『高嶺のハナさん』は2018年から週刊漫画ゴラクにて連載のムラタコウジ先生による人気漫画です。
73~75話では、帰国したばかりの不動を交えての企画会議が始まります。
天井や淀屋橋といった初めての顔ぶれも交えた会議で、不動や高嶺はどんな評価をするのでしょうか。
本記事では、『高嶺のハナさん』73~75話のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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高嶺のハナさん73~75話のあらすじネタバレ
73話「商品企画会議」
新たに加わった不動を交えての商品企画会議が始まりました。
天井や淀屋橋にとっても初めての企画会議は緊張感が隠せませんが、不動がいることによって更田にも緊張が走ります。
発表する人に挙手を求める高嶺の進行を見て、相変わらずの有能ぶりに感心する不動ですが、口にも表情にも出しません。
淀屋橋に煽られようとも、不動の前で失敗は出来ないと様子見を決め込む更田。
まず手を上げたのは気合い十分な弱木でした。
弱木が集大成とまで言い切り、自信を持って提案したのは『メロンからあげリンゴステーキ梨ハンバーグビスケット』というものでした。
困惑や笑いが起きる中、不動は言葉を失い、高嶺はいつものごとく企画書を破り捨てます。
高嶺の怒った姿にすら芸術品のような気品を感じると、不動は心内で思いますが、それよりも高嶺を怒らせた弱木の方に興味が沸いたようです。
弱木の次というハードルが下がったところで挙手したのは淀屋橋。
たこやきくん太郎という、もはや自分のあだ名にもなっているたこ焼きを押し出したスナック菓子は、ネーミングも含め高嶺にも好評です。
次に更田が提案したのは『俺の棒』なる棒状のスナック菓子に、淀屋橋は下ネタと反論しますがシンプルさを高嶺は評価します。
高嶺に指名され、いよいよ天井にも初めての発表が回ってきました。
そんな会議の流れを、よくわからない偉い人もいるのに発表して凄いと、不動は心の中で褒め称えていました。
そんな不動にも、天井が新しく企画部に来たということは知られており、そんな新人にも発表しやすいように優しく声をかけてあげた高嶺には気が利きすぎると常に高嶺の評価しかしません。
異動前から頑張ってきた成果を見せる為、そして弱木の前ということもあり天井は気合い十分で発表を始めます。
74話「本気の私を」
異動前から用意してきた天井が発表したのは、『パンケーキの実』という一口サイズのお菓子でした。
シーンとなる場に緊張が走る天井でしたが、高嶺は実際に商品化も近いと高評価をつけました。
しかし、一番頑張りを見て欲しかった当の弱木は目の焦点も合わず魂が抜けた状態でした。
自分のことも見て欲しい天井は、企画が高評価でも喜びきれません。
そんな天井の企画に、不動も次のエースになれるかもしれないと高嶺同様のセンスを感じていました。
最後の発表はやはり高嶺です。
棒状のビスケットをチョコレートでコーティングした『パッキー』なるお菓子を提案し、同じビスケットでありながら弱木とは雲泥の差と上司達も高評価です。
東京の大エースの発表を期待していた淀屋橋も、売り上げギネス記録が狙えるかもしれないと大興奮です。
そんな高評価の嵐の中、高嶺は不動に意見を求めます。
急に振られた緊張感から全く言葉が出てこない不動。
最高の企画だと言いたい心とは裏腹に、親指を下に向けて『BAD』の一言のみです。
そんな不動に歩み寄り、高嶺は絶対追いついて見せますと宣言します。
そんな様子を見ていた弱木の心は、音を起てて割れてしまいました。
75話「夕暮れ時の」
会議も終わり、高嶺にバッドを出したことに驚かれる不動ですが、その意図を理解していた淀屋橋は『ベスト・アンサー・です』と解釈していました。
ここぞとばかりに淀屋橋の意見に同意して、決して悪い評価をする気など無かったように不動は繕います。
高評価の嵐の中、一人だけ不評だった弱木は屋上のベンチで自分の不甲斐なさにうなだれていました。
そんな弱木の元にやってきた天井は、躓いても転んでも明るく負けずに突っ走るのが弱木だと言い、励まして顔を赤くして去って行きました。
入れ替わりにやって来たのは高嶺でした。
神妙な面持ちでやって来た高嶺は、弱木に大好きだと言い、そして別れを告げました。

高嶺のハナさん73~75話の感想と考察
企画会議から始まった3話でしたが、弱木は相変わらずのセンスなので一度市場調査を踏まえた方が良いと誰かアドバイスしてあげた方が良いレベルでした。
お菓子市場を調査した結果なのか、他はどこかで見たことあるようなお菓子ばかりでしたし、大好評だった高嶺の企画に至っては、読者の心が一つになったと思います。
それ、ただのポッキー!!
でもこの作品の世界では斬新なものだったのでしょう。
そして、常に高嶺の評価しかしていない不動は、筆談にした方がいいのではないかと思うほど、心と口がリンクしない有様です。
淀屋橋のフォローのおかげでバッドの意味合いは変わりましたが、高嶺に届かなければ意味はありません。
淀屋橋は最初ただの賑やかし役かと思いましたが、不動も登場したことによって良い潤滑剤というか、不動の通訳的なポジションになるのかもしれません。
弱木も天井も、見て欲しい人は違う人を見ているという不遇な会議になってしまいましたが、それぞれが成長する良い機会になるのかもしれません。
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