2020年11月30日発売の週刊ヤングマガジン2021年01号で、『寄生列島』23話が掲載されました。
『寄生列島』23話は、追手VS蜷川の山中でのバトルが繰り広げられます。
山という環境を活かした蜷川の知識による攻撃に、逃亡を続ける千尋達ですが、厚生省蟹江は千尋確保のためにその手を緩めることはありません。
本記事では、『寄生列島』23話『心、持たざる狩人』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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寄生列島23話のあらすじネタバレ
感染源の疑いを掛けられた千尋は蜷川に連れられて逃亡し、その千尋を捕まえるために、父の瑞樹は島伝統の拷問に掛けられていました。
器具で唇を開けさせられ、熱したフック状の器具を歯と歯肉の間に入れてやると柔らかい歯肉が焦げていいにおいがすると言いながら実行され、苦痛に声をあげる瑞樹。
その頃、蜷川と千尋は山中を歩いていました。
疲れ切っている千尋は、ヤマゴキブリを捕まえて楽しそうな蜷川を見ても不安しかありませんでした。
暗くて何も見えなくなってきたところで、休憩にしました。
寄生虫の調査の為にやって来た蜷川は、島自体を不思議だと言いました。
古臭い習慣に囚われ、異常に排他的な島民達。
まるで島民全体で何かを隠しているみたいだと言いながらも、岩で何かの実を擦り潰していました。
何を隠しているのかと尋ねる千尋でしたが、それがわかれば苦労しないと言いながら、蜷川は木の蔓のようなものを引っ張っています。
追手が来たことに気付き、謎の音がする方に目を向ける二人。
その音は指笛で、山の獲物を狩るときの合図だと説明してくれる蜷川でしたが、『獲物』にピンと来ていない様子の千尋。
千尋のすぐ後ろに迫った二人の追手を前に、あなたのことですと蜷川は笑みを浮かべて言います。
捕らえようとする追手に、すぐに蜷川は駆け寄り手に持った粉を吹きかけました。
それは粉山椒に唐辛子を潰して混ぜたもので、顔に浴びた追手はひとたまりもありません。
ナイフを構え、襲いかかろうとするもう一人にめがけ、蜷川は大きな石を蔓でくくったものを武器に応戦し、見事打ち倒します。
千尋にペンを持っているかと尋ねる蜷川。
先遣隊の合図が途絶えた事で、警戒する追手の一団は、灯りが揺れていることに気付き向かいます。
それは人ではなく、小屋に吊された懐中電灯が揺れていただけでした。
蜷川の奇策によって撃退された二人は縛られて座らされており、千尋に借りたペンで一帯に地雷を仕掛けた事が警告として板きれに書き残してありました。
その言葉に慌てる一団の下っ端達でしたが、一人だけ冷静な覆面もしない白髪の青年の男がいました。
地雷ではなく小屋の中に仕掛けられた時限式の爆弾に、地雷を踏んだのかと戸惑う下っ端の一人。
しかし、白髪の青年はそれがブラフだと断言し、火を消すように命じます。
煙が上がっているのを遠くで見ていた千尋と蜷川ですが、それで追手を止められたとは思わず、時間稼ぎぐらいならと蜷川は言いました。
山の端に出た千尋達は、町内のスピーカーから流れる声を耳にしました。
それは蟹江からの千尋に向けた放送で、廃棄場で父が待っていることと、逃げずに捕まれという警告無しのメッセージでした。
既に口を血まみれにし、次は手足の爪だと言う祈祷という名の拷問を行う老婆。
既に父親の限界は近いと楽しげに言う蟹江の声に、千尋は状況を理解出来ていないようです。
蜷川は、父上が非常に危険な立場に置かれていると説明すると、落胆する千尋。
捕まったところで相手の思うつぼだと言う蜷川でしたが、それでも千尋は捕まるのではなく助けに行くと宣言します。
どうやって? と尋ねる蜷川に、答えられない千尋。
しかし否定するのではなく、蜷川はその意気やよしとして共に見放そうとはしませんでした。
そんな二人の背後に、あの白髪の青年は歩み寄り、遂に発見してしまいました。
寄生列島23話の感想と考察
蜷川は山育ちなのかと思うほど、山の中で武器を見つけて作成し戦いました。
科学者の力を見せつけているのかと思いましたが、恐らく寄生虫などの生物学者であるため、爆弾を造ったりは出来ないはずですが、色々な知識に長けた人物ということなのかもしれません。
粉山椒と唐辛子をすり潰して混ぜたものを顔面に吹きかけられていましたが、某回転寿司屋さんが売っていた恵方巻きが山椒をふんだんに使ったもので、毒を盛られたのかと思うほど口がしびれて痛かったので、そんなものが顔にかかり目に入っていたのでもう追跡どころではないだろうな思いました。
ちなみに身内はその恵方巻きから山椒がトラウマになってしまったレベルなので、もはや凶器と言えます。
そんな山中でのバトル中や冒頭から続く拷問で、父・瑞樹は危険な状態に追い込まれていました。
歯医者さんで歯茎の検査をするのと同じような器具だと思いますが、歯医者さんでは器具を熱したり歯と歯肉の間に刺したりはしないので、その痛みは想像を絶します。
次は手足の爪だと言っていましたが、それは剥ぐのではなく、爪の間に針を刺すという別な作品でも行われていた拷問かもしれません。
千尋は父を救出出来るのかという問題以前に、あの白髪の男から逃げ切ることが出来るのでしょうか。
そして、恐らく町中のスピーカーから放送をしていたことで、寛太達が助けに来てくれる展開が待っているかもしれません。
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