漫画『恋と嘘』は、2014年8月からマンガボックスにて連載されているムサヲ先生による人気漫画です。
恋と嘘11巻前半(39話40話41話)は、柊は矢嶋のことが気になって仕方がありません。
そしてついに柊は気付いたのでした・・・。
本記事では、『恋と嘘』11巻前半(39話40話41話)のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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漫画『恋と嘘』11巻前半のあらすじネタバレ
第39話「恋のゆらめき」
矢嶋はキョロキョロして辺りを見渡していました。
何か常に誰かに見張られているような感覚があったからです。
嫌な予感を感じながら、更衣室のロッカーを開けてみると、そこには柊が隠れていました。
矢嶋は何をしているんだと尋ねると、柊は矢嶋がここを辞めるのをやめるのか見張っていると動揺しながら言いました。
そして柊は、自分が矢嶋にきつく当たったから辞めるのかと尋ねると、矢嶋はそれは全然関係ないと言うと、柊はだったら辞めないでともじもじしながら言いました。
矢嶋は少し呆れて、それなら辞める時は一言お前に言うからと言いました。
柊は何か約束を誓ってほしいと言うと、矢嶋は柊の小指と自分の小指とで指切りげんまんをしました。
矢嶋の行動に、柊は真っ赤な顔をして恥ずかしそうにしていました。
矢嶋は思いました。
これってヤバイやつじゃないか、と。
前の日、莉々奈は由佳吏にラインをし、曾祖母が先日施設で倒れて、両親が行けないから一緒にお見舞いに行ってほしいと誘い、翌日、二人は莉々奈の曾祖母のところへ向かいました。
待ち合わせ場所で莉々奈を見つけるといつもより不安そうでとても小さく見えました。
道中も莉々奈は、曾祖母は当初聞いていたよりもあまりよくないみたいだと言い、うつむいたままでした。
莉々奈は小学生の時飼っていた犬が死んだ時、1週間食べられなくて再入院した際、曾祖母が毎日見舞いに来てくれたとぼそっと言いました。
由佳吏は莉々奈の手をぎゅっと握り、曾祖母がお見舞いに来てくれた時、今の莉々奈のような暗い顔をしていたか、莉々奈の気持ちも分かるが、曾祖母に元気がうつるくらい明るくいこうと声をかけました。
それを聞いた莉々奈は少し笑顔になり、由佳吏の言う通りだ、明るく楽しい顔で会うと言いました。
病室に付くと、莉々奈の曾祖母は笑顔で二人を迎えました。
由佳吏は思っていたよりも元気そうだと感じました。
そして由佳吏は曾祖母に、莉々奈の政府通知相手だと自己紹介をしました。
曾祖母は由佳吏の手を握り、莉々奈の花嫁姿までは見られないだろうけど、莉々奈の相手はどんな人か見ておきたかった、来てくれてありがとうと言いました。
3人はお菓子を食べながら楽しく会話をし、曾祖父はどんな人だったのかと莉々奈は尋ねました。
曾祖母は、自分が辛い時は不思議とすぐに気付いてくれる人だった、だからそんな人を孫にもひ孫にも出会ってほしいと思っていると言いました。
それを聞いた由佳吏は、莉々奈は自分がつまづいた時はいつも背中を押してくれる、すごく優しくて思いやりのある人だと曾祖母に言いました。
隣で莉々奈は恥ずかしそうにとても嬉しそうにしていました。
病院をあとにした二人は道中を歩きながらきれいな海を眺めていました。
莉々奈はまた美咲と仁坂と4人で来れたらいいなとぼそっと言いました。
それを聞いた由佳吏は、もし4人で来れたら僕は砂で古墳を作るよと言って、莉々奈を笑顔にしていました。
帰りの電車の中、由佳吏は猛烈に眠くなり、うとうとと寝てしまいました。
そんな由佳吏と肩を合わせながら、莉々奈はこの人とずっと一緒にいたいと強く想いました。
そして莉々奈は二人以外誰もいない電車の車内で、眠っている由佳吏の前にかがみ、そっと寝ている由佳吏にキスをしました。
しかし、実は由佳吏は目を覚ましていて、莉々奈にキスをされうつむいたその顔は真っ赤になっていました。
第40話「嘘になった想い」
屋上でくつろいでいた矢嶋のところに、突然柊がやってきました。
柊は矢嶋に、好きなタイプはどんな人かと尋ねます。
矢嶋は心の中で、やっぱり俺のことを好きなのかもと思い、そうなるとなんて答えたらいいのか悩みだします。
悩みに悩み抜いて、結局自分のタイプをそのまま言おうと思った矢嶋は、「巨乳」と言いました。
それを聞いた柊は、一度持ち帰って検討すると言い、その場を去っていきました。
莉々奈はお風呂に入りながら悩んでいました。
由佳吏にキスをしてしまったが、自分は由佳吏に好きと言われたいのか、もっとキスをしたいのかと考えると、頭がパニックになり思わず叫んでしまいました。
それから冷静になり、由佳吏と美咲の恋を応援するといったことは嘘になってしまったと思いました。
由佳吏は自分のことをどう思っているんだろうと考えた時、美咲のことが好きだからごめんと由佳吏に言われたことを想像してみました。
