2021年11月11日発売の週刊ヤングジャンプ2021年50号で、『少年のアビス』74話が掲載されました。
『少年のアビス』74話は、大人にしてと迫るチャコは、これまでの令児に抱いていた本心を語りました。
一方的に迫るチャコに対して令児は、あの事故以来身体にもある変化が起きていると告げました。
本記事では、『少年のアビス』74話『似たもの同士』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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少年のアビス74話のあらすじネタバレ
チャコが幼い頃、父に手を引かれて商店街を散歩していると、コネコ横町という通りで令児の祖母が店をやっていたことを教えてくれました。
令児も同じく商店街の子である事に喜ぶチャコは、どのお店か父に尋ねましたが、父が中学生の頃に家事があり店が燃えたと言いました。
令児とは仲良くしても良いけど、令児の家に行ったらいけないと父は続けました。
理由を尋ねても、令児は朔子を守ってくれるような良い子でも、あんまりよくない家だからとしか教えてはくれませんでした。
それから時が経ち、現在は早く大人にしてとチャコは令児を抱きしめながら言いました。
いつも自分をいじめから守ってくれて、ニコニコして話を飽きずに聞いてくれたり好きなものを好きになってくれたり、夢を応援してくれたり居心地の良い友達だったと、告解ごっこの為に被っていた令児の布を剥いでチャコは語りました。
そんな令児に対しても、家の事で哀れみ見下していたから恋愛感情は持てなかったと言いました。
逆に、仲良くしていたのに女の子として好きにならなかったのはデブでブスでいじめられっ子だったから? とチャコは問いました。
本当は見下していたと決めつけるようなチャコに、令児はそれらを全て否定しました。
本当は明るくて面白くて、自分が知らないこともいっぱい教えてくれたことや、頑張ってお嬢様の学校に通い将来のことまで考えていたチャコを尊敬していたと令児は言いました。
それなら学校にも東京にも行けなくなった今は? とチャコは問いました。
令児は何も言えません。
痩せたところでナギのように美人でもなければスタイルが良いわけでもないとチャコは言いながら、今の令児には自分くらいがお似合いと言い再び令児を抱きしめました。
哀れんで、見下して、抱いてと言われた令児でしたがやはりできないと受け入れることはしませんでした。
頭のおかしい教師とやるより自分とするのがそんなに嫌? とチャコは責め立てるように言いますが、腹を刺して入院してから立たなくなったと令児は告白しました。
嘘ばかりの令児を信用出来ないと、毎晩青江ナギでやってるんでしょと怒り混じりに言うチャコに対し、令児も否定し声を荒げました。
それでも強引に迫るチャコに証拠を見せてと言われ、令児も覚悟を決めました。
こればかりは嘘ではなく、チャコの希望は叶いませんでした。
放心したようにベッドに横たわるチャコに、まだ間に合うから学校に行って好きなものややりたいこと見つけようと令児は言いました。
前のチャコの方が好きだからという令児の言葉も届かないのか、チャコの目には光も無く、親が帰ってくるから帰ってと言うだけでした。
部屋のドアを閉めて令児が出て行くと、チャコは役立たずと呟きました。
何も頼まないって言ったくせにと令児は答えながら、自転車で帰路につきました。
家に帰ると玄関のドアが開き、目を向けると中から出て来たのは担任だった柴沢先生でした。

少年のアビス74話の感想と考察
ネットカフェに続き二度目も未遂に終わりましたが、令児は身体にダメージを残してしまっていたことが判明しました。
部位的にもどこかの神経と繋がっていそうなのでそのせいなのか、あるいはナギを失った精神的なダメージのせいなのかはまだわかりません。
会わない方がまだお互いに距離は保たれていたように思えますが、今後はどんなタイミングやきっかけで仲が修復出来るのか見守るしかありません。
このまま関係が終わってしまうのは悲しい最後ですが、今まで哀れんでいたことなどを告げた上でも令児はそれに対しても嫌な顔も見せずに受け入れてチャコが立ち直るように声を掛けていたので、あとはチャコ次第というところでしょう。
そのチャコは、今は令児の前向きな言葉も一切耳を貸す素振りがなかったのが、このまま死を選ぶようにも思えて怖さもありました。
そして、色々と引っかき回した原因でもある柴沢先生との再会が思わぬ形で起きてしまいました。
今更お互いに何も思ってはいないと思いますが、この再会がどんな展開を見せるのか、次回も続きが待ち遠しいです。
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