2020年10月5日発売の週刊ヤングマガジン2020年45号で、『首を斬らねば分かるまい』45話が掲載されました。
『首を斬らねば分かるまい』45話は、六年間想い、願い続けた幸乃助の沙夜への気持ちが届くこの回。
読む人によって色々な気持ちが渦巻く回になっています。
本記事では、『首を斬らねば分かるまい』45話『一つに』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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首を斬らねば分かるまい45話のあらすじネタバレ
戦場での再会に、お互いの立場を理解し合った二人は共に刀を振るい戦いました。
経験から、優勢に見られた沙夜でしたが、それまでに負っていた傷のせいで形勢逆転し、刀を弾かれ反撃の手も無い沙夜は幸乃助の前で死を覚悟しました。
地に倒れた沙夜にとどめを刺すこと無く、幸乃助は抱きしめ口づけをしました。
離れようと抵抗する沙夜でしたが、幸乃助は一層強く抱き締めるばかりです。
六年前に初めて沙夜が処刑するところを見てから、ずっと追い求めてきたと幸乃助は言いました。
この世の誰よりも愛していると真っ直ぐにその想いを幸乃助は伝えました。
沙夜もまた、覚悟を決めたようでそれに応えました。
なぜここにいるのか、なぜいつも自分を惑わせるのか、なぜ出会えたことがこんなにも嬉しいのかと言う沙夜。
斬っても斬っても幸乃助が心に入り込んでくると沙夜は続けました。
江戸を離れて忘れようとしたものの、どこに行ってもずっとここにいたと言い、ついに沙夜も幸乃助を求めていることを認めました。
ただの喜びともつかない驚き混じりの幸乃助の前で、恥ずかしそうに頬を赤らめながら沙夜から口づけをして好きだと言いました。
戦争の真っ最中の戦場であるにも関わらず、幸乃助は沙夜の着物をはだけさせ、その胸を露わにさせました。
初めて沙夜を見たときから、夢の中でも阿片の幻覚の中でも追い求めていた幸乃助でしたが、ついにその手で沙夜の身体に触れることが叶いました。
沙夜と出会うまでは勃起すらしたことの無かった幸乃助も、沙夜を求める六年間の中で様々な女生と行為を重ねるうちにすっかり慣れたものになっていました。
胸を舐め、陰部を舐め、願い続けた沙夜を感じ続ける幸乃助。
経験の無い沙夜は、されるがままにその身を委ねるしかありませんでした。
沙夜の処刑を見て家を抜け出した時からずっと、沙夜と一つになり身体の芯まで繋がり燃え上がる時を願っていた幸乃助の夢が叶う時が来ました。
身体は繋がり、声をあげる沙夜を見て涙ぐむ幸乃助は、自分の喜びだけでは無く沙夜をいたわることを忘れません。
これまでの『人斬り家』として戦ってきた姿や、常にあしらい続けてきた姿からは想像も出来ない沙夜の女の表情に、幸乃助はなんて可愛いんだと興奮が収まりません。
気持ちいいかはわからずとも、沙夜は生涯の中でもっとも幸せな時だと言います。
初めて人の温もりを身体で感じられたと言い、幸乃助に礼を言います。
体位を変えながらお互いの幸福を感じあった二人は、戦場であるにも関わらず、裸で抱き合いながら横になりました。
その手はもう離れまいとするように、しっかり握られたままでした。

首を斬らねば分かるまい46話の感想と考察
いつも最後に記事の見出しを決めるのですが、今回ばかりは途中で心の声が溢れ、それが見出しとなりました。
どのタイミングで桐野が来て邪魔してくれるのかと思いましたが、その願いは叶いませんでした。
戦争中に、しかも外でのこの展開はどうかと思いましたが、百歩譲って個人的に青山の一件が無ければこの展開も許せたと思います。
青山に好意があって性行為を行ったわけではありませんでしたが、沙夜と同じように殺さなければ生きられない世界を知るという名目でここに来たのに何してるのかという気持ちが強いです。
勿論幸乃助は鍛えて貰ったお礼に、自分が出来る事をやっただけなのですが、もっと違う方法は無かったのかという考えや、六年間想い続けてきたという沙夜に対してそれは不誠実では無いのかと色々モヤモヤしたものがあります。
沙夜も、幸乃助が敵である事は置いておくとしても戦っている身である事を忘れて欲しくなかったですね。
いっそ最後のページに『-完-』と付いてもおかしくなかったような展開でしたが、この立場の違う戦場で二人はどう振る舞うのでしょうか。
恐らく、二人は逃走するという選択をするかもしれませんが、沙夜はこれまで背負ってきた『首斬り家』を亡き者にしようとしている現政府に対し怒りもあったので、安易に逃げる道は選んで欲しくないです。
そうなれば幸乃助は寝返るしかありませんが、本人は捨てたとしても『華族』という出自がある以上裏切りが知られれば東京の家族にも影響は及ぶでしょう。
結局、それまでの身分からは呪いのように逃げられないのかもしれません。
個人的には早く桐野VS幸乃助をやって欲しいところですが、今の幸乃助ではあっさり勝ってしまいそうで、またモヤモヤとしたものが生まれそうです。
桐野先生! どうか幸乃助に一太刀を!
別に幸乃助が嫌いなわけではないですが、素直に応援出来なくなりました。
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