2020年12月14日発売の週刊少年ジャンプ2021年2号で、『約束のネバーランド』特別番外編が掲載されました。
約束のネバーランド特別番外編は、エマ達の脱獄を許したという大失態を犯したにも関わらず、特にお咎めを受ける事なくグランマへと就任したイザベラ。
しかし、一部のシスター達は成績が優秀なのは認めつつも大失態を犯したのにグランマになったイザベラを許す事が出来ず、表向きは従いつつも裏では確実に蹴落としてやろうとしていました。
果たして、シスター達の陰謀に対してイザベラはどのように対抗するつもりなのでしょうか。
本記事では、約束のネバーランド特別番外編『母の決意』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
<< 番外編 自由の空を求めて | 一覧 | 番外編 始まりの一矢 >> |
⇒『約束のネバーランド』の原点となった幻の読み切り作品『We Were Born』はこちら
約束のネバーランド特別番外編『母の決意』のあらすじネタバレ
ある場所には4人のシスター達がイザベラについての話をしていました。
彼女達は、脱走者を出したという大失態を犯したのに、グランマに就任した事が許せない、と言う思いを抱いていました。
それ故に表向きはグランマになったイザベラを称えつつも、内心では蹴落とそうとしていたのです。
そしてイザベラがグランマに就任してから1か月が経過し、イザベラは損失の回復、質を大幅に上げるためにカリキュラムの変更を行う事で成績を上げます。
シスターから報告を受けた鬼は、やはり生かすべきはイザベラだった、と言いつつ、ミスをしたのには変わりないから監視を続けろ、とシスターに言います。
そのシスターはイザベラに不満を持っていた4人のうちの1人であり、元グランマのサラの補佐官を務めていたマチルダでした。
イザベラは確かに有能だけどサラの頃から優遇されていたし、支給品にない物品の発注やクローネの排除等についての詮議をされなかったから、イザベラは規則を犯して利益を上げている可能性があるから何か切っ掛けがあれば蹴落とせる、と考えるマチルダ。
それに怪しい動きをしなければ、作ればいい、と考えるマチルダはある封筒を取り出します。
仲間であるジェシカから、イザベラが部屋から出た、と言う報告を聞くと、シエナやスカーレットは噂を流し始めているからこの書類を部屋に置けば終わりだ、と思ったイザベラの部屋へと入ったのです。
そうしたらいないはずのイザベラがいて、しかもジェシカ、シエナ、スカーレットもいたのでバレたと感じるマチルダ。
イザベラは書類を取り上げると、マチルダ達は成績も業務も能力も優秀でシスターの中ではママに近い存在であり、そんな4人が自分を嵌めようなんてね、と笑みを浮かべながら言います。
始末される、と感じるマチルダだったがイザベラは、自分と一緒に農園を潰さないか、とマチルダを含めた4人に言うと、彼女達は驚いたのです。
今から一月前、イザベラは、フィル達4歳以下を置いていったがエマ達は必ず戻るから期限は1年半から2年の間であり、その間に準備をしなくてはいけない、と決意していました。
現在に至り、イザベラはマチルダ達に、2年以内に農園を潰すから自分に協力するなら今回の事は不問にする、と言うと彼女達は困惑し始め、シエナは、きっと罠だ、と言うとイザベラは笑みを浮かべながら、本気、と言ったのです。
ジェシカは、農園は潰せないし、今からイザベラの裏切りを報告するのが賢い道だ、と言うもイザベラは、仮にそれを実行したとして次に向ける刃は誰になるの、と言うと黙り込む彼女達に続けて、終わりがない無間地獄に嵌る、と言います。
ジェシカは、それは分かっているけど生きるために全部捨ててきたんだ、と言い放つとイザベラは肯定しつつも、自分が産んだ子供を覚えているか、と言ってアルバムを用意して、これを見て、と言ったのです。
続けて、マチルダ達が産んだ子は自分が育てていて、今も生きていて、外にいる子もいる、とイザベラは言うとマチルダ達はすぐさまアルバムを見ます。
子供は自分が生き延びるための道具だ、と思いながらも生きていた事を知ったマチルダ達は涙を流します。
そしてイザベラは、今の世界を変えたくないか、と言いつつ、鬼達は自分達が結束するのを恐れているから自分達は団結して対抗しないといけない、と言ったのです。
責任は自分が取るから手を貸してほしい、とイザベラは言うとマチルダは、話には乗るがその代わり裏切らないという保証が欲しい、と言います。
対するイザベラは、裏切ったら「イザベラにはレイと言う息子がいて、脱獄者に息子がいたから逃がした」と言うメモを上に渡して、と言ってそのメモを渡すと他の3人も話に乗ったのです。
決行は2年後にエマ達が戻ってきた時だ、と言うイザベラにマチルダは、どうしてこの計画を実行する気になったのか、と聞きます。
イザベラは、エマ達が普通に暮らせる農園のない世界を作ると言う自分が出来なかった事を子に押し付けた大人のエゴ、と言いつつ、今はそれを自分自身が叶えたい、と言ったのです。
それから2年後、エマ達の手で鬼がいない世界へとやって来たマチルダ達はイザベラの墓に向かって、皆元気に笑顔で暮らしている、と言ったのです。
約束のネバーランド特別番外編『母の決意』の感想と考察
時系列で言えば、エマ達が七つの壁を探すのを決意した後の話なのでしょうね。
グランマに就任したイザベラでしたが、この頃には初登場時の冷酷な性格は鳴りを潜め、いずれ戻って来るであろうエマ達のために密かに計画を進め始めたのだと思います。
イザベラはエマ達の脱獄を許したため、かなりの大失態なのは間違いありませんが上層部がそれを許す辺り、彼女の能力がかなり優れていて、食用にするには惜しい逸材なのでしょうね。
しかし、そのせいで一部のシスター達が罠に嵌める事件を起こそうとしましたが、誰も死ぬ事が無くて良かったです。
今回の話から察するにイザベラはいずれ農園を潰すという計画を打ち明けるつもりだったと思いますので、今回の事件でそれが早くなっただけと思ったのかもしれませんね。
それにしてもイザベラを嵌めようとしたシスター達がエマ達の親であったのには驚きましたし、生き残るために産んだばかりのエマ達を捨てた事に驚きましたが、捨てたと言っても親なのには変わりないのか無事だと聞いて涙を流したシーンは実に感動ものでした。
そしてイザベラは命を落とす事になりましたが、子供達が幸せに暮らせる世の中は無事に出来上がりましたので、あの世で安堵しているのではないかなと思います。
<< 番外編 自由の空を求めて | 一覧 | 番外編 始まりの一矢 >> |
⇒『約束のネバーランド』の原点となった幻の読み切り作品『We Were Born』はこちら