2020年9月19日発売の週刊ヤングマガジン2020年43号で、『賭博堕天録カイジ』364話が掲載されました。
『賭博堕天録カイジ』364話は、長いカーチェイスも終わり、喜ぶ3人に残された『ガス欠』という大問題。
いつまでも人の庭にいるわけにもいきませんが、喜びの舞は止まりません。
本記事では、『賭博堕天録カイジ』364話『給油』のあらすじと感想を紹介していきます。
※ここから先はネタバレ注意です。
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カイジ364話のあらすじネタバレ
帝愛債務者の猛追を逃げ切ったカイジ達。
クルマを押し切った別荘の庭先で、三人は歓喜し大騒ぎです。
まさかこんなところに潜んでいるとは疑いもしない、追跡者猪熊が運転するユーノスが減速もせずにかっ飛んでいく様を思い出してはカイジの笑みは止まりません。
歓喜する三人を黙らせたのは、別荘の家主でした。
窓から見えたその人物に気付いたカイジは、狂喜乱舞するチャンとマリオを静まらせると、すぐに謝罪して事情を話しました。
とは言っても事のあらましを素直に話すわけではなく、ガス欠になってしまったクルマを、片側一車線の前の道で停止状態にすれば明らかに他のクルマの迷惑になるからというまともな言い訳を咄嗟にでっち上げて話します。
チャンもまた、謝罪し、誰も住んでいないと思ったので……と付け加えるも、いないから入って良いわけじゃないという、カイジの意外な常識人の面を見せます。
何も言わず不機嫌そうな家主に、すぐに出て行きますと言ったものの、ガス欠ではそうすることも出来ず、JAF待ちとカイジは説明します。
そこへ家主の婦人が現れました。
ヒソヒソとご主人と何か話したと思うやいなや、怯えた表情で奇声を上げる婦人。
慌ててカイジは自分たちが怪しいものではないと主張しますが、婦人の警戒は止まりません。
ご主人が何かをしようと外へ向かおうとしていると、婦人もそれに同意しました。
通報されると思い、必死に食い下がるカイジ達の前に現れたご主人は、何も言わずにガソリンを入れてくれました。
婦人は、カイジ達がクルマを押している声を聞いていて、カイジの話を聞いて状況を理解してくれたようです。
困ったときはお互い様と言いながらも、警戒する表情と奇声に、カイジはおばさん特有のパニックかと思っていたと困った様子です。
給油も終わり、30キロは走れると言ってくれたご主人。
3人はようやく旅路に戻ることが出来ました。
今回の件に対して、危なかったと3人は声を揃えて言いました。
運転していたチャンは、今回の事で実感したことがありました。
この重いキャンピングカーで誰かに追尾されたら無法無謀運転で振り切るしかなく、今回のように違反上等のブチ切れた相手ならもう打つ手は無く逃げ切ることは不可能と言いました。
追う側が法律遵守・交通法規を守ってくれなければ、基本的に無理で今回はたまたま逃げ切れたことを、念を押すように語ります。
カイジはそんなチャンに対し、常軌を逸した危険運転に交通違反の連発にやっちゃったなとまるで他人事です。
カイジがやれと言ったからやったと反論するチャンですが、無法無謀運転の限りを嬉々としてやっていたとカイジもマリオも驚きの表情を見せます。
決して嬉々となどしていなかったチャンは、今でも反省し良心の呵責が止まらないと言います。
一生分どころか来世の分まで違反したというチャンは、悔い改めている証拠に罪滅ぼしに100回連続黄色信号で止まることを宣言しました。
それはそれで迷惑と笑うカイジですが、これからの事について尋ねられると一転して緊張感のある表情に変わりました。
帝愛のチラシによってキャンピングカーは既に注目されている状況を考えれば、今回のような事が再び起きるとチャンは言います。
かといって宿泊施設に寝泊まりするのも、まだ残っている大金を抱えて歩くのもリスキーだと三人に良い案は浮かびません。
そんな無言になった車内にで、カイジの携帯が着信を告げました。
恩人である石高からで、ユーノスの男の凶暴性を伝えられました。
そんな男にも一歩も退かなかった武勇伝を語り始める石高に、恩人である故に断り切れないカイジ。
電話を切ると、開口一番に石高・木崎と合流することを告げました。
今夜飲むことになったというカイジに、二人は驚く他にありません。
悠長に飲んでいる暇など無いというチャンでしたが、石高の上機嫌さに口を滑らせていないか現状確認の為だとカイジは言います。
それにはチャンも反論することなく了解しました。
昨晩に続く二日連続の飲み会に、カイジ達は無事に乗り切れるのでしょうか。
カイジ364話の感想と考察
ガス欠をどうやって解決するのかと思っていましたが、意外とあっさりクリアしたのは驚きました。
カイジが言ったように、JAFを待つか再び石高達の力を借りるのかと思っていましたが、全く関係ないところで助かりました。
本編にも書いてありましたが、あざなえる縄のように禍福はかわりばんこといったところでしょう。
良いこともあれば悪いこともあり、いい人もいれば悪い人もいるということが描かれていたと思います。
猪熊も別に悪いわけではなく、目の前に報酬の出る賞金首がいたから追っていただけの話でした。
信号無視の連続や全速バックという危険運転に猛省しているチャンは、これまでの流れからもわかるように、とても真面目な性格です。
その性格故に、作中ではまだ昨晩の石高木崎との飲み会は、酔っ払って暴走する二人の面倒を見るのが大変そうでした。
そんな飲み会は再び開催されることになってしまい、チャンの大変な夜がまた訪れそうです。
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