『ここは今から倫理です。』はグランドジャンプむちゃにて連載されている雨瀬シオリ先生による人気漫画です。
『ここは今から倫理です。』25話は、倫理の授業を受けている剛司は基本的に地味なので、周囲から特に悩みとか困っている事が無さそうと言われていますが、彼にはある秘密がありました。
高柳はここ最近ムカついた事を書き、その事に対してどう思ったかを簡単に書いてほしいと言う指示をしたのです。
多くの生徒がそれぞれムカついている事を書いていく中、剛司だけは特に何も書かなかったので高柳に問い詰められました。
果たして、剛司は何と答えるのでしょうか。
本記事では、『ここは今から倫理です。』25話『好きなもの』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 24話 | 一覧 | 26話 >> |
漫画『ここは今から倫理です。』25話のあらすじネタバレ
倫理の授業を受けている剛司は体が大きく力があったのだが、運動神経がいいわけではなく、見た目も性格も特に目立っているわけではありませんでした。
そんな感じなので周囲からは、悩みが無さそう、と言われていましたが剛司にはある秘密がありました。
倫理の授業で高柳は、ムカつくを始めとした単語は本来使ってはいけないし、下手に使えば他人への攻撃になってしまう、と言うと、今回の課題としてムカつく事を書き、その事にどう思ったかを簡単に書いてほしい、と指示したのです。
沖津達が思っている事を書いていく中、剛司だけは何も書きませんでした。
号令の後、高柳はその事について剛司に問い詰めると、特に何も思い浮かばなかった、と剛司は言って出ていきましたが実際、ムカつく事はない、と心の中で言います。
それ以前に人として思ってはいけない、と思いながら自宅へと帰った剛司は寝たきりの祖父の面倒を見たのです。
本来は祖母と同じ施設に入れないといけないのだが、祖父は家から離れるのが嫌なので面倒を見ていました。
正直、今の現状や弟が全然手伝ってくれない事、祖父の事で両親が喧嘩する事が剛司の悩みなのだが、ムカついているわけではありませんでした。
何故なら、大変ながらもそこそこ幸せな日々を送っている気がしているからでした。
ムカつく事を探すためにSNSをチェックしている剛司の元に友達が来て、放課後一緒に遊ばないか、と誘いを受けます。
剛司は家に帰って祖父の面倒を見ないといけないのだが、1時間くらい大丈夫だろう、と判断して遊んだのです。
更に30分追加して合計1時間半楽しんだ剛司は自宅に帰ると、寝たきりの祖父がうろうろして室内を滅茶苦茶にしていて、弟もどうすればいいのか分からず困り果てている光景を目の当たりにしました。
今回の事で両親の喧嘩はいつも以上に激しく、剛司も叱られたのです。
翌日、倫理の授業内容はフラストレーション反応についてでした。
高柳は、フラストレーション反応とは目の前の出来事に困り果てたり、無理矢理突破したり、悪い事をしたり、現実逃避したりする事だ、と説明していると祖父母の事を思い出していた剛司は自然と涙が落ちていました。
どれだけ止めようとしても、涙はどんどん溢れ出ていました。
やがて授業が終わり、高柳が剛司に以前のプリントを返却すると、今なら何か書けるか、と聞くと剛司は頷いてプリントを手に取って、ムカつく事ではなく好きな事を書いたのです。
好きな事は家族だと書き、祖父の介護は大変だけど祖父が好きだから苦じゃないし、両親が好きだから喧嘩してほしくないし、弟の受験も応援してあげた、と言っていく剛司。
そんな剛司に高柳は、その調子でいっぱい声を出していき、まだ足りなかったら職員室で聞く、と言いました。
その日は介護があるからと言う理由で断った剛司だったが、その日を契機に介護を始め、両親や弟の手伝いを積極的にかつ明るく行い、職員室で介護経験の先生の話を聞いたりしたのでした。
高柳は話についていけなかったので申し訳なく思っていましたが、剛司は気にしていませんでした。

漫画『ここは今から倫理です。』25話の感想と考察
剛司は寝たきりの祖父の面倒を見ていましたが、現状に不満が無く、好きだから続けているのは正直凄いなと思いますね。
寝たきりの老人は基本的我儘であり、何を言い出し始めるのか分からない場合があるのでイラッとするでしょうし、両親も介護の事で喧嘩しているため、それを毎日聞くのはうんざりすると思いますし、弟も反抗期だと更に苛立ってもおかしくない環境です。
そんな環境でも不満を抱かないのは、本当に家族が大好きだからに違いないなと思いますね。
友達に誘われた際、弟か両親に電話して少し離れるから面倒を見ていてくれと言っていれば後々面倒な事にならなかったんじゃないかなと思いましたし、これは失態だったとも思いますね。
しかし、それでも家族の事が大好きだから無意識のうちに涙が出てきたのでしょうね。
そのおかげで気が楽になったので、これまでは使命的な感じでやっていた事を前向きにこなせるようになった様子なので良かったんじゃないかなと思いますし、介護経験の先生の話を聞けたのもプラスになったんじゃないかなと思います。
ただ介護経験の先生との会話を剛司がしている中、高柳がどうすればいいのか分からない感じになっているのが珍しいなと思いましたね。
<< 24話 | 一覧 | 26話 >> |