2021年4月5日発売の週刊ヤングマガジン2021年19号で、『寄生列島』31話が掲載されました。
『寄生列島』31話は、千尋達の救出にやって来た柿島の圧倒的な強さを前に、遂に桂との一騎打ちが繰り広げられると思いきや、桂を助けようとする生徒達がやって来ます。
一方の千尋達は無事に本土を目指せると思いきや……。
本記事では、『寄生列島』31話『かすかな光』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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寄生列島31話のあらすじネタバレ
島から脱出を図る千尋と寛太の前にやって来た、桂と部員達でしたが、花山島最強である柿島の圧倒的強さの前には高校生の部活レベルでは到底叶いませんでした。
残るは桂だけとなり、倒れた部員に座る柿島は真っ直ぐに敵を見据えました。
あとはお前だけだと言うなり、桂は粛正だと繰り返しながら金属バットを振りかざし向かっていきました。
しかし、柿島が迎え撃つよりも先に、以前学校の自警団を結成した時にいた、運動部の幹部の生徒達がやって来て桂を取り押さえました。
もう終わりにしてと柿島を制止する女子生徒。
感染した人を収容した部屋から桂は逃げ出したらしく、一同は探しに来たのでした。
桂を取り押さえている双子の生徒は、責任を持って送り届けると言いました。
柿島の同意を待つ一同に、お前らはなんなんだと疑問をぶつけます。
リーダーだった桂を放ってはおけないという生徒や、借りがあるという生徒に、柿島は連れて行けと背を向けて歩き出しました。
早くしないとあふれ出すと言い残す柿島に、生徒の一人は一体何が? と問うと、『感染者』とだけ柿島は答えました。
一方、船の用意を完了した寛太と千尋は、瑞樹を乗せていよいよ本土へ向かうことになりました。
その時、陸から待ってくれと叫ぶ声がありました。
乗せてくれと叫んだのは、駒井と委員長こと加奈でした。
本土に行けばもう二度とこの島に戻れないという事でもあり、寛太はその決意を再度確認します。
雨が降る中、釣り用の小さな船は走り出しました。
傷口を押さえながら呻く瑞樹は、表情も険しく一刻も早く本土へ向かいたいところです。
島に感染症が広がり、幼馴染みである加奈の両親すらも感染し人間ではなくなっていた姿を見た駒井は、頭を抱えていました。
その時、雲間からいくつかの光が射し込み雨はあがりました。
父の釣り船で遊んで運転していたからわかるという加奈は、寛太に運転を代わると申し出ました。
船の修理もしたばかりで、瑞樹を背負ってきた寛太は既に腕がパンパンになっていて、助かると言いながら笑顔を見せました。
運転を離れやって来た寛太に、本土までどれくらいなのかを千尋は尋ねました。
この船では30分かそれ以上かかると言う言葉に、思わず呻く父の顔を見ますが、必ず間に合うと寛太は言いました。
順調に本土を目指していると思った矢先、船は急旋回をしました。
揺れる船でバランスを崩す一同。
運転していた加奈は表情を変え、勝手に席を立たない! と千尋達を指さしながら怒鳴りました。
そのまま、スピードを上げて島に戻ろうとする加奈。
スピードを落とすように言う寛太には男子うるさいと言い、幼馴染みである駒井もやめるように言いますが私の言うことを聞きなさいともはや誰にも止められません。
島に戻ってはダメと叫ぶ千尋ですが、運転をする加奈の目には寄生虫が這っていました。
寄生列島31話の感想と考察
負けるわけがありませんでしたが、一切苦戦した様子も無く柿島は部員達をダウンさせていました。
このまま空手部主将、そして感染者の桂との戦いも見たかったところですが、桂の身を守るためにも生徒達が制止する形となり戦いは終了となりました。
そもそも金属バットを持っている時点で、空手家としての戦いぶりなど期待できないところではありました。
以前学校の自警団を発足した時に出た、運動部の幹部達でしたが、再度の登場にもかかわらず名前が明かされないままです。
明らかに双子である生徒や、ちょっと厳つめな男子と特徴もあるのですがこのまま名前は明かされずに終わりそうな気配もあります。
これまでの展開的に、本当にこの生徒達も感染していないのかもはや怪しい所ではありますし、去って行く柿島を見送っている一同という形で終わっているのが気になります。
背中を見せた柿島に襲いかかる展開があり得そうですが、柿島なら何の問題もなく倒してしまうのでしょう。
一方の千尋達は無事に島を出ることに成功しました。
両親の感染という事実を目の当たりにしながらも、駒井も加奈も無事に家を出て同乗することになったと思いきや、一難去ってまた一難をエンドレスに続けるのがこの作品の流れというか、千尋の運命でもあります。
両親から感染してしまったのだとしたら、駒井はそれを見ているかもしれませんし、また別な経路からの感染なのかもしれません。
或いは、駒井がなんでこんなことに……と頭を抱えていたのは加奈が感染してしまった事に対する言葉なのかもしれません。
せっかくの脱出の機を逃せるわけもなく、三人は加奈の運転を止めることが出来るのでしょうか。
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