2021年8月23日発売の週刊ヤングマガジン2021年39号で、『賭博堕天録カイジ』397話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』397話は、寝坊の末に1人取り残され、駅周辺まで足を伸ばしたマリオはデパートにあった『母の日フェア』の垂れ幕を目にして故郷にいる1人で生きている母を思い出しました。
そのデパートに引き込まれそうになりながらも、不要不急の寄り道にマリオは葛藤を繰り返します。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』397話『悔恨』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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カイジ397話のあらすじネタバレ
1人で外出したマリオは、デパートの『母の日フェア』の垂れ幕を前に、まだ何もしてあげられていない母を思い出しました。
落ち込むマリオでしたが、この気持ちは今ではなくこの預金作戦をやり終えてからだと自分に言い聞かせました。
金を安全な通帳にプールし終えて、通帳や印鑑を完全に安全な所に隠し、そこでようやく帰国して母を救い出すのだとマリオは母への後悔を押し殺し、今では無いと涙を流しながら考えます。
もう少しだけ待っていてと母を思いながら考えますが、ゴミの山で1人で生きている母を思い出す度にマリオは悔しさを滲ませます。
そんな時、以前カイジが言っていた『守護霊』がここぞと言うときに導いてくれるという話を思い出し、ようやくピンと来ました。
話をしていたときには適当に話を合わせていただけでしたが、今日はたまたま寝坊し気まぐれに最寄り駅を見てみたくなってバスに乗って街を彷徨った挙げ句に垂れ幕をめにし母への謝罪の気持ちに駆られました。
それをマリオは空から見ている守護霊が、今動けと導いてくれていると解釈し、母が弱っているのかもしれないと考えてしまい、踏みとどまっていた足は動き出しました。
今はまだ帰れないとしても、音信不通だった今、せめて便りを出して何かプレゼントをしようとデパートに向かう横断歩道に向かいました。
母を真に励ますことが出来るのは地球上で自分しかいないと奮起したマリオは、信号待ちの人たちの最前線に立ってしまいました。
母へのプレゼントなど今まで考えたこともなく、まるで見えない何かに操られているかのように想いのままに動くマリオでしたが、少し冷静になり最前列は駄目だと気付き人の群れの中に身を潜めました。
どこに帝愛はもとよりその犬である債務者が潜んでいるかもわからない状況であり、帽子とマスクで変装してひっそり目立たないようにしてきました。
ここでもその思考や行動は忘れませんでした。
注目を浴びさえしなければチラシを見た債務者がここに紛れていたとしても、目元しか見えないような状態では基本的に気付かれることはありません。
帝愛が注意喚起している銀行では、チラシを見た債務者がどこかにいるかもしれないと予測しているために、帽子とマスクという変装は逆に怪しく見えて注意深く観察されて気付かれてしまう場合もありますが、日常の街角ではそんな可能性はほぼありません。
しかし、気付かれまいと誰にも目を合わせずに外界と自分を遮断するマリオ判断は失敗でした。
目を伏せてしまえば足下しか見えなくなってしまい、マリオはどこに潜んでいるかもわからない蛇をさりげなく観察しなければなりませんでした。
何かに突き動かされるのはマリオだけではありませんでした。
すれ違っただけで目元しか見えないマリオに気付くことなど、債務者には不可能ですが、それが本人に会ったことがある人物なら話は違います。
それが、2年もの間同じ釜の飯を喰ってきた者であれば、目元だけであろうと雰囲気や歩き方でわかってしまうものです。
すれちがった群衆の中にいた、地獄絵図の友情確認ゲームで最後の最後に裏切った光山であればマリオであることに気付くことも可能でした。
偶然の再会は吉と出るのか凶と出るのでしょうか。
カイジ397話の感想と考察
いつかマリオの活躍が見られるのかと思っていましたが、前回からフラグは立っていたと言えピンチを招いてしまう結果となってしまいました。
まだ確定ではありませんが、一度裏切った光山であれば報酬の為にマリオを帝愛に突き出すことなど容易に出来るはずです。
久々に登場した光山ですが、元々はチャンとマリオの雇用主であり、帝愛からの多重債務者でもありました。
その返済のために和也に身柄を買われ、脱出ゲームに挑むことになりましたが、最後の最後でチャンとマリオを裏切り、2人は命を落としかけました。
そんな因縁の相手の再登場となる展開は全く予想していませんでしたが、そろそろトラブルは発生しそうなほど順調だったので、ここからの展開が楽しみです。
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