実際言われてもいないのに、莉々奈は全身を刺されたような辛い気持ちになりました。
そして莉々奈は以前美咲に言われた言葉を思い出しました。
「根島くんを助けて」
あの意味を自分が突き止めないといけないと思いました。
その頃、一条は柊の姿を見つけると呼び止め、最近柊の雰囲気が変わった、恋でもしているのかと尋ねられます。
すると矢嶋がこちらに向かってくる声がし、柊は過剰に反応しました。
もしかしたら矢嶋へのこの気持ちは恋というのかもしれない、初めての気持ちにドキドキが抑えられませんでした。
そして矢嶋が柊を誘い、二人は外へでかけ、ベンチに腰掛けました。
矢嶋は柊に、もし間違っていたらすごく格好悪いけれど、と前置きした後、俺のことを好きなのかと尋ねました。
驚いた柊は、さっき知って驚いたが矢嶋が好きだと伝えました。
柊は矢嶋に、自分と付き合うことはアリかナシかと尋ねると、矢嶋は24歳と15歳でどう考えてみても犯罪だと言うも、今すぐ何もしなければ犯罪にはならないと柊は答えます。
そして柊は、子ども扱いしないでほしい、自分は一人の人として向き合ってると伝えました。
矢嶋はそれを聞いて、10代と恋愛なんて想像しただけでぞっとすると言うと、柊は納得がいかない、どうあがいても無理なのかと言います。
矢嶋は柊ではなく、自分の問題だ、最近やっと長い失恋が終わったところですぐ次の誰かと思う気になれないと言いました。
柊はわかったと言い、その場を離れていきました。
第41話「恋を伝えた場所で」
美咲は厚労省の担当者に急な相談があると呼ばれ、学校帰りに面談をしていました。
担当者から、予定を早めたいと言われ、美咲は18歳まで待ってくれるのではなかったのかと尋ねました。
すると「上は可能なら明日にでもと。ただそう長くは延ばせられない」と言います。
そして偶然今日半休をとって趣味の古墳を見に行ったら根島由佳吏に会った、彼はいい子だ、彼の為にもあの約束を守ってほしいと美咲に言いました。
厚労省をあとにした美咲は泣きながら、由佳吏に会えないかなとラインをしました。
そのあと、公園で二人は会いました。
美咲は今日は色々あったから落ち着かせるために、一瞬手を握ってほしいと言い、由佳吏は美咲の手をぎゅっと握りました。
美咲はありがとうと言って手を離すと、由佳吏は話し始めました。
前に美咲に、莉々奈の気持ちに気付いていいんだよと言われ考えて、莉々奈のことが好きだが、美咲のことも好きだと伝えました。
そして由佳吏は美咲に、取引ってなんなのか、なんで僕が邪魔なのか、それを知らない限り前に進めないから教えてほしいと強く言いました。
美咲は何かを言いたそうにするも、言葉を飲みこみ、うつむいて一言、ごめんと言いました。
由佳吏はこの間莉々奈の曾祖母のお見舞いにいった帰りに莉々奈にキスをされてようやく莉々奈の気持ちに気付いたけれど、そのまま莉々奈と付き合うこともできないし、だからといって政府通知をやめる勇気もない、そんな最低な自分に気付いたと話しました。
美咲が抱えているものを一緒に支えることはできないのかと由佳吏は美咲に訴えました。
すると美咲は泣きながら、由佳吏にできることはない、だから優しい由佳吏のままでいてほしいと言うと、由佳吏は「そっか、しつこくしてごめん、話してくれてありがとう」と言いました。
由佳吏は美咲に、手に入れたいものは手に入ったのかと尋ねると、美咲は手に入った、それだけは絶対守るからと言って、由佳吏にキスをし、「さようなら」と言いました。

漫画『恋と嘘』11巻前半の感想と考察
やっと莉々奈は自分の気持ちに正直になりましたね。
由佳吏のことが好きでずっと一緒にいたいと心の底からそう思えたんだなぁとなんだか胸が熱くなりました。
びっくりしたのが、莉々奈からキスをするなんて、あれだけ変態扱いしていたのに、恋焦がれると自分から行動してしまうんだなぁと思いました。
しかし美咲の謎は深まるばかりですね。
厚労省の担当者が、「由佳吏のためにもあの約束を守ってほしい」という言葉が気になります。
美咲は由佳吏のためにいったい何の約束をしているのでしょうか。
由佳吏も今の自分の中途半端な気持ちをちゃんと美咲に伝えるところが、彼の素直で優しい性格が表れていますね。
由佳吏も二人から好きと思われて、自分も二人のことが好きで、辛いですよね。
美咲も本当のことを言いたそうだけれど、そこまでしても隠し通すということは、厚労省との約束がよっぽどのことなんだろうなと思いました。
あと、柊が初めて恋心に気付いたというのがとても初々しくて可愛いかったです。
柊は15歳だけれど大人みたいだしとても論理的なので、自分の気持ちを細かく分析するところが面白いですね。
矢嶋に対しても自分の気持ちを受け入れてもらえるためにはどうしたらいいかと直接尋ねるところが分析力が高いからなのか、15歳という子どもだからできることなのか、見ていてドキドキします。
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