漫画『恋と嘘』は、2014年8月からマンガボックスにて連載されているムサヲ先生による人気漫画です。
恋と嘘11巻後半(42話43話44話)は、矢嶋に恋する柊は偶然、莉々奈と出会います。
莉々奈の由佳吏への想いを聞いた柊は・・・。
本記事では、『恋と嘘』11巻後半(42話43話44話)のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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漫画『恋と嘘』11巻後半のあらすじネタバレ
第42話「嘘みたいに心は」
柊は身体の周りの空気が変な気がすると違和感を感じながら歩いていると、偶然、莉々奈と出会います。
莉々奈は柊が以前とは全く違う様子だったので驚き、いったい何があったのかと尋ね、二人はベンチで話すことになりました。
柊は莉々奈に、何をしに厚労省にきたのかと尋ねると、美咲の秘密を探していると言い、美咲から「由佳吏を助けて」と言われたから自分にできることを探さないといけないと思ってと言いました。
柊は、それは二人の恋を応援しているからかと尋ねると、莉々奈は由佳吏のことを好きだと気付いてしまったから、由佳吏に何か起こるかもしれないならじっとしていられないと答えました。
柊はさらに、由佳吏は美咲のことを好きなのに、どうしてそこまで頑張れるのかと尋ねました。
すると莉々奈は「手に入るから好きになったのではない、一緒にいたいから好きだと気付いた」と言いました。
莉々奈の言葉に柊は矢嶋への想いが溢れてきて思わず泣き出してしまいました。
驚いた莉々奈でしたがそんな柊を見て、あなたも恋をしているのねと言いました。
柊は恋がこんなに辛くて苦しいものだなんて自分がしてみて初めて分かったと話しました。
すると莉々奈は、由佳吏のことで傷つくことがあるかもしれないけれどその傷を癒してくれるのも由佳吏なんだと言いました。
柊は立ち上がり、莉々奈にちょっと来てと言ってある部屋の前へと連れていきました。
その扉には「関係者以外立入禁止」の文字が書かれていました。
柊は莉々奈にその部屋の鍵を渡し、「君くらい強ければ触れることが許されるのかもしれない」と言い、君の探しているものはこの部屋の中にある、鍵はあとでこっそり返してと言って去っていきました。
莉々奈はこっそり鍵を開け、部屋の中に入りました。
そこには政府管理する個人情報が所狭しと置かれている場所でした。
その中に由佳吏の名前と美咲の名前を見つけた資料を見つけた莉々奈。
資料を読んで莉々奈はショックで思わずその場に立ちすくんでしまいました・・・。
莉々奈と別れた柊は、ふっと美咲のことを考え、顔色を変えて慌てて走り出しました。
柊の向かった場所は由佳吏の家でした。
柊は由佳吏に、美咲は君だけにしか救えないと言いました。
――――― 好きな人ができました。
隣の席の根島由佳吏くん。
消しゴムを半分渡してくれたその手は震えていて、家に帰っても彼のことで頭がいっぱい。
次に出会ったときにはもう好きになっていた。
それは私の人生を変える恋だった。―――――
第43話「恋を辿る」
――――― 根島くんが母の言っていた「運命の人」だったらいいな。
父と母の恋は私の憧れ。
父と母は政府通知をけって、自分で結婚相手を選んだ。
大恋愛をして結婚した二人の子どもであることが誇らしかった。
でも政府通知の案内をもらった時、母に政府通知を受けとった方がいいか相談すると、母は、「お母さんにもわからないわ」と言われショックだった。
その頃から自分が寝静まった後、夫婦喧嘩が絶えず、夫婦仲はどんどん悪化していった。
ある日、学校で体調を崩し両親と連絡が取れないから先生に付き添ってもらって早めに帰宅した後、玄関で母が知らない男性とキスをしているのを見てしまった。
あとで知ったのは、母の不倫相手は元々の政府通知の相手だった。
政府通知で結婚した人の方が幸せそうに見えて、自分の選択は間違っていたんじゃないかと思っていたと母は弁明した。
父と母が離婚した後、父は政府通知に申込み、再婚をした。
中学にあがってからも頭の中は由佳吏のことでいっぱいだった。
柊は、美咲は由佳吏のことを好きな気持ちがあるのに、それでも政府通知を受けようとしている、この矛盾を責めるたてるように言ってきた。
柊の指摘はまっとうだけれど、由佳吏を好きであればあるほど、この恋が嘘になるのが怖かった。
その後柊は、美咲の政府通知の相手が由佳吏だったりしないだろうかと思い、自分の権限を使って調べてみた。
するととんでもないことが分かった。
