2021年10月28日発売の週刊ヤングジャンプ2021年48号で、『青年少女よ、春を貪れ。』36話が掲載されました。
『青年少女よ、春を貪れ。』36話は、音無の登場によって龍樹の学生時代の秘密が暴かれ、一同は騒然としました。
男らしいと思われていた龍樹でしたが、幼少期から隠されていた真実が明かされました。
本記事では、『青年少女よ、春を貪れ。』36話『普通の男』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 35話 | 一覧 | 37話 >> |
青年少女よ春を貪れ36話のあらすじネタバレ
学生時代の映像として音無が公開したのは、勝之の体育着の匂いを嗅ぐ龍樹の姿でした。
父親もいる前で行われたその行為に、本人の前に亮が怒りを露わにしました。
父親もいるのにと言う亮に対し、だからだよと故意であったことを音無は認めました。
一人息も荒く、そんな秘密を暴露された龍樹は今までのように取り繕って笑顔を演じようと必死でした。
小学生の頃、運動会の徒競走で一位を取った龍樹は父には誉められたものの、同級生には走り方が女みたいと馬鹿にされました。
少女漫画を買っていることも笑われ、いつもなよなよしているから将来危ない道にはしるなよと笑われた龍樹は、言い返すことも出来ませんでした。
家に帰りパソコンで内股の直し方を調べたり一人称をおれに変えたりと、男らしくなるように努力を始めました。
野球を見てクラスの男子の話に混ざるようになり、読む漫画も少女漫画から少年漫画に変え、龍樹は変わろうと必死でした。
次の徒競走では内股にならないことを意識して走った結果、四位にまで落ちてしまいましたが、それでも馬鹿にされるよりはマシと考えました。
高校生になり、教室で男子二人とエロ話に花を咲かせていると龍樹にお薦めと動画を見せられ龍樹も話を合わせました。
そんな時、教室に勝之が入ってきて話に誘いますが、興味ないとはっきり言われてしまいました。
女子も来るかもしれないのに大音量で流さない方が良いと言って、勝之は教室を出て行きました。
かっこつけんなとしらける二人とは違い、龍樹はその姿に惹かれていました。
帰り道、龍樹は勝之に謝りましたが、龍樹が謝ることじゃないと言われました。
あんな反応をしたらノリが悪いとか男らしくないとか馬鹿にされるかもしれないのに、怖くないのかと龍樹は尋ねました。
勝之は罰にと言った後、自分が思っていないことを話す方がずっと嫌だと言いました。
そんなことより、と昨日観た映画の話を始めた勝之。
その内容は同性愛者のカップルが障がいのある子を引き取る話で、家族の在り方うや世の中の理不尽な仕組みを考え去られる話で……と紹介してくれました。
そんな勝之なら自分のこともわかってくれるかもしれないと、願望だとわかっていても龍樹は泣いてしまいました。
あらすじを話しただけで泣いた龍樹に、勝之は驚きました。
そして、日々を過ごしていくうちに龍樹の勝之への気持ちは膨らむばかりでしたが、ある日ハルと親しげな姿を見てしまいました。
ハルが勝之に目を付けたと噂され、腕試し感覚と言われたり堅そうな雰囲気出しておけば良かったなど言う生徒もいる中、龍樹の胸中は複雑でした。
インスタを始めたり恋愛小説を読み始めた勝之は、周囲にはハルに気に入られたくて必死な普通の男だったと言われていました。
自分が抱えた感情が僻みでしかないとわかっていた龍樹は、ハルに対してずるいと思う気持ちから死ねば良いという気持ちに変わっていきました。
青年少女よ春を貪れ36話の感想と考察
前回は衝撃を与えたまま終わりましたが、龍樹という人間をより掘り下げた回でした。
逆にあの場で真っ先に怒りを見せた亮の友達思いの面が表現されていたと思いますし、さりげなく音無も故意に見せことが暴露されており、さりげないところでも人物像が描かれていると思います。
まぁ、音無は誰が見ても間違って流したようには見えないと思います。
メインとなる龍樹の過去は、意外にも少女趣味というよりは心は女という人物なのかもしれません。
それを馬鹿にされて隠そうと必死に頑張ってきたものの、馬鹿にされることも厭わず自分の意志を貫く勝之に惹かれるのも仕方がないことだと思います。
この頃の勝之は人として惹かれるものもあるなと思う反面、大人になった今はどうだろうと考えると、千鶴への対応を思えば変わったようにも思えました。
同性愛カップルの映画に理解を示した勝之に望みを持ってしまいましたが、付き合ったのは女子であり、人目を気にせず教室でも親しげな姿に殺意が沸くのは当然なのかもしれません。
それが何の噂も無い女子ならまだしも、色々な男と付き合い勝之もその一人に過ぎないとなると、よりハルに対する殺意は大きくなるのではないでしょうか。
次回はいよいよキャンプ当日が描かれるのかもしれません。
<< 35話 | 一覧 | 37話 >> |