2021年4月12日発売の週刊ヤングマガジン2021年20号で、『マイホームヒーロー』第132話が掲載されました。
マイホームヒーロー第132話は、洋二と歌仙、それぞれの覚悟が描かれます。
窪を追っていた村人たちは次々と返り討ちにされていた。
洋二は窪の実力を見誤っていたことを思い知らされる……
その頃、山道脇で休憩を取っていた哲雄と歌仙のすぐそばに一台の車が……
本記事では、マイホームヒーロー第132話[今度は私の番]のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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マイホームヒーロー132話のあらすじネタバレ
【山中】
山狩り早々に半グレたちを全て始末し、精神的にも余裕を持って窪を追っていた洋二。
しかし、一向に肝心の窪を始末することが出来ません。
窪は追いかけて来る人間を一人、また一人と確実に仕留めつつ未だ捕まることなく逃走を続けていました。
それはまるで洋二をあざ笑うかのように……
窪一人に次々と自分の部下や村人が殺され、洋二にはもはや余裕などありません。
自分の見立てが甘かったこと、窪の実力を完全に見誤っていたことを思い知り、逆に焦燥感に駆られていました。
これまで自分が相対してきたどの敵よりも窪は最強で最大の敵であると……
教団(村)設立当初、教団の実態を暴こうとする地域メディアや警察を洋二の父親、次郎はあらゆる手段を使って潰していました。
買収や脅迫にも動じない輩どもに対しては相手を殺してでも教団を守ってきたのです。
しかし次郎と違い、洋二は屋敷で半グレを射殺するまでは人を殺した経験はありませんでした。
次郎から警備を任されるようになった頃にはすでに教団の自衛態勢は整い、地元との癒着も完全に出来上がっていたためそんな必要はなかったのです。
洋二は次郎に対してそれが心の何処かで負い目に感じてもいました。
父親にあって自分にはないものがあると。
これまでそれが無意識に甘えとなり、次期警備責任者としての自覚と覚悟が洋二には足りませんでした。
その負い目が取り払われた今、洋二の中で急速に自覚と覚悟が育ち始めていました……
窪という圧倒的な敵、いわば壁を目の前に、これまでどこか絵空事だった次郎の武勇伝が洋二の頭をかすめます。
親父(次郎)もこういう命の殺り取りをして教団を守ってきた……
親父に出来て自分に出来ないはずはない……
壁を乗り越える事、それは父親である次郎を越えることであり、乗り越えなければこの先 教団を守っていくことなど出来はしないと己を奮い立たせる洋二なのでした。
【山道脇】
足を痛めた哲雄を休ませるため、歌仙と哲雄は山道脇の林に身を潜め一旦休憩を取ることに。
大きな岩陰に隠れ、腰を下ろして哲雄の回復を待ちます。
すると車が近づいてくる音が。
村は騒動の真っ只中、そんな大変な時に村から車が出てくることなど余程の事。
もはや歌仙を追いかけてきた車であることは明白でした。
哲雄と歌仙は車が何事もなく通り過ぎていくことを願いましすが、最悪なことに車はすぐそばで停車。
車には胡蝶と胡蝶の旦那・与丞(よすけ)、次女と巫女の四人が乗っていました。
四人は車から降り、辺りを捜索し始めます。
その様子を見て休んでいる場合じゃないと哲雄と歌仙は移動を開始。
しかし物音を立てないように移動するのは容易ではありませんでした。
静粛に包まれた林の中、地面には枯葉や枯れ枝が山積しており、葉っぱを踏む音すら響く始末。
さらに哲雄は足を痛めており、歌仙に肩を借りねば一歩も歩けないような状態です。
そこへ来て与丞がすぐ近くにまで接近。
どう見てもこのままでは見つかるのは時間の問題でした。
哲雄は自分が時間を稼いでいる間に歌仙には村から逃げてもらおうと考え、歌仙にそのことを伝えました。
哲雄の諦めにも似た言葉に、歌仙はショックを受けます。
それは哲雄に助けに来てもらうまでの自分自身の姿とダブって見えたからでした。
歌仙は哲雄がそうであったように、家族の犠牲の上に幸せなどないと、哲雄の申し出を断ります。
哲雄は捕まれば命を奪われることは確実。
対して自分ならば逃げるチャンスがまだあるかもしれないと、歌仙は自分が囮になることを伝えました。
今度は自分が覚悟を見せる時、家族を守る番だと……
そういって歌仙は哲雄を木陰に隠し、枯葉を踏む音あえて立てながら小走りで林の中へ。
当然近くにいた与丞は走る歌仙の姿を発見し、後を追いかけます。
哲雄には木陰からその様子を見ていることしかできませんでした。
できるだけ遠くへと必死に走る歌仙でしたが、やがて与丞の伸ばす手が歌仙の肩に……
マイホームヒーロー132話の感想と考察
歌仙はともかく、哲雄があのまま村から脱出するとは思っていませんでしたが、その理由が歌仙が捕まってしまったからとは……
理由として特段意外ってことではないのですが、またまたなのー?感は否めません。
もうここまでこのパターンが繰り返されると、さすがに歌仙は哲雄が救出してくれるのを味わいだけなんじゃないかと冗談にも思ってしまいます。
歌仙て生粋の姫気質なんでしょうか……
とにかく、歌仙が再び、いや三度捕まってしまいました。
これで哲雄は脚本の直しを迫られたわけで、新たに脚本を起こさねばなりません。
今は足が思うように動きませんので、回復を待つ間に脚本を練り上げるのでしょうか。
それとも誰か協力者が現れ、薬(治療)と知恵(アイデア)を哲雄に授けることで新たな脚本が出来上がるのか?
いずれにしても哲雄にはもっと善悪関係なしに利用できるものは何でも利用してもらいたい。
窪のように振り切った哲雄が見たいです。
さて、零花が舞台から姿を消してからだいぶ経ちますが、何の音沙汰もありません。
今回で哲雄と歌仙の展開に一区切りつきましたので、次回あたりに零花のその後の話が始まるのではないでしょうか。
月夜見は哲雄たち家族と接したことで、教団の教えに矛盾を感じはじめていました。
今回のラストで胡蝶が歌仙を”裏切り者”と罵っていましたが、あれは別の裏切者が現れることへのフリだったりして?
だとしたら、それは月夜見以外に考えられませんがはたして……
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