスピンキックも首を傾げるだけでかわす余裕っぷり。
一歩も動くことなく連続攻撃をかわす山田さんに日比の焦りは増すばかり。
日比は対UNということを意識するあまり気負いすぎて動きが硬くなっていました。
それが山田さんにも九郎にも手に取るようにわかり、山田さんは仕切り直そう、九朗は落ち着けスマイルだと声を掛ける有り様。
二人の日比に対する言葉は格闘における実力差をさっさと認めて冷静に勝てる算段を立てろと暗に言っているようなものです。
九郎は山田さんが小手先で倒せる相手じゃない以上胸を借りるつもりで戦うように助言しました。
日比はまんま山田さんに胸を借りると宣言。
山田さんはどこまでも余裕です。
乙女の胸は貸し借りの対象なんかではなく無償の愛でささげるものだと話し、あくまで純情女子高生のスタンスを崩しません。
イジメによって培われた危機回避能力か、はたまた持って生まれた才能か、ここまで気配を消していた瑛太でしたが、山田さんの話す胸の件に思わずツッコミを入れたくなり反応してしまいます。
反応と言っても視線を山田さんに送り、心内でツッコミを入れただけでしたが九朗はこの微反応によって瑛太の存在に気付くのでした。
日比は山田さんに力比べを提案し、両手を広げて前に出します。
山田さんは二つ返事で快諾し、日比の両手に手を合わせて指を絡ませ、ガッチリと手を掴みました。
自分から提案しといて俺に力で挑むとはバカな奴だと漫画のやられ役のようなセリフを山田さんに放つ日比。
渾身の力を込めて山田さんを地面にねじ伏せようとしますが山田さんはビクともしません。
逆に山田さんに力負けし地面に膝を着かされてしまう日比でしたが、さもこの状態が狙いだったかの如く作り笑い。
我が術中にはまったなと、本来なら力勝ちした状態で言いたかったセリフを放ち、パーカーに仕込まれた電撃を山田さんにお見舞いします。
着ている本人も感電する諸刃の剣といえる攻撃ですが、日比は以前に九郎が仕掛けた落雷による事故で帯電体質となっていました。
その体質を利用してNIN研が日比のために開発したのがこの電撃パーカー。
パーカーから放たれた電流は日比の身体を伝い山田さんの身体に……
【講談高校・廊下】
校内放送では生徒たちに教室から出ないようほうそうされていましたが、主事から人がいない方に逃げるよう言われていた野口は教室を抜け出します。
すると同じクラスの佐藤も一緒に教室の外へ。
佐藤は学級新聞のスクープ記事になるような写真が撮れるかもしれないと抜け出したのでした。
人気の引いた廊下を歩いていると二人の前に座り込む鈴木の姿が。
鈴木は足首切断による痛みと高熱で動くことすらままならない状態。
息を切らしながら野口と佐藤に自分を連れて行ってくれないかと頼む鈴木でした……
【講談高校・保健室前】
¥工のマコに先導させ、蜂谷は保健室を出ます。
マコはとりあえず順風耳のもとへ向かうことを蜂谷に伝えました。
蜂谷はマコたち\工と順風耳がどんな関係かを訊ねます。
マコは素直に順風時は個人ではあるが\工の外郭団体的な存在であることを教えました。
蜂谷は畳みかけるように今度は順風耳がなぜ何十年も講談高校にいるのかを訊ねます。
マコは笑みを浮かべ、それはNINの方が詳しいですよと前置きしつつ順風時は「番人」なのだと答えました。
かつてここには旧日本軍の施設があり、それはNINの前身である「忍」の地下研究所であり、UNの連絡道があった場所であることを説明。
いわば三大組織の聖域でもあるこの場所を守る「番人」は当然三つの組織とつながりがなければならないため、順風耳がここに居るのだと……
蜂谷は順風耳とUNとのつながりをもっと聞きたいと思い訊ねようとしたその時、マコは殺気を感じます。
蜂谷の言葉を遮り、おそらくUNが目の前にいることを告げ蜂谷を自分の後ろに下がらせて臨戦態勢に。
マコは自分の命を犠牲にして蜂谷をこの場から逃がすつもりでいました。
男を騙す女もモテる男も大嫌いなのが猿田です。
マコの後ろに匿われた格好のイケメン蜂谷を見てイライラスイッチがオン。
鈴木も鬼首もオマケにすぎず、七人衆「多羅」の孫である蜂谷紫音こそが俺の本当のターゲットだと声を張り上げなら二人に斬りかかりました。
黙って斬りかかればいいものを声を張り上げてくれたおかげでわかりやすかったのか、猿田の見えざる一撃をいとも簡単に刀で防いで見せた蜂谷なのでした……
アンダーニンジャ62話の感想と考察
【日比vs山田さん】
まずはじめに前回考察の訂正とお詫びを。
前回あらすじと考察で日比がサウスポーの如く説明して書いてしまいましたが、まったくの逆で、日比がサウスポーかどうかも不明です。
勘違いし早とちりをしてしまいました。誠に申し訳ございませんでした。
さて今回、九郎は胸を借りるつもりでいけと日比にアドバイスをしました。
これは格上に挑む者に送る言葉です。
つまり日比にお前の方が格下だよと暗に言っているようなもの。
日比も自分でそれを肌で感じたからこそ素手による力比べだと嘘まで言って武器であるパーカーを使って電流を流したのでしょう。
九郎からのアドバイスは「なりふり構うな」ということなのでしょうね。
山田さんが日比やキルアみたいな帯電体質か制服に何らかの放電性能でもない限り電撃は確実に有効のはず。
はずなのですが、山田さんは日比と九朗に関するデータを事前に取得していると思われます。
なんせNINの情報はUNや¥工にダダ洩れですからね。
UNは対策を考えているでしょうし、山田さん自身も対策を考えてあるのかもしれません。
よって日比の電流攻撃は意味を成さないことになる可能性が高いです。
【蜂谷vs猿田】
今回のラストで完全透明化した猿田の一撃を蜂谷は難なく受け止めていました。
鬼首が全神経を集中させて受け止めたのに対して対照的な場面でした。
これは蜂谷が完全透明化した敵との対処法を知っているからに他なりません。
それが何かはまだわかりませんけれど、「多羅」の家系だけが持つ特有の何かが関係しているのではないでしょうか。
それとも単に猿田が声を張り上げたことで距離や間合いを測ることができたのか……
蜂谷が一撃を受け止められた理由が早く知りたいですね、達人だからとか抽象的な理由とは思えませんので楽しみです。
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