柊は慌てて美咲に会い、こう言った。
「由佳吏に政府通知はこない。なぜなら彼は16歳までに必ず死ぬから」―――――
第44話「絶対遵守の嘘」
――――― 美咲は柊にどういうことかと尋ねた。
すると柊は、政府通知が生まれたことで、遺伝子サンプルが大量に手に入るようになり、遺伝子の分析が進んだと同時に、顕在性致死遺伝子というものが発見された。
その遺伝子を持っている人は必ず死ぬ。
そして由佳吏はその遺伝子を持っている。
だから16歳までに必ず死ぬと。
それを聞いた美咲は動揺し、涙が溢れて止まらない。
柊も美咲の姿を見て動揺し、涙ながらに、話したことを誤った。
美咲はその後由佳吏に告白しにいこうとするもできず、必ず由佳吏を守ると心に誓った。
それから美咲と柊は顕在性致死遺伝子について調べると、存在自体開示されていないのと、現状治療する手立ては存在しなかった。
そして中学3年生の時、美咲の元に厚労省の職員がやってきた。
美咲が「特殊政府通知」に選ばれたと言ってきた。
特殊政府通知とは、相性を見て演算する従来の政府通知とは違い、格別に秀でた才能が生み出される組み合わせを演算するもので、秘密プロジェクトとして動いているものだと説明された。
特殊政府通知を断ってもいいし、協力してもらえるのなら、できる限りのサポートはするし、叶えられる望みはきくと。
それを聞いた美咲は、どうしても助けたい人がいると言った。
それからしばらくして担当の姉川は美咲に、「由佳吏の両親には突発性盲腸だと説明する」と言った。
美咲が特殊政府通知を受けることを条件に、姉川は由佳吏に、認可外の治療の根回しをしてくれた。
こうして取引は成立した。
由佳吏の手術が終わると、姉川は美咲と柊にこう言った。
致死遺伝子は除去できたが、今後再発の可能性もゼロではないから、定期的に健診を受けてもらって再発現が見られたらその都度治療をしていくと。
そして、この取引が、由佳吏本人や第3者に知られた場合は、今後治療は一切行われないと言い、彼を守りたいなら彼に近づいてはいけないと言った。
美咲はわかったと答えた。
それから由佳吏を見る度に、美咲は思った。
どうか由佳吏に政府通知が届きますようにと。
そしてあの日、由佳吏の誕生日を迎える直前、公園で由佳吏に「好きだ」と言われた美咲。
嬉しくて涙がとまらなかった。
この恋を嘘になんてできない。
だから言った「私もずっとずっと好きでした」―――――
美咲は思い出の公園にいました。
大丈夫、私はこの思い出だけで生きていけると心の中で思いました。
由佳吏がこの世界のどこかで笑ってくれているならそれでいい、たとえ隣にいるのが私じゃなくてもと。
由佳吏からもらった半分の消しゴムを握りしめ、美咲は「全部嘘になっちゃったなぁ」と泣き叫びました。
「だからもう行かなきゃ・・・」

漫画『恋と嘘』11巻(後半)の感想と考察
11巻後半は、切なくて辛くて悲しくて胸がはりさけそうでした。
まさか由佳吏に、顕在性致死遺伝子があって16歳までに死ぬことが決まっていたなんて、それを助けるために美咲が特殊政府通知を受けたなんて、こんな展開全く予想できませんでした。
美咲は本当に由佳吏のことが大好きで、自分の気持ちを犠牲にしてまで、由佳吏のことを助けたかったなんて切なすぎます。
由佳吏が盲腸で入院した話なんて最初の方にちらっと会話ででてきていたけど、そんなことすっかり忘れていたので、まさかその手術が関係していたことにびっくりしました。
柊は由佳吏に本当のことを言ってしまうのでしょうか。
姉川の話だと、本人に知られてしまったら今後治療できないと言っていたので、もし由佳吏が本当のことを知ってしまったら由佳吏は死んでしまうかもしれないし、美咲の想いがこんな形で崩れてしまいますよね。
でももし由佳吏が真実を知って、美咲に命を救ってくれてありがとうと言うことができたら、美咲は本望だろうし、ある意味、特殊政府通知を受け取る覚悟ができるだろうなぁと思いました。
ただ由佳吏は、美咲が命の恩人だと知って、それを引き換えに特殊政府通知を受けたという事実を知ったら、一生、美咲のことが気になって仕方がないだろうし、なんなら美咲のことをさらに好きになって、莉々奈との政府通知の関係は破断になってしまうかもしれません。
由佳吏が真実を知る方がいいのか、知らない方がいいのか、どっちが正解なのか全く分からないですが、由佳吏、美咲、そして莉々奈はどうなってしまうのか、次の展開が今から気になります。
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