2021年7月19日発売の週刊ヤングマガジン2021年34号で、『寄生列島』38話が掲載されました。
『寄生列島』38話は、安全と思われた避難所に、押し寄せる感染者達。
千尋の前にやって来た寛太もまた、改めて感染した姿を見せましたが、他の感染者とは様子が違いました。
本記事では、『寄生列島』38話『終わりにしよう』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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寄生列島38話のあらすじネタバレ
感染した姿で現れた寛太に対し、千尋は蜷川から貰った武器を後ろ手に隠し構えました。
危機を感じた際は感染者のこめかみに突き刺すようにと言われた武器ですが、頭を抱えて苦しみ出す寛太を前に今ならやれると確信しました。
太いアイスピックのような武器を両手で構え、うずくまる寛太に一気に振り下ろそうとします。
その様子を察知した寛太はやれと言い反撃する様子もありません。
自分も島も、みんなももう終わりだと言う寛太に、まだ理性があることに千尋は戸惑います。
感染したことでじきに駄目になってしまう前にと寛太は叫びますが、千尋には出来ませんでした。
その千尋の腕を掴み、避難所の様子を見るように寛太は言いました。
赤ん坊をおぶってあやす感染した母親の姿がありましたが、背中にいるはずの赤ん坊は血の跡だけを残して既に姿はありませんでした。
そして、感染者に襲われる人の姿に、祈りを捧げていた男は感染者を神の使いと崇めますが出刃包丁を振り下ろされて頭を叩き切られてしまいます。
同じく祈りを捧げていた避難民達も、その様子を見て一目散に逃げ出しました。
そんな光景に言葉も無くした千尋に、この騒動の根源が莉子である事を寛太は教えてくれました。
ワクチンがあると感染を広められないため、ここにあるワクチンを狙っていると言い、親父さんを連れて逃げろと寛太はまだ正気を保ちながら叫びました。
しかし、島のどこにも逃げ場は無く、島の外にも出られない状況に変わりはありません。
まだ眠ったままの父に布を被せ、木の板を並べて簡易的なバリケードを作った千尋は莉子の元に連れて行くように寛太に頼みました。
その一方で、隠れている避難民達に対し場所を空けるように言いつける町内会長の鴻島ですが、背後からやって来た感染者に襲われそうになってしまいます。
すんでのところで感染者の顔面を壁に叩き付けて助けに入ったのは、島最強の男・柿島でした。
柿島の行動理念は『島のため』なので、島民を傷付けることは許されることではありません。
しかし、感染者となった今は殺すしかなく、まるでゲームを楽しむような笑みを見せながら町内会長に同意を求めました。
この襲撃の主犯格である莉子は、ワクチンの入ったアタッシュケースを抱える蜷川を包囲することに成功していました。
それでもやはりここは蜷川で、決して焦りの表情を見せるはずもなく笑みを浮かべていました。
ワクチンを渡してと言う莉子に、断固拒否しますと即答する蜷川は、やはりまだ自信に満ちた表情です。
躊躇いもせず殺してしまおうとする莉子ですが、それを制止する声がありました。
取り囲む感染者を割って入ってきたのは千尋で、やって来た『女』に対して襲いかかる男のこめかみに、千尋は今度こそ容赦なく刃を突き刺しました。
終わりにしようという千尋に、莉子は冷たい目を向けます。
莉子を殺して終わりにすると宣言する千尋に、莉子の表情は一変して唇を上げました。
寄生列島38話の感想と考察
冒頭の寛太は前回の感想でも書きましたが、ゾンビ映画あるあるのまだ理性がある感染者という状態でした。
莉子の元に連れて行ったその後が描かれていないので、もしかしたら莉子を殺す為の作戦があるのかもしれませんが、そこまで寛太が耐えられるのかが問題になってくるかもしれません。
最初はただの島民の一人で終わるのかと思っていましたが、いつのまにか寛太は主要キャラとなりもしかしたら最後はワクチンでどうにか治せるかもしれません。
感染者の治し方はわからないと、蜷川は前回言っていたのでその展開は望みが薄いにしろ、まだ寛太には見せ場が残されているように思えます。
そしてやっぱりやって来た柿島!
ようやく町内会長も終わりか……と思っていたら助けに来たので、そっちに行ってしまったか……という残念な気持ちもありましたが、あまり広い空間ではなさそうなことと、蜷川を助ける事はワクチンで島民を助ける事にもなるので、千尋の加勢にも来てくれるかもしれません。
むしろ柿島が莉子を狙えば済む話しでは……と思いますが、ここは主人公らしくラスボスと対峙するという構図が良いのかもしれません。
なぜ莉子が感染を広げようとしているかという謎はまだありますが、それは後に明かされるのかもしれません。
最終決戦間となる次回が楽しみです。
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