2021年1月21日発売の週刊ヤングジャンプ2021年8号で、『少年のアビス』39話が掲載されました。
『少年のアビス』39話は、チャコとのデートをつけ回した柴沢先生と、遂に向き合い話し合いに報じた令児。
正常さを失った柴沢先生と、その話し合いの結末はどうなるのでしょうか。
本記事では、『少年のアビス』39話『よすが』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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少年のアビス39話のあらすじネタバレ
令児とのデートの帰り、待ち構えていた柴沢先生を振り切り無事に帰宅したチャコは、感情のぶつけるようにベッドを叩き続けました。
令児を救うのはあの先生ではなく自分と主張したものの、当の令児は救われたくないと言いました。
それはチャコを拒否するという意味ではなく、チャコは自分の事も考えなければならず大変でもあるし、心配しないでいいという意味でした。
令児は守られるのではなく、チャコは守りたいと言いましたが、チャコはそれをこれ以上何も聞くなと受け取り、笑顔を作って見せました。
辛かったり本当に大変だったときは、絶対に自分を頼るようにチャコは言いました。
そうじゃなければ令児に守って貰う資格もなくなると言う、チャコの言葉に令児も表向きは合意しました。
そんなやりとりがあって、令児を信じるしかないと想うチャコでしたが、ふとある事に気づきました。
柴沢先生が一日中、後をつけていたのなら最初は家で待っていたはずだと考えました。
一方、令児が帰宅するとその読み通り、柴沢先生は家の前で待ち伏せをしていました。
おかえりと声を掛ける柴沢先生に、振り返りもせず令児は帰ってくださいとだけ言います。
以前話した幼馴染みが女の子だったことに、先生は自分との約束を主張します。
学校に行くと言う令児の言葉など聞きもせず、先生は約束を忘れていないよねと声を荒げます。
家庭訪問に来たと言い、令児の家に向かう先生の腕を掴み、令児は車の中で話を聞くと言い、乗ることにしました。
友達以上恋人未満というチャコとの関係を問いますが、先生にそこまで言う必要はないと令児は否定も肯定もしませんでした。
そんな話をするなら帰らせてくださいと言うや否や、怒りを爆発させた先生はハンドルを殴りつけます。
クラクションが鳴っているにも関わらず、叩き続ける先生はここまでさせておいてよくそんな事が言えるねと怒りをむき出しにしました。
令児が向ける目がまるで異常だと言われているような気がした先生は、自分は至って冷静だと言います。
大人であり担任であると線引きしていると主張し、むしろ令児の方が異常だと言いました。
その事に令児自身が気づけておらず、自分の方が令児の事が見えていると先生はまくし立てました。
反論もしない令児に、今日は追い詰めるようなことをしたと一旦謝り、話を整理し始める先生。
まず自分が味方である事を主張し、敵は家族とその家族を育んだこの町と言います。
河原で助けられたことを運命だと言う先生は、このまま今すぐこの町から消えても良いし、生活の保障も大学にも行かせると言いました。
その後は自分のことなど気にせず、好きに生きてほしいと言ったものの、チャコだけは嫌だと嫌悪の念を露骨に見せた先生。
令児の腕を引っ張り、車から降ろして怒鳴ってドアを閉めたときに笑っていたことで尚更嫌悪の対象になったようです。
心中しようとしていた相手とはタイプが全く違い、令児の好みじゃないでしょう? と問う先生を、令児は由里さんと呼びました。
そして、もう無理だと言い、謝罪し元の『柴ちゃん先生』に戻って頑張ってくださいと言う令児。
家に帰り、スマホを見るとチャコから待ち伏せしているかもというメッセージと着信がありました。
いつも通り、暴れる兄の音と怒号から逃れるために、令児は布団に潜りイヤホンを点けて動画サイトでアクリルのMVを再生しました。
その動画のコメント欄を見て、ナギがアクリルに復帰した事を知り、令児の目は見開かれました。

少年のアビス39話の感想と考察
ホラーというかサスペンスのような回は一旦終わったようです。
先生と令児のどちらが異常かといえば、先生の方が明らかにそう描かれていますが、先生は自分の考えを持って行動しているので助かりたいはずの令児が助けを振り切って逃げているように見えて異常に見えるのかもしれません。
一般的に考えれば日曜日に朝からつけ回す方が異常ですし、先生としての線引きもしてあるというならチャコとの関係を問うのはおかしく令児の言い分がもっともだと思いました。
元の柴ちゃん先生に戻ってくださいと令児は最後に言いましたが、そのまま何事もなく帰れたのかが気になるところです。
だんだん壊れていくようにも見えて、元の先生に戻ってくださいというのは読者視点としても同感でした。
厄介なのは担任というところで、言ってみれば学校の成績は先生の主観も入る事も無くはないと思います。
チャコと二人で東京へ進学するというなら、間違いなく妨害されるのではないかと思います。
しかし、令児の本心はもう進学する気はないというところで話は止まっていました。
以前も暗闇の中を歩き、彷徨っていると光の中にナギがいたというシーンがありましたが、今回も布団に潜りその闇の中でスマホの画面の中にいたナギが光になっていました。
ナギが復帰して東京にいるのなら、令児は東京に行く理由が出来たはずです。
やはり令児の光となるのはナギなのかもしれません。
読んでいて『キター!』となるような最後でした。
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