2021年9月30日発売の週刊ヤングジャンプ2021年44号で、『青年少女よ、春を貪れ。』32話が掲載されました。
『青年少女よ、春を貪れ。』32話は、わゆと2人で勝之が向かった先は亮の家でした。
前回会ったときとは違い、亮側だったわゆも同行したことで新たな展開があると思いきや、キーとなったのはまさかの人物でした。
本記事では、『青年少女よ、春を貪れ。』32話『亮は、ほんまに』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 31話 | 一覧 | 33話 >> |
青年少女よ春を貪れ32話のあらすじネタバレ
朗らかな笑顔で食事を終えた亮の祖母とは対照的に、亮は沈んだ表情のまま食事に手を付けていないままでした。
作ってくれた梅子に対して謝ることしか出来ない亮でしたが、梅子は持ち前の明るさを見せてくれました。
そんな2人の耳に、インターフォンの音が聞こえました。
思わず身体を震わせる亮を見て、例の東京の人だろうと察した梅子は亮を部屋に戻るように言い、玄関に向かって行きました。
例の東京の人だけではない状況でしたが、梅子は冷ややかな目で何の用ですかとだけ言いました。
亮の友人で……と説明を始める横から、わゆは勝手に上がり込んでしまいました。
亮を探し歩くわゆに対し、話は自分が聞くからと梅子は必死に制止すると勝之も気まずそうにしながらさきほどまで食事が行われていたテーブルにつきました。
何しにきたのかと問う梅子に、わゆはあんたこそ誰と尋ね返しました。
高校の同級生と答える梅子に、彼女なのかと思ったと言うとわかりやすく梅子は顔を赤らめました。
否定する梅子でしたが、わゆはフレンドリーにそんなにてれんといてと言った矢先、彼女ヅラするからそう見えただけと続けました。
弱っているところにつけ込んで家に上がり込み、世話をしてくれる手前亮も強く言えないだろうしと、まるで全て策略のようにわゆは言いました。
そんな言い方を窘める勝之でしたが、わゆは悪びれもせずこういう女気に食わんと言いました。
そんなわゆの言葉を否定もせずに、梅子は自分のずるさを認めました。
亮はメンタルをやられて会社にも行けず、どこかでそれをチャンスだと思っている事も自白しつつ、心配なのもまた事実と一枚の紙を2人に見せました。
『佐伯亮は人を殺した』とだけ書いてある手紙の真相について、逆に梅子は2人に尋ねました。
無言の間があった後、わゆが亮はそんなやつじゃないことくらいわかうやろと言うと、梅子は顔を伏せて疑ってしまっていた自分を責めました。
そんな場に祖母がグラスに入れて運んできた水を飲んだ勝之は、吹き出してしまいました。
水ではなくその中身は梅酒で、勝之のその様を祖母は楽しそうに見ていました。
梅子は隠したつもりでしたが、どこからか祖母は見つけて持ってきてしまいました。
亮のものかと勝之は尋ねましたが、祖父に渡すために持ってきたもので、亮は体質的に受け付けないと言いました。
しかし、そんなはずないと勝之は言いました。
そんな会話が食卓で起きていることなど知らない亮は、1人自室にこもり、話している内容やなぜわゆと勝之が一緒にいるのかということに疑問を持っていました。
今度こそ自分の罪を暴きに来たんだろうかと勘ぐる亮の部屋に、勝之はやってきました。
梅子のお手製の梅酒を飲まされたと笑顔で話す勝之に、一切対応する気も無く亮は何しに来たと問いました。
体質的に酒が飲めなくなったと聞いたのに、中学の頃は飲んでいたと指摘すると亮は心臓を射貫かれたような表情になりました。
祖父の梅酒をこっそり飲んで得意げな顔をしている亮は、欲しがる龍樹に自分は大人だからいいんだと言っていました。
ガキが大人の真似をしていただけと、過去を掘り返されてやや恥ずかしそうな亮は言いますが、勝之は冷静な表情のままでした。
キャンプの前日、亮の家でキャンプの用意を手伝っていたときに、鞄にこっそり酒を入れていたことを思い出したと勝之は言いました。
体質的に飲めないのではなく、キャンプがきっかけで飲めないのではないかと勝之は問いました。
そんな空気が凍るような一室とは対照的に、食卓では女子2人が仲良くなっていました。
もしも本当に亮がお酒を飲めるなら一緒に飲みたいと梅子は言い、酔ったら本音を話してくれる気がすると言いました。
そんな想いと同じく、亮はキャンプ当日ハルの本音が聞きたくて酒を呑ませてしまっていました。
青年少女よ春を貪れ32話の感想と考察
勝之の狙いは前回会えなかった古崎だと思っていたのですが、わゆの協力も得られたことでまずは亮に会いに行こうということでしょうか。
その亮は以前の登場時よりも更に狼狽した様子を見せており、食事も手につかないほどです。
恐らく勝之だけなら玄関で梅子の対応によって引き返すことになっていたと思うので、わゆを味方に付けたことが活かされていたように思えます。
勝之の再訪にも愛想の無い亮でしたが、中学時代にちょっとイキッていた過去を掘り返されるとさすがに表情を変えざるをえないのか、警戒心から強ばっていた表情も緩んでいました。
本音を聞き出すためにハルを酔わせようと企んでいたという、ゲスな一面を見せた亮ですが、その酒によってハルの命運がどう変わったのかどうかはまだわかりません。
女子2人が仲良くなっていたり新たな事実を明かされたりしている間にも、裏では既に音無が動いていると思うと、読者視点としては見えない恐怖的なものを感じます。
<< 31話 | 一覧 | 33話 >> |