2021年6月24日発売の週刊ヤングジャンプ2021年30号で、『青年少女よ、春を貪れ。』22話が掲載されました。
『青年少女よ、春を貪れ。』22話は、千鶴を人質としてハルの遺骨を渡すように選択を迫る音無。
出すべき答えはわかっているのに、勝之にはその答えを口に出来ません。
平行線を辿る二人に、龍樹が割って入るのですが……。
本記事では、『青年少女よ、春を貪れ。』22話『迷っているの?』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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青年少女よ春を貪れ22話のあらすじネタバレ
勝之が実家を出て一人暮らしを始めようという時の事です。
引っ越しの荷物として、本当に必要なものだけを選び詰められたのは大きくもない段ボール箱がたった二つでした。
それを見ていた母は勝之らしいと言いつつ、東京で一人暮らしを始めることに驚いていました。
ずっとこっちにいるものだと思っていたと言われると、勝之は何か言いたげな表情です。
生徒手帳や教科書などいらないものを処分する中、ハルの遺骨が入った箱が目に留まりました。
中身を思い出し、勝之はそっと段ボールの中に遺骨が入った箱を入れました。
そんな風に捨てきれなかったハルの遺骨を音無に渡すか、現在の彼女・千鶴を人質に取られながらも勝之は選択を迫られていました。
千鶴が危険に晒されているという音無の言葉に、それはれっきとした犯罪でありそこまでのリスクを冒すわけもなく、ハッタリかもしれないと思いますが、音無が持っている眼鏡は確実に千鶴のものである事からそう言い切れないのも事実です。
元々ハルのことを精算するためにここにやって来たので、千鶴の事を選ぶ意外に選択肢は無いと考えつつも、ハルの笑顔が思い出されて答えを出すことが出来ません。
迷っていることを音無に指摘され、大事な彼女である事や、遺骨は過去の遺物であり彼女はこれからの人生を共に歩む存在だと言われますが、それでも勝之は反論も出来ません。
肝心な所で選べない優柔不断で情けない男。
それが勝之であり、どうしてハルは選んだのかと音無は言います。
黙って聞いていた龍樹は、一旦落ち着こうと割って入りました。
遺骨は供養しようとして持ってきたもので、音無がそれをそこまでして手に入れようとする意味がわかりませんでした。
ただ一言邪魔しないでと言う音無ですが、キャンプに行ったメンバーを音無が恨んでいることは理解しつつ、勝之は関係無いと龍樹は言います。
ハルの事を供養したい気持ちは音無も同じはずだと龍樹は訴えますが、聞く耳を持ちません。
催涙スプレーを噴射され、目をやられた龍樹。
冷静に、ハルの供養という言葉に虫唾が走ると言い、自分の立場がわからないようだと音無は悪意の欠片も見せずに言います。
龍樹の秘密を勝之に打ち明けてやろうかと言われ、慌てて龍樹は止めに入ると焚き火の台にぶつかりひっくり返してしまいました。
千鶴だけではなく龍樹までも被害が及んでしまった事に、勝之は遺骨を渡すことを決意しました。
その帰り際、音無は誰かに電話をしていました。
キャンプ場での会話はずっと聞こえていて、勝之の本心も全て通話先の相手にも明らかになりました。
勝之の中では今でもハルが一番であり、脅しが無ければきっと勝之は選ばなかったと言うその相手は、一切危険な目になどあっていない千鶴でした。
自宅で電話をしている千鶴の目の前にあるテーブルの上では、額に入った勝之との写真のガラスは割られ、音無の言葉に同意するばかりでした。
目に光は無く、勝之の本心を知った千鶴はただ一言最低と呟きました。
青年少女よ春を貪れ22話の感想と考察
思わぬところで繋がり、結託していたという展開に最終的に千鶴を選んだとはいえもはや勝之の帰る場所はありません。
音無が言うように、脅しが無ければ絶対に遺骨を渡すはずはなく、それはハルを選んだと言うことになります。
龍樹自身が慌てて止めに入ったように、なにやらまだ勝之にも言っていない秘密があるようでしたが、勝之はそんな事よりも今目の前で被害にあっていることの方が問題だったようです。
今のところ欲しいものも手に入れて一人勝ち状態の音無ですが、目的はキャンプに行ったメンバーに罪を償わせるという事もあるはずなので、ここからどう動いていくのかが龍樹達にとっても問題になってくるはずです。
千鶴の身の安全を確かめたい勝之は、帰りたい気持ちもあるはずですし、遺骨も手元に無くなってしまった今は供養することも出来なくなってしまいました。
結局龍樹や亮の話を聞いても謎が深まるばかりで何の解決にも至らず、踏んだり蹴ったりの様子となっていますが、どうすれば勝之にとってベストな展開になるのかはわかりません。
ハルの事を精算したところで、帰って千鶴とやり直せそうにもなく、まさか会話が聞かれていたとは思いもしない勝之に幸せな結末はやってくるのでしょうか。
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