2021年4月19日発売の週刊ヤングマガジン2021年21号で、『センゴク権兵衛』210話が掲載されました。
センゴク権兵衛210話では、権兵衛達の手で盗賊の頭の大半は捕えたが、石川五右衛門と一部の者達は取り逃がしてしまい、今も見つかっていませんでした。
権兵衛は前田民部卿玄以に呼ばれると、石川五右衛門からの手紙が来たと伝えました。
その内容は今回城に攻め入ると言う事が書かれていましたが、本来は火薬を使って豊臣太閤秀吉を自分諸共始末するつもりだったが、火薬が無くなったから脇差しだけで参上するとも書かれていたのです。
果たして、石川五右衛門は脇差しだけで何をしに来るつもりなのでしょうか。
本記事では、センゴク権兵衛210話『大盗賊の正体』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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センゴク権兵衛210話のあらすじネタバレ
権兵衛達の尽力もあって、石川五右衛門に従う頭目の大半を捕まえ、彼らの拠点を制圧する事が出来ました。
しかし、石川五右衛門と一部の者達は逃がしてしまい、今も捜索しているが一向に見つかる気配がありませんでした。
五郎部刑部は部下達に、日が暮れたら伏見城を完全に閉じろ、と命じていました。
続けて、それでも通ろうとする者がいれば、迷わず捕まえろ、とも命じていたのです。
そんな中、権兵衛は前田民部卿玄以に呼ばれており、石川五右衛門の矢文を受け取っていました。
その内容は今夜城に攻め入る旨が書かれていたが、しかも本来は火薬を使って豊臣太閤秀吉諸共道連れにしようとしていたと書かれていたので、権兵衛は火薬庫を制圧していた事に安堵します。
そして火薬が無いから、脇差しだけで攻め入ると書かれていたのです。
前田民部卿玄以は、石川五右衛門の目的の意図は不明だが、手紙の文字だけ見るに学に優れている、と呟きます。
そこへ五郎部刑部が現れ、石川五右衛門がもう攻め入っている、と伝えながら煙草を吸おうとしていたため、権兵衛は、本物の五郎部刑部ではないな、と疑います。
五郎部刑部は驚きつつも、そう言う疑い深さは立派、と言いつつ、通行手形を変更する事を番兵達に伝えたら不審な反応をする者達がいたから捕まえて問い詰めたら、石川五右衛門に偽物の通行手形をあげていた、と伝えると権兵衛は寒気を感じたのです。
しかし、もう城内は閉じているからすぐ見つかる事になる、と言う五郎部刑部に対して権兵衛は驚嘆し、前田民部卿玄以は、このような優秀さがあるから自分の前で煙草を吸うのを許可してある、と言います。
因みに石川五右衛門に協力していた者達は皆若い人達ばかりで、金を得るために協力していたのです。
そして権兵衛達は下水を探る事になり、部下達も権兵衛が傾城屋に連れて行ってくれた事もあって、こういう事だろうなと疑っていたので特に文句はありませんでした。
そして下水を探ると、派手な服装をしている石川五右衛門を発見しました。
権兵衛は彼と話をするため、部下達を下がらせて話をします。
自分は大した石しか無いし、官位も大した事ないが、石川五右衛門ならちゃんと仕事をすれば自分よりも偉くなれたかもしれないのに、このようなやり方を選んだのか、と聞く権兵衛。
対する石川五右衛門は、今の世の中では戦しか能のない者達にとっては退屈だ、と言いつつ、自分に協力してくれた者達も自分が豊臣太閤秀吉を始末して、戦の世を再び起こしてくれるのを信じてくれた、と言います。
それ故に、豊臣太閤秀吉を始末して戦の世に戻そうとこんな下水にまで来たけど、何か言いたい事はあるか、と言う石川五右衛門。
権兵衛は、石川五右衛門がやろうとしている事は自分達にとっては恐ろしい事だ、と答え、石川五右衛門の、怖い事だけを考える地位につけば、少しはマシな暮らしが出来るか、と言う言葉には何も言えませんでした。
そして石川五右衛門達は釜茹での刑に処せられました。

センゴク権兵衛210話の感想と考察
石川五右衛門は豊臣太閤秀吉を始末して、戦の世の中を再び起こそうとしていました。
平和なのは基本的には良い事なのだと思いますが、それは農民や町人、商人、職人と言った非戦闘員達であり、生粋の武士達にとっては戦と言う名の就職口を失ったも同然なので暇なのでしょうね。
石川五右衛門はそんな彼らのために起こそうとしていた様子ですし、彼に協力した頭目達や若い者達も彼なら豊臣太閤秀吉を始末して戦の世を起こしてくれるだろうと信じていたのだと思います。
実際、石川五右衛門の目論見が成功していたら、必ず戦の世に戻る可能性はあったでしょうね。
後を継ぐのは現時点では豊臣関白秀次でしょうが、彼の力量では全部の大名を従えさせる事は出来ないかもしれませんね。
経験もあるとは言い難いので、徳川大納言家康を始めとした老獪な大名達に弄ばれる可能性はあるでしょう。
その中で徳川大納言家康は天下取りに対する野心があるので、もし石川五右衛門の企みが成功していたら後の豊臣太閤秀吉が命を落とした後のような行動をとっていたと思いますね。
結果的に石川五右衛門の目論見は失敗に終わり、命を落とす事になりましたが彼の遺志を継ぐような存在が出そうな気がしますね。
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