2021年9月2日発売の週刊ヤングジャンプ2021年40号で、『少年のアビス』65話が掲載されました。
『少年のアビス』65話は、令児の元へ訪れたナギは今度こそお互いに別れを決意して、立ち去っていきました。
そんなナギとの会話を病室の前で聞いていた玄は、ナギの後を追いかけました。
以前はこの町から出て行くように忠告した玄でしたが、再び現れたナギにはどんな想いを抱くのでしょうか。
本記事では、『少年のアビス』65話『月光』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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少年のアビス65話のあらすじネタバレ
入院中の令児の元を訪れたナギは、アイドルを続けることと令児以外の人と心中しない事を約束して病室を後にしました。
本人には悟られないように、1人になってから泣き始めた令児の声を、廊下で待っていた玄は聞いていました。
この町の部外者であるナギに対し、町から出て行くように忠告した玄は、再度現れたナギに対し感情を剥き出しにして後を追いかけました。
病室の窓から駐車場を歩くナギをぼんやりと令児が眺めていると、その後ろを歩く玄にも気付いてしまいました。
病院から離れ、住宅街を歩くナギは令児だから心中しようと言えたという自分の気持ちに対して疑問を抱いていました。
ふと前を見ると、峰岸建設と書かれたバンが停まっていました。
不穏なものを感じたのか一度は足を止めたものの、ナギはそれでも歩き出しました。
しかし、後ろからやって来た玄に肩を掴まれ車に乗るように言われそのまま応じました。
乗っていた社員にどういう関係かと聞かれると、前にナンパしたけど逃げられたと言い、もう逃がさないと言いながら玄は煙草に火を点けました。
脅すような口調で社員の男に誰にも言うなと口止めをすると、なんの問題も無いように軽い返事が返ってきました。
車は走りだし、向かったのは自分たちの会社でした。
車を降りた社員の男達は玄に対しクソガキなどとぼやきながら、早々に去って行きました。
電気も点けない暗い部屋にナギを突き飛ばした玄は、怒りを露わにしながらなぜまた令児の前に現れたのかを問いました。
やっと元通りになろうとしている時にナギがやって来たことで、玄の怒りは収まらないようです。
しかし、ナギと死ぬつもりで自分を刺したということや、だからこそ恐怖も無く心地よかった、あのまま解放されたかったという令児の本音を聞いていた玄は、もう元に戻らないことを察していました。
ナギが来てから全てが狂いおかしくなったと言い始めた玄は、返せと怒鳴りながら何度もナギを蹴りつけました。
血を流しアザも出来たナギは、虚ろな目でなんとか呼吸する音を響かせました。
そんなナギを見て、首筋に悪寒が走った玄はある日の姿を思い出しました。
包丁を手にし、涙を流しながら守り抜いた幼い頃の自分。
そうして守ったものを誰にも渡すまいと、横たわるナギの胸ぐらを掴み起こして死んでもらうと告げました。
アイドルを続けていたらいつでも目にすることが出来て、いつまでも令児はナギの事を忘れられないから今死んでくれと言う玄。
言われるままに生きてきたナギは、その命令すらも笑顔を見せて受け入れました。

少年のアビス65話の感想と考察
せっかく連載当初からの嫌なキャラから、最近は悩みもあって玄もまた被害者なんだと思いながら読んできたのに、個人的に玄の株がだだ下がりですね。
令児をこの町に縛り付けておくことが最優先とわかっていましたが、令児の本心を聞いてもしかしたらナギに対し、令児を東京に連れて行くように頼み込む展開でもあるのかとほんの僅かに期待していたのですがそういうわけにはいきませんでした。
もしもここでナギが死んでしまえば、アイドルである身を考えればニュースにもなりますし、似非森が令児に伝えるかもしれません。
そうなれば後を追っていた玄を真っ先に疑うでしょうし、もはや令児の向かう先に希望は一切なくなってしまうかもしれません。
玄が幼い頃に包丁を向けた相手は、これまでの話の流れから令児の父親と推測されますが、今回は何も凶器を持っていません。
会社なのでこれから持ってくるかもしれませんが、まだ玄が殺すという展開を決めつけるのは早いと思いたいです。
病院を後にしたナギは、令児に向けた言葉に対して自分で疑問を感じていましたが、令児との出会いによってもしかしたら彼女自身の中にも変化があるのかもしれません。
いずれにせよ、このままではまた令児周りどころか作品から女性キャラがいなくなってしまうので、怪我もしたしアイドルはしばらくまた無理だとしてもどうにか生き延びる展開であって欲しいです。
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