2021年4月12日発売の週刊ヤングマガジン2021年20号で、『センゴク権兵衛』209話が掲載されました。
センゴク権兵衛209話では、ここ最近、賊を率いて泥棒を繰り返している石川五右衛門達。
権兵衛は検断方の五郎部刑部と共に屋敷内を歩いていると、権兵衛の奥さんが何に教えて貰っているのかを知っている刑部に権兵衛はその情報力に驚きました。
そして2人は前田民部卿玄以が待っている部屋へとやって来ると、前田民部卿玄以は頭を下げて権兵衛に石川五右衛門達を捕まえてほしいと頼み込んできたのです。
果たして、何故権兵衛にそのような頼みをしたのでしょうか。
本記事では、センゴク権兵衛209話『大捕物』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 208話 | 一覧 | 210話 >> |
センゴク権兵衛209話のあらすじネタバレ
ここ最近、石川五右衛門が賊を率いて強盗を何度も行っており、被害は増えていました。
そして権兵衛は検断方の五郎部刑部と話をしていたのです。
刑部は、ここ最近奥さんは山膳翁から接つ木について指導して貰っているみたいだな、と言ったので権兵衛は情報力に驚くと共に恐怖を感じていました。
そして刑部は権兵衛を前田民部卿玄以が待っている部屋へと案内し、権兵衛は何らかの匂いに気づきました。
その様子に気づいた前田民部卿玄以は、自分の手で作ったお香だが、興味があるのか、と聞くと権兵衛は、自分は興味ないが妻はある、と答えたのです。
それならば後で持ち帰れ、と言いつつ、頭を下げながら、石川五右衛門達を捕まえるために協力してほしい、と頼み込んだので権兵衛は驚きました。
権兵衛は、自分よりも役に立つ者がいる中で何故自分なのか、と聞くと前田民部卿玄以は、刑部が調べてきた結果、賊は大名の兵力に匹敵する程の数があり、賊を率いている頭達は忍者や海賊と言った様々な経歴を持っている、と言ったのです。
続けて他の大名達に協力を頼みたくても、唐入りのせいで連携できるか不安だし、もしも逃がしてしまったら大失態になる、と刑部は言います。
話を聞いた権兵衛は、自分達だけでやれば仮に失態を犯してもそれ程痛手ではないか、と察するが、自分達を侮っていると感じたのか怒ったのですがすぐに冷静になり、それ以前に失態続きか、と呟いたのです。
前田民部卿玄以は、ただで協力しろとは言わないし、必要なお金なら用意する、と言うと権兵衛は目を輝かせ、了承すると共に、自分の部下が遊ぶための金も用意してくれ、と言います。
そして権兵衛は森村吉、無用ノ介、不知地勝助を呼び寄せて刑部に紹介しました。
しかし、刑部は森村吉は土佐の出身で、不知地勝助はサジと言うあだ名とそのあだ名がつく事件の事、無用ノ介こと岡田平内は参謀だと知っていたのです。
この事に驚いた権兵衛は、何故そんな事を知っているのか、と詰め寄ると刑部は頭を搔きながら、自分と協力する相手の事は細かく調べないと気が済まないのが癖になっている、と答えます。
そして刑部は、これまで逃亡したりした者達の居所は見当がついており、石川五右衛門達賊の場所も分かっているが、山や海を根城にしている者達を捕まえるのは難しい、と言ったのです。
話を聞いた権兵衛は、それ故に自分達が必要だったと言う訳か、と呟きます。
権兵衛達は淡路の国では海賊衆を引き連れていて、紀州での戦では山賊になっていて、小田原の役では奇襲を仕掛けて虎口を落とした実績があり、権兵衛達はどんな相手とどんな姿になっても生きて戻ってくるから協力を頼んだ、と言う刑部。
そして権兵衛は動き出し、部下達に賊の捕縛の指示を飛ばしました。
無用ノ介は鞍馬山五人衆と共に紀州山に向かい、サジは伊賀へと向かい、森村吉は海へと向かいます。
更に小田原の役では共に戦い、配下となった牢人衆達も動き出していたのです。
こうして権兵衛達は主な賊とその頭を奇襲して捕まえる事に成功するも、肝心の石川五右衛門は一部の者達と共に姿を消したのです。

センゴク権兵衛209話の感想と考察
権兵衛は様々な経験をしているからこそ、石川五右衛門を捕まえる役目を貰ったと言う事ですが、本心は一番最初に前田民部卿玄以が言っていたような取り逃がしてもそれ程傷はつかないと思っているからでしょうね。
他の大名達が取り逃がしたら、名声に傷がつき、最悪取り潰される可能性が高いと思います。
しかし、権兵衛はここ最近大名に復帰したばかりですし、仮に取り逃がして取り潰しと言う事になってもそれ程問題ないと判断されたのでしょうね。
次回は、石川五右衛門を取り逃がした事で叱責されるのではないかなと思います。
勿論、賊とその頭を捕まえたと言う事実も紛れもない功績であり、これで多少は騒ぎも収まる事だと思います。
しかし、諸悪の根源たる存在である石川五右衛門がいる限り、強盗騒ぎは決して無くならないでしょうね。
それ故に捕まえる役目を担った権兵衛が前田民部卿玄以の元に呼ばれ、石川五右衛門を逃がした事とそのせいで騒ぎは未だに終わっていない事を叱るのではないかなと思います。
前田民部卿玄以は最初権兵衛が取り逃がしても、名声への傷は最小限に済むと言っていましたが、それでもここまで準備しておいて逃がしてしまった事から叱責するでしょうね。
<< 208話 | 一覧 | 210話 >> |